猫の多頭買いによりゴミ屋敷化してしまった家を、テレビの特集などで見た記憶がある人もいるのではないでしょうか?
猫屋敷は当事者だけの問題に留まらず、悪臭や夜中の鳴き声は近隣住民にまで被害を及ぼします。
とはいえ、近隣の家が猫屋敷だった場合は、どう解決すればいいのでしょうか?
猫屋敷に陥る原因や多頭飼育になってしまった時の解決方法と併せて紹介します。
ゴミ屋敷の実態について詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼ゴミ屋敷に陥る心理と対処法について
目次
生活環境を悪化させる猫屋敷の実情とは
猫系ゴミ屋敷による被害の内容はさまざまです。
まずは、猫屋敷の実情を解説します。
糞尿などの悪臭がひどい
猫屋敷が及ぼす悪影響としてまず挙げられるのが、糞尿などによる悪臭です。
猫は動物なので、当然ながら排泄行動を行います。
身軽で家中を走り回るという猫の性質ゆえ、糞尿を放置していると家全体が汚れてしまうことはもちろん、糞尿から発生するひどい悪臭は、近隣住宅にまで被害が及びます。
また、壁や柱などで爪とぎするのも猫の習性です。
しっかりと管理していないと、家中が傷だらけになるのは避けられません。
長毛の猫は掃除が大変
猫の毛も部屋を汚す原因となります。
とりわけ長毛の猫を飼っている場合、床に落ちる毛の量も多いです。
短毛種よりも長毛種の方が、より毛を多く落とすので、その分だけ掃除も大変になります。
猫の毛を放置していると、気づいたときには毛が塊となって部屋中に散乱するだけでなく、
衣服にもついてしまいます。
早めに対処しないとくっついた毛は取れませんので、小まめな掃除を心がけましょう。
ゴミを取っただけで終わりとはならない
糞尿や毛を処理するだけで終わりとはならないのが、猫屋敷問題の厄介な点です。
糞尿を取ったとしてもシミとなって残り、悪臭も簡単には消えません。
爪とぎで傷だらけになった床や壁も、修復するのは一苦労です。
清掃を依頼すれば元通りになるのではと考える方もいらっしゃるでしょうが、小規模な掃除や施工では問題解決には至りません。
手の付けられない状態から直そうと思うと、ほとんどの内装を解体する必要が出てきます。
犬や猫の白骨化死体が出ることもある
悪いケースだと飼われていた犬や猫がすでに息をしておらず、最悪の場合、白骨化死体となって現れることもあります。
猫屋敷問題が発覚した段階ですぐに対処すれば、栄養失調になってはいるものの、かろうじて生きた状態で猫を保護できるかもしれません。
しかし、対処が遅れると、飼い主から放置された犬や猫は餓死してしまいます。
結果、家中に散乱したゴミの中から、犬や猫の白骨化死体が発見されてしまうのです。
感染症の恐れ
猫系ゴミ屋敷に住んでいる住民は、感染症による被害を受けてしまう恐れがあります。
猫をしっかりと世話せずに飼育放棄することで起こりうるのが、感染症の問題です。
猫の爪に引っかかれ、傷を放置していた場合は要注意です。
引っかき傷から感染症にかかってしまうと、大変な思いをすることになります。
多頭飼いしている場合共食いの可能性も
猫を多頭飼いしているようなゴミ屋敷だと、猫同士で共食いすることもあります。
飼い主から放置された猫たちは食べ物を探して、家中を動き回ります。
しかし、食べ物は無限にあるわけではないため、いずれは猫の食べられる物がなくなります。
こうして猫たちが餓死寸前になると、最後には共食いが発生してしまうのです。
猫系ゴミ屋敷になる原因
次に、家が猫系ゴミ屋敷になってしまう原因を解説します。
セルフネグレクトによる飼育放棄
飼い主がセルフネグレクトの状態に陥っていると、ゴミ屋敷をはじめとする多くの問題が発生します。
セルフネグレクト(自己放任)とは、自分の身の回りのことを管理しない、もしくはできないがゆえに、生活環境や健康状態が悪化してしまう状態のことです。
セルフネグレクトになってしまうと食事や掃除がおろそかになり、ゴミを片づけられないため、やがて家はゴミ屋敷となります。
猫の世話もできず、飼育放棄が長期間続き、次第にゴミや悪臭で家が汚染されていきます。
多頭飼育による猫屋敷化
多くの猫を飼っていたことが原因で、最終的に猫屋敷になってしまったというケースもあります。
避妊手術や去勢手術を行わないと、猫たちは交尾して子猫を産んでしまいます。
注意していなければ、猫が増えすぎて手がつけられない状態になってしまうでしょう。
あまりに猫が増えすぎるとすべてを飼育するのは困難になり、糞尿や毛の掃除も追いつかなくなります。
その結果、家がゴミ屋敷になってしまいます。
社会的孤立
飼い主の社会的孤立も、ゴミ屋敷問題の原因です。
飼い主が隣人や家族とつながりを持っていれば、深刻な状況になる前に対処することが可能です。
しかし、人付き合いがなくなって飼い主が社会的に孤立してしまうと、ゴミ屋敷問題の発覚が遅れてしまいます。
誰も気づかないうちに、問題が深刻化してしまう危険性があります。
そもそも住人が不在である
家の中に人がいなければ、当然ながら猫は好き放題動き回るので、家中汚れてしまい、ゴミだらけになります。
住人がいなくなり、猫が放置されてしまう状態になると危険です。
転居や入院、施設への入居などで住人が不在になったら、猫の世話をする人間はいなくなります。
糞尿や毛などのゴミは掃除されず、どんどん部屋の中に溜まっていきます。
隣人が気づいた頃には、家の中はひどく汚れた状態になっているでしょう。
猫の多頭飼育のゴミ屋敷を解決するには?
猫を多頭飼いしていると、自分でも制御できなくなるような状況に陥るかもしれません。
多頭飼育によって発生したゴミ屋敷問題の解決方法を、以下で解説します。
ケースワーカーと連携する
猫のせいでゴミ屋敷になってしまった場合に頼れるのが、ケースワーカーです。
福祉事務所で働いているケースワーカーの中には、アニマルウェルフェア、つまり動物福祉の知識を有している方もいます。
このようなケースワーカーに相談すれば、ゴミ屋敷問題を解決へと導いてくれます。
自分では解決方法が思い浮かばないときは、誰かに相談することが大切です。
ケースワーカーをはじめとした福祉分野の職員たちと連携して、ゴミ屋敷問題の解決を目指しましょう。
清掃業者に依頼する
猫が汚した部屋の掃除は、清掃業者に頼みましょう。
ただし、清掃の費用が高額になる点には注意してください。
猫が出した糞尿は家の広範囲に及ぶため、清掃業者に任せようと思っても、おいそれとはいきません。
孤独死が発生した住居を扱う特殊清掃よりも、猫屋敷の掃除の方が作業量は多いです。
そのため、費用面を考えると清掃業者に依頼するのはハードルが高いかもしれません。
しかし、清掃業者に頼めば部屋をきれいにしてもらうことができ、再び通常の生活を送れるようになります。
ゴミ屋敷で清掃業者への依頼をご検討中の方はこちらの記事をお読みください。
▼清掃業者の選び方と料金相場について
ゴミ屋敷清掃はプロの業者に依頼すべき
ゴミ屋敷の清掃は、費用がかさんだとしてもプロの業者に依頼すべきです。
業者に頼るべき理由や選び方を、以下で解説していきます。
なぜプロの業者に任せた方がいいのか
プロの業者に正しい判断を委ねた方が、ゴミ屋敷の清掃は効率的に進みます。
ゴミ屋敷の清掃を担当してくれるのは、専門知識を持った事件現場特殊清掃士です。
事件現場特殊清掃士に依頼すれば、現場の状況を見て適切な対処を行ってくれます。
状態によってはリフォーム不要と判断され、改修費用が抑えられる場合もあるでしょう。
とはいえ、本当に手に負えない状態だとリフォームの必要に迫られますが、その場合でもプロの業者なら正しく対処してくれるので安心です。
猫屋敷はどのように清掃するのか
プロの業者に依頼した場合、通常のゴミだけではなく住居内に散らばった糞尿や毛を処分してもらえます。
猫の行動範囲は広いため、高所も含めて細かく清掃することが必要です。
業者の方は猫の特徴を把握しているので、汚れを取るために隅々まで清掃してくれます。
もちろん、糞尿による臭いを除去するための消臭作業も、猫の爪とぎでできた傷がある床や壁紙の貼り替えも、補修作業により修復されます。
プロの業者を選ぶ時の注意点
プロに清掃を依頼する際、見積もりが安い業者には注意した方が良いでしょう。
本来、猫屋敷を人が住める状態にまで戻そうと思ったら、多額の費用がかかります。
見積もりの安い業者は、作業内容が不十分な可能性があります。
安いからといってそのまま依頼してしまうと、完全に清掃されないまま作業を終えられてしまうかもしれません。
作業内容を確認のうえ、信頼できる業者に任せましょう。
猫屋敷の清掃なら林商会へ
猫の多頭飼いによるゴミ屋敷の清掃なら、清掃のプロ集団である林商会にお任せください!
ゴミ屋敷の清掃では、明確な相場が存在しないために不要な作業まで料金に上乗せしてくる清掃業者も。
しかし林商会では、高い質を提供しつつも無駄な作業は省き、お客様の負担が最小限になるようお見積もりさせていただいております。
特殊清掃や不用品回収で培ったノウハウを生かし、一切の妥協をせず徹底的に綺麗な状態へと清掃いたしますのでご安心ください。
まずは無料相談、無料お見積もりをお待ちしております。
まとめ
猫を多頭飼いしていると、気づかぬうちに猫屋敷問題へと発展してしまう可能性があります。
悪臭や感染症など、ゴミ屋敷が猫に与える被害は大きいです。
多頭飼いした猫をそのまま放置していれば、予想以上に問題が悪化し、自分一人の力では解決できなくなります。
もし猫屋敷問題が深刻化しそうになったら、プロの業者にご依頼ください。
そもそもなぜゴミ屋敷に陥ってしまうのか、詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼ゴミ屋敷になってしまう理由と陥りやすい人の特徴