最近はテレビでもゴミ屋敷の特集などを見かけるようになり、世間から注目されるようになりました。
実は、誰でも自宅をゴミ屋敷にしてしまう可能性があります。
実際に近所の住民や親族など、身近な人の自宅がゴミ屋敷だという方もいらっしゃるかもしれません。
仕事のストレスや配偶者の死別なども原因の一つとされていますが、なかでもゴミ屋敷に陥りやすい人の特徴を知って事前に対策をしましょう。
また、ゴミ屋敷になってしまった際の対処法についても紹介します。
ゴミ屋敷の実態について詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼ゴミ屋敷に陥る心理と対処法について
目次
ゴミ屋敷にしてしまう人の特徴や心理状態
捨てるのがもったいないと思う
ゴミ屋敷に住んでいる人の中には、物を捨てるのがもったいない、まだゴミではない、と考えてしまって何も捨てられないという人がいます。
買い物をした時の袋や商品が入っていた箱、裏が白いチラシなどを捨てられないというのは一般的にも理解できる心理です。
ゴミ屋敷にしてしまう人はそういった考えが極端になり、周りから見ると「ゴミ」と言えるようなものでも捨てられず、どんどん溜め込んでしまうのです。
また戦時中の物が手に入らなかった時代を知っていたり、貧しい家庭環境で育ったことで物を捨てることができないというケースもあります。
日常で抱えるストレスが大きい
仕事や人間関係、家族間の問題など、常にストレスを抱えている状態が続くのは精神的に大きな負担となるでしょう。
強いストレスが原因で生きる事に無気力になってしまうと、快適で清潔な住環境に対しての興味がなくなっていきます。
その結果、不衛生でごちゃごちゃとした家に対して不満を感じることもないため、住まいがゴミ屋敷化するのです。
体力の低下によりゴミ捨てができない
エレベーターがない集合住宅に住んでいる高齢者の場合、ゴミを持って集積場まで持っていくことが体力的に難しい、という理由でゴミ屋敷になってしまうことがあります。
また燃えるゴミ・プラごみ・資源回収など、ゴミ捨てのルールに合わせて週に何度もゴミ捨てに行くことが負担となってしまって、そのまま家に溜め込んでしまうケースも。
寂しさから物を集める
一人暮らしで人との関わりが少なく孤独感を強く感じている人の中には、その寂しさを埋めるために家の中に物が増えていく人がいます。
物を手放す事によって寂しさを感じることが耐えられなかったり、物を収集することで孤独感を紛らわせたいという理由でゴミ屋敷が作られるのです。
認知症による判断力の低下
認知症を発症すると、物忘れが激しくなったりルールを理解できなくなることがあります。
曜日を把握することも難しくなるため、ゴミを捨てるという行為自体が難しいものに。
さらに認知症の人の家がゴミ屋敷となってしまう大きな理由として、判断力の低下が挙げられます。
捨てるべきゴミが溜まっていって不衛生な状態を「良くない」と判断することができなくなるので、ゴミ屋敷となった家に住み続けてしまうのです。
高齢者がゴミ屋敷に陥ることで起こる問題と対処法はこちらの記事をお読みください。
▼ゴミ屋敷に陥りやすい高齢者の特徴と原因について
人からの世話を遠慮する人
自分で掃除や片付けができなければ家族や知人に頼んだり、業者に依頼して解決するという手段があります。
しかし、人に頼ることが苦手な人には簡単なことではありません。
人の世話になることができないと、自分でできないことはそのままになってしまい、不用品が溜まっていってゴミ屋敷になっていくのです。
発達障害や精神疾患が原因の場合も
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
発達障害のADHDは、子どもの頃は症状がわからなくて大人になってから判明することも多いです。
大人のADHDの特徴の中には、ゴミ屋敷にしてしまう原因と思われるものもあります。
・片付けが苦手 ・次々と違うことに意識が向く ・段取りが悪い ・空間を把握することが苦手 |
また、片付けをしている途中に他のことに夢中になって「過集中」の状態になってしまう人もADHDの人に多いと言われています。
セルフネグレクト
自分自身に対しての興味がなくなり、衣食住の全てがどうでもよくなるのがセルフネグレクトです。
セルフネグレクトの状態になると、快適で清潔な家に住みたいという欲求がないので、片付けや掃除をしなくなり、やがてゴミ屋敷になってしまいます。
セルフネグレクトになってしまう原因の多くは孤独感であり、病気や配偶者に先立たれた高齢者だけでなく、若い人や働き盛りの年代の人でも陥る可能性はあります。
うつ病
うつ病は、気分が落ち込みネガティブになるといったメンタルの状態だけでなく、疲れやすかったりいつも体が重たくだるさがあるなど、体の症状も発症する病気です。
そのため、掃除や片付けをやる気力がない上にその体力もないため、特に一人暮らしの場合にはゴミ屋敷になってしまいやすいです。
精神疾患が原因で陥るゴミ屋敷について詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼精神疾患でゴミ屋敷に陥る原因と対処法
孤独死にも繋がる!?ゴミ屋敷の弊害とは
悪臭・害虫
ゴミ屋敷の悪臭や害虫の原因として考えられるのは、食べ残しや飲み残しです。
洗うことも捨てることもなく溜まっていた食べ残しが腐ることによって腐敗臭が発生、やがて腐った食べ物や飲み物の匂いは、部屋に染み付いたり外にまで漏れるように。
また食べ残しがあることによって、さまざまな害虫が部屋に発生してしまいます。
害虫は住み着くだけでなく病原菌を運んでくるという危険性もあるため、ゴミ屋敷状態にすることで病気になってしまうこともあるのです。
ゴミ屋敷で起こりやすい害虫被害について詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼ゴミ屋敷で大量発生してしまったゴキブリを根源から退治する方法
火災
足の踏み場もないほどにゴミが散乱した家だと、ちょっとした不注意で火がついた時に、あっという間に燃え広がる可能性があります。
タバコやストーブの火によるものや、コンセントとプラグの隙間に埃が溜まって漏電し発火するトラッキング火災なども、ゴミ屋敷の場合大きな火災になるケースが少なくありません。
またゴミが家の外まで出ていると、放火されやすいとも言われています。
外にゴミがあると簡単に火をつけることができるので、放火犯に狙われやすいのです。
ゴミ屋敷で度々起こる火災の原因と対処法について詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼ゴミ屋敷が火事になりやすい原因や対処法とは
孤独死にも‥?
ゴミ屋敷に住んでいると、匂いや害虫によって心身を健やかに保つことができなかったりして、生活が不衛生になります。
場合によってはトイレが使えなかったりして病気になるリスクが高いです。
ゴミ屋敷に住んでいる人は家族や近所の人などとの付き合いがない人が多く、病気になったとしても人に頼れず、なかなか現状を改善できません。
病院に行かず健康的な食事を摂ることもなく、その結果孤独死になるケースが少なくないのです。
孤独死とは何か?詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼孤独死が起こる原因と未然に防ぐためにすべきこと
ゴミ屋敷を脱出したい!対処法は2つ
計画を立て自力で掃除する
いつの間にか物が増えてゴミ屋敷状態になったのをなんとかしたい!と、自分でゴミ屋敷を脱出する意思と気力体力がある場合は、計画を立てて家をすっきりさせましょう。
・大きなゴミをまず捨てる ・生活に必要がなく、持っておくべきか迷ったものは捨てる ・壊れているものは捨てる |
物が溢れているゴミ屋敷を掃除するためには、まずは捨てることで物を減らすところからスタート。
そのためには、掃除のための用具も必要になります。
・マスク ・軍手 ・エプロン ・ゴミ袋 ・新聞紙 ・ガムテープ ・ひも ・ゴキブリ駆除剤などの殺虫剤 |
また、掃除をする部屋の数や広さによっては1人では掃除できないことも考えられます。
家族や友人などに頼れる場合は、手伝いをお願いしましょう。
自力でどうにもできない場合はプロに任せる
・長くゴミを溜め続けてしまったせいで自力でどうにもできない ・捨てて良いものと残すべきものの区別がつかない |
このような場合は、無理に自分で掃除をしなくても大丈夫。
遠慮せずにプロの力を頼りましょう。
林商会では、不用品回収や特殊清掃で培った技術で、お客様のお部屋を徹底的に綺麗な状態へと蘇らせます。
「ゴミ屋敷になってしまった状況をなんとかしたい」その気持ちに答え、全力でサポート致します!
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まとめ
ゴミ屋敷は住んでいる本人だけでなく、周りにも迷惑がかかる社会問題の一つです。
とはいえ住居をゴミ屋敷状態にしてしまう人にはそれぞれ理由や原因があり、簡単に解決できることではありません。
「ゴミ屋敷にしてしまう可能性が思い当たる」という知人友人がいる場合には、孤独死や火災などといった最悪の事態に繋がらないように日頃から様子を確認しておきましょう。