三回忌を家族のみで行う時の疑問:香典の有無や服装など法要の流れやマナーを紹介

三回忌家族のみアイキャッチ

三回忌法要では親族だけでなく知人も呼ぶことが一般的でしたが、近年は家族だけなど限られた人だけで行う三回忌法要も増加傾向にあります。

そこで、家族だけで行う三回忌法要とほかの参列者がいる場合の法要の違いや対応など、わかりやすくご紹介します。

三回忌について詳しくはこちらの記事をお読みください。
三回忌とはどんな法要?基本的なマナーについても紹介

三回忌の法要を家族のみで執り行うことはできる?

喪服で手を合わせる女性の画像

三回忌の法要は、家族のみでこじんまりと執り行うこともできます。

ここでは、本来の三回忌と従来の三回忌についてまとめました。

「一般的には親族や知人も三回忌に参列するべき?」「家族のみで執り行うのはマナー違反?」といった疑問を持っている方はぜひチェックしてみてくださいね。

そもそも三回忌はどの程度の規模で行うもの?

そもそも三回忌は、一周忌の次に行う大切な法要ですので、一周忌に参列した方を全員招いて実施することが良いとされていました。

ですので、身内や親族、故人と縁が深かった人が集まるケースが多いです。

なお、親族の人数や故人と縁が深かった人の人数によって規模は大きく異なります

ですが近年は、参列する方の負担を減らしたり、金銭的に出費を抑えたりできる家族のみで行う三回忌が注目を集めています。

「三周忌は必ず一周忌に参列した方を全員招かなければならない」といった決まりはないので、家族のみでこじんまりと実施するのもいいでしょう。

近年は三回忌を家族のみで行うことも珍しくない

近年、家族のみで三回忌を執り行うケースも増えています。家族のみで行うメリットは以下の通りです。

● 参列する人の負担が減る
● 費用を抑えることができる
● リラックスした状態で執り行うことができる
● もともと親族の人数が少ない

とくに、親族が遠方に住んでおり、出向くのに負担をかけてしまうといった理由が多いようです。

三回忌をこじんまりと家族のみで行うケースが増えてきているものの、一般的には「一回忌に参列した人全員出席する」といった認識があるので、招かれない親族に丁寧な対応を忘れないことが大切です。

本記事では、具体的にどのような対応をすべきかをまとめているので参考にしてみてください。

家族のみで三回忌を執り行う場合の流れ

家族で喪服を着ている画像

ここからは、家族のみで三回忌を執り行う場合の流れをまとめました。

「事前準備の流れ」と「当日の流れ」に分けてお伝えします。

従来の参列者が多い三回忌とは少し流れや準備する内容が異なるので押さえておきましょう。

事前準備の流れ

● 日程と法要の場所を決める
● 料理の手配
● 菩提寺(ぼだいじ)・寺院へ連絡
● 案内状・挨拶状
● お布施の用意

上記の事前準備の流れについて一つずつ解説します。

日程と法要の場所を決める

家族のみで三回忌を行うにあたって、最初にすべきことは日程の調整です。

三回忌の法要は、亡くなられた日から丸2年経った命日に行います。

しかし、命日が平日で都合が合わない場合は命日直前の土日に実施するケースも増えてきています。

基本的に三回忌は、お寺葬祭ホールで行うことが多いですが、家族のみで実施する場合は自宅でも構いません。

料理の手配

一般的に三回忌の後は、葬祭ホールやホテル、レストランの広間を借りて会食をします。

しかし家族のみであれば自宅で料理だけを手配するといった選択肢も。

三回忌法要における料理のしきたりは特にないので、レストランのコース料理お寿司など家族の好むものを選ぶといいでしょう。

菩提寺・寺院への連絡

三回忌法要は、お坊さんによる「読経」と「説話」を行う必要があります。

菩提寺があれば日時と場所をすぐに連絡して、お坊さんの予定を押さえておきましょう。

家族のみの法要であってもお坊さんと一緒に食事をするしきたりがあるので、食事をする場所も伝えてくださいね。

また当日は、お坊さんの座る位置は上座と決まっています。

案内状・挨拶状

三回忌の案内は、施主から参列者全員に送ります。

案内状では、出欠の確認をするので、返信用のハガキを同封して相手の負担にならないようにしましょう。

なお、案内状には家族のみで行うことを記載する必要があります。

例文を紹介しているので、参考にしてみてください。

お布施の用意

三回忌用法は、御足労頂いたお坊さんにお布施としてお礼を渡すのが常識です。

1~5万円が相場といわれており「御車代」「御膳料」も用意する必要があります。

当日の流れ

家族のみで行う三回忌法要は、通常の三回忌の流れと同様です。

地域や宗教によって異なるケースもありますが、ここでは一般的な流れを解説していきます。

  1. 参列者が着席し、お坊さんが入場する
  2. 施主による開式の挨拶
  3. お坊さんの「読経」をしている最中に参列者は焼香をする
  4. お坊さんによる法話
  5. お坊さんが一度退場する
  6. 施主が閉式の挨拶をする
  7. 食事会

お坊さんの「読経」は15~30分、「法話」は5~10分前後ですので、開式~閉式まではおおよそ40分を見ておくといいでしょう。

施主による開式の挨拶


本日は、ご参列くださりありがとうございます。
これより故○○の三回忌法要を執り行います。


施主による閉式の挨拶


本日はお忙しいところ御足労頂き誠にありがとうございました。
皆様にお越しいただき故人も喜んでいることと思います。
心ばかりではありますが、御膳の用意を致しました。
お時間が許される限り皆様でゆっくりおくつろぎください。
本日は誠にありがとうございました。


家族のみで三回忌を執り行う際にかかる費用

香典袋とお札の画像

家族のみで三回忌を執り行う場合、僧侶に支払う費用は、通常の三回忌とほとんど変わりません。

しかし食事代は家族分のみ用意し、引き出物は不要ですので出費を抑えられます。

ここでは、具体的にどのぐらいの費用がかかるのかをまとめていきます。

法要にかかる費用

法要にかかる費用は、お坊さんに支払うお布施と参列者への引き出物代、食事の料理代などがあります。

お坊さんに支払うお布施に関しては次の章をご覧ください。

参加者への会食は、一人3,000~10,000円が一般的です。

なお、引き出物は一人1,000~5,000円が目安となります。

僧侶に支払うお布施など

三回忌法要のお布施代は、10,000~50,000円が相場です。

地域やお寺によって異なるので、事前に調べておくといいでしょう。

なお、調べても分からないケースも多いのでそういった場合には、お坊さんに直接訪ねても問題ありません。

なお、お坊さんを自宅に招く際には、「御車代」が必要となります。

御車代の相場は5,000~10,000円です。

また、お坊さんが会食に参加しない場合は「御膳料」5,000~10,000円を渡すことをお忘れなく。

内容 相場 詳細
お布施 10,000円~50,000円 御足労頂いたお坊さんへ感謝の気持ち
御車代 5,000~10,000円 自宅に出向いて頂いた際の交通費
御膳料 5,000~10,000円 お坊さんが会食に参加されなかった場合のみ

また、お布施についてはこちらの記事もお読みください。
三回忌のお布施、相場やマナーは?

三回忌で招待する・しない親族への対応

香典と黒い数珠の画像

ここでは、三回忌の案内状の記載方法について解説していきます。

招待する親族と招待しない親族への例文をそれぞれまとめたので、参考にして案内状を作成してみてください。

招待する親族へは案内状を

招待する人が家族のみであれば、電話や口頭での案内、詳細を伝えるケースも多いです。

ハガキで招待したい方は、以下の例文を参考にしてみてください。

【招待する親族への案内状の例文】


拝啓 ○○の候 皆さまにおかれましては益々のご健勝のこととお慶び申し上げます
このたび下記日程にて亡父○○の三回忌の法要を営むことになりました
つきましては御多忙中誠に恐縮ではございますがご参会賜りますようご案内申し上げます 

場所:自宅にて(○○市○○町○丁目) 電話 000-000-0000
日時:令和○○年○月○日○曜日 午前○時より
法要後自宅にて粗宴をご用意しております

令和○○年○月
○○市○○町○丁目
電話 000-000-0000
施主名 ○○○
※ お手数ですが、○月○日までに返信にてご都合をお知らせください


招待する親族への案内状を書く際に重要なポイントは、句読点を使わないことです。

これには、法事が滞りなく行われるようにといった意味合いを持っています。

なお、不幸が重なるといった印象を与えてしまう「二重封筒」は使用しないでください。

招待しない親族へは挨拶状を

招待しない親族への挨拶状は、以下の例文を参考にしてみてください。

【招待しない親族への案内状の例文】


謹啓 ○○の候 皆さまにおかれましては益々のご健勝のこととお慶び申し上げます
さて このたび下記日程にて亡父○○の三回忌の法要を営むことになりました
本来であれば皆様をお招きして粗餐を差し上げ 故人の霊を慰めるところでございますが 同寺が大変遠方にありますことから この度は家族のみにて ささやかに執り行わせて頂きます
皆様には改めまして ご報告させて頂ければと存じます
時節柄ご健勝のほどお祈り申し上げます  謹白


招待しない親族への挨拶状を書く際に守るべきポイントも親族同様句読点を使わないことです。

句読点は読み手の補足として使われるものですので、読解力のある相手に送る場合にとって失礼になります。

もちろんここでも、二重封筒は送る相手にかかわらず使わないようにしましょう。

三回忌を家族のみで執り行う場合の疑問

花と数珠の画像

ここでは、三回忌を家族のみで執り行う際に気になるポイントをまとめました。

「参列する際の服装は平服でも大丈夫なの?」
「家族だけでも香典は必要?」
「お斎と呼ばれる食事会はするべき?」

といった疑問を感じている方にとって有益な情報をご紹介していきます。

参列する際の服装は平服でもOK?

基本的に三回忌は、喪服を着用するしきたりがあります。

誰に対しても失礼のない服装で参列するのが原則です。

しかし家族のみで3人以下の少人数であれば、喪服ではなく「平服」を着用して参加しても問題ありません。

黒やグレーなどの落ち着いた色味のビジネススーツやワンピースを選びましょう。

三回忌の服装についてはこちらの記事もお読みください。
三回忌の服装、喪服?平服?

家族だけでも香典は必要?

家族のみの三回忌でも香典を用意する必要があります。

1~5万円を包む場合は、水引と中袋がついた一般的な香典袋を選びましょう。

5~10万円と高額な香典には、大判の豪華な香典袋に包むようにしてください。

家族のみの三回忌でも、香典は用意すべきですが、施主が扶養しているご家族や、遠慮された場合は不要です。

お斎と呼ばれる食事会はするべき?

三回忌法要のあとに行う食事会は、施主が自由に決めることができます。

法要後の会食は必ず行わなければならないものではありません。

会食を用意しない場合には、お弁当を手配するケースも多いです。

なお、食事会を行わないのであれば、お坊さんには「御膳代」を渡すといいでしょう。

まとめ

数珠の画像

三回忌法要は、家族のみの少人数で行うことも可能です。

● 慣れた場所での開催なので当日スムーズに法要ができる
● 会場やレストランなどの手配の手間が省ける
● 会場費用や移動費などの費用を抑えることができる
● 招かれる側の負担を軽減できる

上記のようなメリットがあるので、三回忌を家族のみで行う家庭も増えています

当日、スムーズな三回忌法要を実施できるように家族で相談をして決断しましょう。

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