一周忌法要は故人の一年目の命日に行われるものです。
しかし、どうしても外せない用があって出席できない場合など、欠席してもいいのか・どのように欠席の連絡をすべきかなど解らないことが多く悩みますよね。
そもそも一周忌法要はなるべく出席すべきではありますが欠席すること自体にマナー面で問題はありません。
しかし欠席の連絡や香典の送り方など、欠席するからこそ気を付けるべきマナーがあります。
施主や故人に対し失礼のないよう、しっかり予習しておきましょう。
一周忌について詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼一周忌とは?マナーや準備について解説
目次
一周忌法要は欠席してはいけない?マナー的には…
一周忌法要は、喪が明けるための重要な法要。
とはいえ、「出席した方がいいのは分かっているけど、事情があってどうしても出席することができない」という時もありますよね。
そこでここからは、一周忌を欠席することは問題ないのかをマナー的な観点から、分かりやすく解説していきます。
一周忌などの法事は“できるだけ”出席することが望ましい
一周忌は、重要度がとても高い法事です。
仕事などで出席が難しくても、できるだけ調整してなるべく出席するようにしましょう。
それでもどうしても出席できない場合は、手紙などでその意思をなるべく早く伝えることが大切です。
自身が孫にあたる立場の場合
近い関係性である孫の場合、基本的にはきちんと出席するのがベスト。
しかし、学校行事や受験、仕事の都合などでどうしても出席できないこともありますよね。
その場合は、正直に理由を伝えます。
また、孫という近い関係であっても自身が成人しているのであれば、お詫びの手紙や香典、お供え物などを渡すことはマナーですので、忘れないようにしましょう。
一周忌を欠席する場合の連絡手段
やむなく一周忌を欠席する場合は、どのように連絡を取ればいいのでしょうか。
ここでは、返信ハガキと電話に分けて詳しく紹介します。
案内状の返信ハガキ
返信ハガキが同封されていた場合、欠席の連絡は返信ハガキで行いましょう。
ただ欠席に丸をつけるのではなく、丁寧に出席できない旨を伝えることで、相手側に気持ちが伝わり関係性を乱してしまう最悪の結果を防ぐことができます。
また、法要前は施主は法要の準備や参列者へのお返しの準備に追われています。
案内状のハガキを受け取ったら、なるべく早く返事を出すようにしましょう。
返信ハガキを書く際は、住所や氏名の上に記載されている「御」の字を二重線で消すことも忘れずに。
さらにお詫びの手紙を同封すると、より丁寧な印象になります。
直接電話をする
電話で一周忌の連絡をいただいた場合は、電話にて欠席の連絡を伝えましょう。
手短にお詫びをするのではなく、出席できない理由や状況を詳しく説明することで、トラブルを防止することができます。
電話では、まずお悔やみの気持ちを伝えて、当日出席できない理由を正直に話し、欠席となってしまうことをお詫びします。
ここで後日、改めてお伺いすることや香典、お供え物を送る場合はその旨を伝えておきましょう。
また、一周忌の案内が手紙で届いた場合は、基本的に手紙にて欠席を伝えるのがマナーとされています。
欠席する場合はお詫びの手紙も送りましょう
欠席する際は返信ハガキで伝えるだけでなく、お詫び(お悔やみ)の手紙も添えるのがマナー。
ここからは、お詫びの手紙に記載する内容や例文を紹介します。
手紙には何を書く?
一周忌を欠席する際の手紙には、欠席理由とお詫びの気持ち、個人への追悼の言葉を添えておきましょう。
時候の挨拶などは省略し、ご遺族に対して追悼の意も忘れずに記載します。
お香典やお供え物を送る際は、その旨も記載します。
長い文を書く必要はないので、簡潔に分かりやすい文面にするように心がけてください。
また、忌み言葉や重ね言葉は使用しないよう注意しましょう。
お詫びの手紙の文例
ここでは、故人との関係性別にお詫びの手紙の文例を紹介します。
・親族
この度はお招きいただき、感謝しております。 大変心苦しいのですが、どうしても外せない仕事があり、お伺いできないことをお許しください。 ご仏前にお供えしていただきたく、心ばかりですが御香料を送らせていただきました。 ご家族の皆様の健康を心よりお祈り申し上げます。 後日改めてお伺いさせていただきたいと思っております。 |
・仕事関係
〇〇さんの一周忌にお招きいただきましてありがとうございます。 突然の訃報から1年経った今でも、〇〇さんとの思い出が昨日のことのように鮮明に思い出されます。 ぜひとも出席させていただきたかったのですが、当日やむを得ぬ事情があり誠に申し訳ないのですが欠席させていただきます。 気持ちばかりではございますが、心ばかりの品を同封させていただきます。 ご家族の皆様は くれぐれも健康に気をつけてお過ごしくださいませ。 また日にちを改めてお伺いさせていただきたく存じます。 |
・友人
この度は、〇〇さんの一周忌にお招きいただきましてありがとうございます。 お世話になった〇〇さんの一周忌にはぜひとも参加させていただきたかったのですが、一身上の理由により出席できないご無礼をお許しください。 些細ではございますが、御香料を送らせていただきました。ご仏前にお供えしていただければと存じます。 皆様お体にお気をつけてお過ごしください。 |
一周忌を欠席する場合でも香典やお供えを準備すべき?
一周忌を欠席する場合、悩ましいのが香典やお供え物の有無。
結論から述べると、欠席する場合でも香典やお供え物は準備するべき物となっています。
香典・お供えは送るべき
一周忌を欠席する場合でも、香典やお供え物は必ず送るようにしましょう。
一周忌を欠席し、さらに香典やお供え物を渡さないと、不快な思いを抱かせてしまう可能性もあります。
欠席する場合は、出席する場合よりも気を配りましょう。
直接渡すのでなければ手紙を添える
一周忌に出席することができず、直接香典やお供え物を渡せないという時は、手紙を添えることがマナーとされています。
便箋にびっしり書く必要はないものの、「ご冥福をお祈りします」などの言葉やお詫びの気持ちを記しておきましょう。
一周忌を欠席する場合の香典金の相場と送り方
そこで気になるのが、香典の相場。
ここでは、一般的にいくら程度の香典を包むのか、分かりやすく解説します。
欠席する場合の香典の相場
欠席する場合でも、出席した場合と同じ程度の金額を香典として包みます。
故人が両親や兄弟の場合、1万円程度。祖父母や祖父母、親戚、友人の場合、5千円程度が目安とされています。
香典に使用するお札は新札ではなく、旧札を利用するようにしましょう。
欠席する場合の香典の送り方
欠席する場合、香典を直接渡すことができないので、現金を不祝儀袋に入れ、現金書留で送ります。
普通郵便では現金を送ることはできないので注意が必要です。
現金書留の封筒は、郵便局でしか購入することはできません。
コンビニなどでは販売されていないので、予め準備しておくか、不祝儀袋を持って郵便局に行くようにしてください。
一周忌を欠席する場合のお供えについて
ここからは、一周忌を欠席する場合に渡すお供え物について紹介します。
お供えの相場とおすすめは?
お供え物の相場は、故人との関係性にもよりますが、大まかに5千円程度と言われています。
相場よりも高価すぎる物を渡してしまうと、相手方に気を使わせてしまうなど、ご迷惑をかけてしまうこともありますので、注意してください。
お供えの選び方
一般的にお供え物として選ばれることが多いのは、お菓子や果物。
その他にも、線香やろうそく、お花などがあります。
お菓子は日持ちがするもの・個別に包装されているものが好まれます。
個別に包装されているお菓子を選ぶ場合は、家族の人数や参加者の人数に合わせた数を選ぶと施主側家族で分けやすいため親切です。
また、幅広い年代が食べられるものを選ぶことが大切です。
また、生の肉や魚は殺傷を連想させるためお供物としては不向きです。
欠席する場合のお供えの送り方
一周忌にお渡しするお供え物には、結び切りのプリントが施されたものを選びましょう。
お供え物は法要が行われる間、故人に供えるための物ですので、遅くとも一周忌の前日までに届くように送ります。
一周忌の日程より遅く届いてしまうと、マナー違反となってしまうので注意しましょう。
まとめ
今回は一周忌の欠席について解説しました。
一周忌法要を欠席すること自体に問題はありません。
しかし、故人や施主に対しての配慮や香典・お供えなど、出席できずとも故人を偲ぶ気持ちがあることを示すことが大切です。
やむを得ず一周忌に出席することができない、といった際はこの記事の内容を参考に対処してくださいね。