一人暮らしの高齢者が増え、年々孤独死する人が増加しています。
スマホを使っている高齢者であれば、簡単に安否確認できるアプリで対策するのがおすすめですよ。
最近では孤独死を防止するためのサービスが多数リリースされています。
毎朝アラームを停止するだけで安否確認ができるアプリなら、毎朝規則正しい時間に起きることができ操作が苦手な高齢者でも無理なく使うことができるのではないでしょうか。
この記事では孤独死対策のおすすめアプリと、選ぶポイントについてご紹介します。
一人暮らしの高齢者による孤独死が増えている

現代では、高齢者による孤独死が急増しています。
そもそもなぜ一人暮らしの高齢者が孤独死しやすいのでしょうか。
高齢者の一人暮らしが増加した現代
昔は地域の近所付き合いなど活気がありましたが、最近ではこうした近所の繋がりが薄くなってきています。
ライフスタイルの近代化により3世代家族が減り、夫婦・親子だけの核家族が増えました。
高齢になり夫婦のどちらかが亡くなってしまった結果一人暮らしとなったり、独身のままで歳を重ねた一人暮らしの高齢者もいます。
孤独死となる原因は?
日常で家族との交流がほとんどない場合や、地域との繋がりを持っていなかった人が、高齢になり孤立してしまうことが増えます。
そうした人が周りに頼る人がいないまま助けを求めることも出来ずに、孤独死を迎えてしまう事が多いようです。
特に男性の孤独死の死亡率の方が高いことが分かっております。
この背景としては、若い頃仕事に打ち込み、定年後仕事以外での関わりがなくなってしまうことがきっかけのようです。
地域からの孤立や定年後の熟年離婚などにより独居となって、充分な自炊が出来ず栄養不足となることが考えられます。
結果、生活水準の低下などが孤独死の原因のきっかけになっていくようです。
誰にも看取られる事なく、死後発見されるのも数日~数週間経ってからという事が少なくありません。
孤独死を防止する安否確認サービスが増えている

では孤独死を防ぐには、どうすればよいのでしょうか?
実は最近、急増する孤独死を防ぐために様々な安否確認サービスが展開されています。
自治体の取り組み
地方の自治体では、近隣の福祉スタッフを配置し地域住民の人々でチームを結成して、日常的に声かけ・見守りを実施したり、支え合い・繋がりの輪を広げる地域作りを目指す活動や、孤独死予防の運動活動など地域で支援する活動を行っています。
また、地域の支援センターによる65歳以上の一人暮らし高齢者を対象にした訪問活動が実施されていることもしばしば。
その他、月に2回会食の場を設けるなど、コミュニティを広げる取り組みを行っている自治体もありますよ。
企業による見守りサービス
民間事業者と契約し、見守りを行うサービスがあります。
見守り対象者に異変があった際、警察や市町村窓口に連絡をし安否確認や支援体制を確保する仕組みです。
郵便配達員、新聞配達員による配達時の見守りサービス、ガス、電気、水道局事業者による検針時の見守りサービスなどライフライン系の事業者との協力体制も挙げられます。
また、緊急通報装置など機械による安否確認も行える仕組みを導入しているサービスもあるので、異変があった場合すぐに駆けつけることが出来るサービスもあるんです。
費用は掛かりますが、このようなサービスを利用するのも1つの手だと思いますよ。
有料~無料アプリも続々リリース
スマホの普及により、手軽に情報がキャッチ出来る時代。高齢者のスマホの活用も年々増加傾向にあることからアプリを活用して孤独死の防止対策に取り組むサービスが続々とリリースされています。
アプリは有料〜無料のものまでさまざまです。
アプリの場合、見守り対象者が元気なうちから気軽に導入することができるという魅力がありますね。
ただし、スマホやアプリが操作できない場合は使えません。利用者にアプリが適していない場合は、アプリ以外の見守りサービスを選ぶことをおすすめします。
他の孤独死対策方法について知りたい方はこちらもお読みください。
孤独死対策アプリの選び方

見守り対象者がスマホを操作できるなら、簡単に使えるアプリを導入してみてはいかがでしょうか?
以下のポイントに気を付けて、使いやすいアプリを選んでくださいね。
簡単に操作できるか
スマホの操作が苦手な高齢者もいる中で、もしもの場合に機能が使いこなせないと全く意味のないものになってしまいます。
つまり、アプリはいかに簡単に操作できるものかどうかが選ぶうえで重要になってくると思います。
対象者が直接操作しなくてもGPS機能で居場所や動きを察知できるものや、毎朝アラーム機能を止めるだけで安否確認ができるアプリなどを選ぶといいでしょう。
緊急時に通知できるか
見守りアプリを使用する目的は、もしも異変が起きたとき、周りがすぐに対応するためです。
見守り対象者が緊急ボタンを押したときに通知されるのか、はたまた毎日ルーティン作業が途切れたときに通知がされるのか。
利用者が使いやすい通知方法のアプリを選ぶ必要があります。
生活になじみやすい仕様か

いざ使うとなると、日常生活で苦がなく使えるかどうかも重要です。
健康なうちや孤立しないうちに、家族との繋がりをもつツールの一つとして活用しておくことをおすすめします。
なるべく使用者の生活に馴染みやすい特性のアプリを選ぶと使いやすいですよ。
毎日決まった時間に起きる人ならアラームのアプリ、歩く習慣がある人なら歩数計機能を持ったもの、LINEをする習慣がある人ならLINEの見守りアプリを活用するのもオススメです。
日常の生活に馴染むものなら煩わしさを感じる事なく、生活に取り入れやすくなります。
孤独死を予防!見守りアプリ8選

それでは早速、おすすめの見守りアプリをご紹介していきましょう。
Peaceful Line-安否確認アプリー
Peaceful Lineは、iOS・Androidともに基本料金無料で使えるアプリです。
非常にシンプルなアプリとなっていて、操作の苦手な高齢者でも大変使いやすい仕様となっています。
利用者自ら通知したりする必要はなく、「スマホを使うだけ」なんです。
毎日の起床をアプリのアラームで行ったり、持ち歩くだけで位置確認をすることが可能です。
アプリ内にトーク機能も備えているため、家族はアプリでメッセージを送ることも。
更にサポートを強化したい場合は有料のプレミアムプランで緊急時にスタッフが駆けつけることもできるため、遠くに住んでいて近くで見守れない家族も安心ですね。
ダウンロードサイトはこちら
Peaceful Line-安否確認アプリ―
NTTドコモ つながりホットサポート
現在スマホを使っていない高齢者には、らくらくスマートフォンやらくらくホンで利用できる「ドコモのつながりほっとサポート」がおすすめです。こちらは月額料が無料のサービスです。
使い方は、アプリを登録して普段通りスマホを利用するだけ。
スマホの利用状況を確認して、サーバーが自動で指定した家族へ(つながりメンバー)へお知らせメールを送信する事が出来るサービス。
利用者1人に対して5~10人まで(らくらくスマートフォンからくらくホンかで異なる)通知が可能。
また、らくらくスマートフォンなら、利用者が自分で体調をメモすることも可能。
家族は安否状態だけでなく、体調まで注意して見れた方が安心ですよね。
普段の様子を簡単に確認する事が可能で、離れて暮らす家族にも元気な様子を伝えられます。会話のコミュニケーションを取るきっかけにもなるでしょう。
ダウンロードサイトはこちら
NTTドコモつながりほっとサポート
インタープロ みまもりステーションlite
使用しなくなったスマホやタブレットにインストールして、家に置いておくだけの簡単な見守りアプリです。
在宅や動きの確認をすることが可能ですよ。
①在宅・外出ボタンでメールを送信 画面上のボタンを押す事で簡単に切り替えが出来、即時にメールが送信・確認が出来る ※オプション品の外出管理タグを購入すれば自動で切り替えが可能 ②内臓カメラで動体感知 活動状況や生活バターンが分かる(24時間の蓄積データを夜間の定時メールで送信) ③ワンタッチ伝言 予め登録された語句を簡単なワンタッチ操作で送信できる (5個まで登録可能) ④緊急ボタン 異常時に長押しで緊急メールを送信 ⑤インテリアの一つとして 時計やカレンダーとして機器を意識させず、普段使いができる ⑥照度センサー 照明のオン・オフ、カーテンの開閉の確認ができる(24時間の蓄積データを夜間の定時メールで送信) |
機能の充実により、高齢者の見守りだけでなく子供の見守りにも最適なものとなっています。
ダウンロードサイトはこちら
インタープロみまもりステーションlite
システムアドバンス ラクホン
デザイン・文字の大きさ・アイコンなどを見やすい表示にしてあり、誰でも操作が簡単に出来るように開発されたアプリです。Android・iphoneともに対応しています。
①アプリ起動時にメッセージが表示され、アプリから音声発信 ②ワンタッチダイヤル機能 よくダイヤルする相手を電話帳に事前登録しておけば簡単に電話の発信が可能(3名まで登録可能) ③SOS(緊急電話) いざと言うときに緊急電話機能を備えている ボタン操作だけで緊急連絡先へ電話が可能 ④緊急メール 緊急ボタンを押すだけで事前に設定したアドレスへメール送信 |
高齢者や幼い子供のサポートのために誕生したラクホン。
スマホ操作が難しいと思っているユーザーにもおすすめされています。
ダウンロードサイトはこちら
システムアドバンス:ラクホン
LINEエンリッチ見守りサービス

無料通信アプリのLINEを使用したサービスです。
開発者は2015年に弟さんを孤独死で亡くした事がきっかけでサービスを開発されたそうです。
①LINEにてサービスの友達追加 登録者の個人情報、もしもの場合の近親者(2名まで登録可能)の情報登録 ②安否確認通知を1日〜3日に1回より選択 ③設定した頻度で安否確認通知が送信されるので、安否確認画面にOKボタンをタップする |
24時間OKボタンのタップがされず安否を確認できない場合は、サービスから安否確認通知が再送されます。3時間以内に確認が取れない場合は、エンリッチサービスよりメールか電話で登録者本人宛に連絡が行きます。
更に電話やメールでも連絡が確認出来なかった場合は、登録した近親者(2名まで登録可能)に連絡されるという仕組みです。
つながりサービスという有料の方もありますが、こちらは「エンリッチ見守りサービス」を無料で運営するための収益事業として存在しているようです。
ダウンロードサイトはこちら
LINEエンリッチ見守りサービス
安心お知らせメール~孤独死防止・寝坊対策~
アラーム機能を利用したアプリです。
設定した時間に鳴るアラームが停止されなければ、SMSで登録先に自動で位置情報を添付しお知らせする仕組みです。
アラーム機能は通知をON・OFF選択可能なので、OFFにしておけば通常のアラームアプリとして利用する事が出来ますよ。
通知をONにした場合でも、アラームを停止すれば通知は発信されません。
操作が簡単で、毎日アラームを使用する人におすすめしたいアプリです。
ダウンロードサイトはこちら
安心お知らせメール~孤独死防止・寝坊対策~
孤独死防止アプリ「リンクプラス」
孤独死は高齢者だけとは限りません。
こちらはスマホをよく利用する若年層向けの孤独死防止対策アプリです。現在Androidのみ対応となっています。
自分にもしもの事があった場合に、大切なものを守るために周りに異変を伝えることを目的として開発されました。
①送信先を登録(3つまで登録可能) ②メッセージ送信する時間を設定(8〜48時間の間で設定が可能) ③予備通知アラームを選択(15分前〜2時間前の間で選択) ④メッセージ送信設定時間前の予備通知アラームで通知が届く ⑤アプリを開き『メッセージをスルー』をタップすればメッセージは送信されない |
もしもの場合・・
スマホのタッチ操作を感知して一定時間操作されなかった場合、外部にSMSでメッセージが送信されます。(アプリ内での課金により、位置情報を送信する事も可能)
メッセージはSMSを使用する事によりEメールよりも送信エラーが発生しにくいです。
また、設定は5つまで保存可能なので複数人にメッセージを送る事もできます。
ダウンロードサイトはこちら
孤独死防止アプリ「リンクプラス」
あんしん365
アラーム機能を使って、一人暮らしの高齢者や習い事などで夜遅くなる子供の所在確認、安否確認のために開発されたアプリです。こちらもAndroidのみの対応でとなっています。
①事前に送信先のメールアドレスを登録 ②アラーム時刻を設定 ③指定した時間にアラームが鳴る ④画面をタッチするとアラームが止まり、反応がない場合でも登録先のメールアドレスに送信(タッチした場所を設定により地図上に表示可能) |
アラームをタッチして止めるだけなので、操作自体が非常に簡単です。
ダウンロードサイトはこちら
あんしん365
まとめ

1970年代から耳にするようになった孤独死。
2000年以降年々増加傾向にあり、問題視されるようになり近年では様々な見守りサービスがリリースされるようになりました。
孤独死を一人一人が身近な問題として捉え、日頃から周りに何が出来るのかを考え、行動していく事も重要ではありますが、周囲との繋がりを密接にするのはなかなか簡単な事ではありません。
見守りサービスが充実し始めている昨今、もしもの事が起こる前に事前に登録し、未然に防げるようにしていける事が望ましいです。
その中でも今回ご紹介したような見守りサービスアプリを活用していけるとより手軽に見守る事が可能になりますので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
孤独死について全般知りたい方はこちらの記事もお読みください。
【孤独死】なぜ急増?原因と対策、実際の事例や発見時の対処方法まとめ