警視庁により、令和7年中に自宅で死亡した一人暮らしの方は76,941人と発表されました。
孤独死の明確な定義はなく実際の割合は不明ですが、死後の経過日数別のデータでは2日以上が半数以上を占めています。
孤独死を防ぐには、日常的に対策を継続することが大切です。
本記事では、孤独死対策として自分や家族ができることを紹介します。
孤独死を防ぐサービスやアプリ、自治体の取り組み事例も紹介するので、本人も家族も負担にならない方法を検討してみてください。
目次
孤独死対策として自分でできること
孤独死を防ぐためには、以下のような意識や行動を日常に取り入れることがおすすめです。
1.毎日誰かと接点を作る
孤独死対策で最も重要と言えるのが、毎日誰かと接点を作ることです。
深い会話をする必要はなく、以下のような小さな交流でも効果があります。
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人との交流が日常化することで異変が起きたときに「最近見かけない」「連絡がない」と周囲が気付きやすくなり、もしものときも発見の遅れを防げるでしょう。
まずは、小さくても人とのつながりを持ち続けることが大切です。
2.地域社会とかかわる
地域のボランティアやコミュニティに参加し、地域社会とかかわることも孤独死対策としておすすめです。
地域清掃や趣味の集まり、自治会活動などへ積極的に参加すると、人と接する機会が自然に増え、体調や生活の変化にも気付いてもらいやすくなります。
また、活動を通じて達成感や充実感が得られるほか、外出や会話の機会が増えることは認知症の予防や健康維持の観点からもよい影響が期待できるでしょう。
3.デイサービスを利用する
デイサービスを利用すると、職員による安否確認や健康管理を定期的に受けられます。
日常的に見守りを受けながら、他の利用者と会話やレクリエーションを楽しめるため、孤独死対策にも効果があります。
また、定期的に外出する習慣ができることで生活リズムが安定し、健康的な生活を送りやすくなるでしょう。
孤独死対策だけでなく、元気で充実した毎日を過ごす目的で利用する方もいます。
4.健康的な生活を意識する
孤独死を防ぐためには、日頃から健康的な生活を心がけることも大切です。
日本少額短期保険協会の孤独死対策委員会の「孤独死現状レポート」によると、孤独死者の死亡原因として病死が大半を占めていることがわかりました。
バランスのよい食事や適度な運動、十分な睡眠を意識することで、病気や体調不良の予防につながります。
健康は生活の基本ですが、孤独死対策としても重要度が高いと言えます。
また、健康状態を維持できれば突然の体調不良のリスクを減らせるだけでなく、人との交流や外出を無理なく続けられるでしょう。
家族ができる孤独死対策
お互いが安心して過ごせるよう、本人の負担にならない方法で自然に見守れる環境を整えましょう。
1.定期連絡を仕組み化する
孤独死対策として、家族間で定期的に連絡を取ることを仕組み化するとよいでしょう。
毎日のLINEや電話、週に1回のビデオ通話など、「連絡がないから元気に過ごしているはず」と思い込まず、お互いが無理なく続けられる方法で連絡を取り合えば、異変があったときにも早く気付けます。
「LINEが返ってこなければ電話する」「〇時間反応がなければ様子を見に行く」などのルールを決めておくと安心です。
また、家族間のコミュニケーションは安否確認だけでなく精神的な支えにもなるでしょう。
2.見守りサービス・アプリを利用する
見守りサービスや安否確認アプリを活用することも、孤独死対策におすすめです。
家族が遠方に住んでいる場合は、プライバシーを守りながら気軽に孤独死対策ができる見守り家電を利用する方法もあります。
たとえば、電気ポットの場合は、利用状況が離れた家族に通知される機能が搭載されているため、利用されないことによって異変に気付けるというものです。
「監視カメラのように管理されたくない」「人と接するのが苦手で訪問による安否確認は気が進まない」という方でも、ストレスなく利用できます。
また、大げさに見守りする必要がないという場合にも、気軽に導入できるでしょう。
おすすめのサービスやアプリは後ほどご紹介します。
3.孤立しない環境を作る
本人自身の意識や行動力が基本にはなりますが、社会的に孤立しないよう家族がサポートできることもあります。
たとえば、定期的に食事や外出へ誘ったり、家族で集まる機会を増やしたり、趣味の集まりや地域活動への参加を後押ししたりすることで、人との交流を続けやすくなります。
日常的に誰かと交流する機会を作り、一人暮らしでも孤立していない状態を保つことが孤独死対策として理想です。
4.最低限の終活を一緒に進める
孤独死対策の一環として、最低限の終活を一緒に進めておくこともおすすめです。
突然倒れた場合やもしものときにも、本人や家族が困りにくくなります。
具体的には、緊急連絡先や持病、服用している薬、かかりつけ医の情報を整理したり、契約内容をまとめたり、不要なものを少しずつ片付けたりしておくとよいでしょう。
また、医療や介護、葬儀に関する希望を事前に話し合っておけば、本人の意思を尊重しながら落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
終活は死の準備ではなく、安心して暮らすための備えとして考えることが大切です。
親の終活について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
おすすめの孤独死防止サービス・アプリ
ここからは、気軽に利用しやすいサービスやアプリをご紹介します。
孤独死防止サービス
近頃は、多くの企業が孤独死を防ぐために見守りサービスを提供しています。
月額料金がかかりますが、少しでも不安を軽減できるよう利用を検討するのも一つです。
具体的なサービスは、以下のようなものがあります。
| 見守りサービス | 特徴 |
| ALSOK みまもりサポート | ・緊急時の駆けつけ ・熱中症の注意喚起と緊急速報メールの受信(読み上げ) ・24時間の健康相談 |
| セコム 親の見守りプラン | ・センサーによる安否確認 ・緊急時の駆けつけ ・救急通報サービス(室内のみ) ・24時間の健康相談 |
| 郵便局 みまもり訪問サービス | ・郵便局員による月1回の自宅訪問 ・家族への生活状況の報告 ・入院保障保険 ・24時間の健康相談 ・お困りごと・介護の相談 |
孤独死の見守りサービスを詳しく見たい方は、以下の記事をご参照ください。
孤独死防止アプリ
一人暮らしの親の生存確認ができるアプリを利用するのもおすすめです。
無料で利用できるものも多く、LINEで簡単に操作できるサービスもあります。
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孤独死の見守りアプリを詳しく見たい方は、以下の記事をご参照ください。
自治体による孤独死対策への取り組み事例
多くの自治体では、孤独死対策としてさまざまな取り組みが随時行われています。
たとえば、以下のような取り組みがあります。
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詳細は自治体によって異なるため、気になる方は一度問い合わせてみることをおすすめします。
また、厚生労働省の資料でも確認できます。
厚生労働省:孤立死防止対策
孤独死の現状
冒頭でもお伝えしたように、警察庁の発表によると、令和7年中に自宅で死亡した一人暮らしの方は76,941人だったようです。
必ずしも孤独死に該当するわけではありませんが、死後の経過日数別の件数は以下の通りです。
| 0~1日 | 28,398件 |
| 2~3日 | 15,865件 |
| 4~7日 | 10,456件 |
| 8~14日 | 7,570件 |
※15日以上の件数は省略
引用:警察庁
死後の経過時間のみで孤独死かどうかを判断することはできません。
しかし、死後4日以上経過して発見されたケースの中には、社会的に孤立していた方も一定数含まれている可能性があります。
死後8日以上経過となると、さらに割合は増えるかもしれません。
孤独死は特定の人だけの問題ではなく、誰にでも起こり得るものとして考える必要があります。
孤独死のリスクが高い人
以下に当てはまる人は、孤独死のリスクが高いと言えます。
リスクが高まる原因も一緒にみていきましょう。
一人暮らしの高齢者
一人暮らしでは、異変が起きても気付かれにくく孤独死のリスクが高まります。
特に高齢者の場合、自宅での転倒により大けがをしても助けを求められないケースがあります。
なお、警視庁が公開した資料では、2024年1~3月に自宅で死亡した一人暮らしの人のうち、65歳以上の高齢者が全体の約8割を占めることがわかりました。
参考:令和6年第1四半期(1~3月分)(暫定値)における死体取扱状況(警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者)について
家事が苦手な男性
現役時代に仕事中心の生活をしていた男性は、料理や掃除など家事が苦手な人が多い傾向にあります。
そのため、妻との離婚や死別で突然一人になった場合、生活の質が急激に落ちてしまい、健康面の問題から孤独死のリスクが高まります。
人とのかかわりが少ない人
近所付き合いを含め人とのかかわりが少ないと、異変が起きても気にかけてもらえません。
また、生活環境や体調が悪くても、頼れる人がおらず改善できないケースがあります。
特に男性は女性よりもコミュニケーションが苦手な人が多く、自宅にこもりがちになり孤立しやすい傾向にあると言われてます。
金銭的に余裕がない人
金銭的に余裕がなく医療費を支払えない場合、病気が悪化してしまうことで孤独死のリスクが高まります。
高齢者に限らず、貧困生活をしている若年層が孤独死するケースがあるのも事実です。
金銭的に追い詰められてしまうと、生活面や健康面に多大な影響が生じ、孤独死につながります。
孤独死対策が重要な理由
孤独死の場合、発見までが遅れれば遅れるほど遺体の腐敗が進み、悲惨な状態となります。
腐敗することにより害虫が発生し、体液が漏れ、異臭に包まれた部屋は一気に汚染されてしまうためです。
また、部屋がゴミや遺品であふれているケースもあり、賃貸住宅の場合は高額な修繕費を請求されてしまいます。
賃貸でなくとも事故物件扱いになれば、相場で売却できない可能性があるでしょう。
安値でも手放すことができなければ、その不動産を相続した遺族は空き家のまま維持費を支払い続けなければいけないのです。
このように、孤独死は遺族だけでなく賃貸住宅の大家や管理会社、近隣住民の人に大きな影響を及ぼしてしまいます。
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まとめ
昔と比べると現代は周囲とのかかわりが薄くなっているため、孤独死は誰にも起こり得ることだと言えます。
「まだ若いから」「元気だから」とは言わず、誰であっても孤独死の対策が必要です。
特に一人暮らしの高齢者は孤独死のリスクが高いので、あらゆる目線から予防しましょう。
毎日を安心して過ごせるよう、まずはできることから取り組んでみてください。




















