一周忌法要は、故人の最初の命日に行われる法要です。
本来は法要に招待されたら出席することが望ましいものの、やむを得ない理由がある場合は一周忌法要を欠席してもマナー違反にはあたりません。
本記事では、一周忌法要を欠席する場合のマナーを詳しく解説します。
なお、法要を欠席する場合も香典とお供えは用意する必要があります。
遺族に失礼のないよう、欠席するときこそマナーには注意しましょう。
目次
一周忌法要の欠席はマナー違反ではない
やむを得ない理由がある場合、一周忌法要を欠席してもマナー違反にはあたりません。
仕事や学校の都合や、法要が遠方で行われるとき、体調不良のときなど、事情によりどうしても出席できない場合はすぐに施主へ連絡しましょう。
とはいえ、一周忌法要は遺族にとって喪が明ける大切な法要です。
無理して出席する必要はありませんが、本来は法要に招待されたら出席することが望ましいでしょう。
また、欠席する場合もマナーとしてお詫びの手紙や香典、お供えは用意しなければなりません。
自身が孫にあたる立場の場合
故人の孫にあたる場合も、基本的には一周忌法要に出席すべきです。
ただし、学校や仕事の都合などで欠席せざるを得ない場合は、正直に理由を伝えましょう。
また、孫という近い関係でも自身が成人しているのであれば、マナーとしてお詫びの手紙や香典、お供えの用意を忘れないようにしましょう。
一周忌法要を欠席する場合の連絡手段
案内状の返信はがきで伝える
一周忌奉納の案内状に返信はがきが同封されていた場合、欠席の連絡は返信はがきで行いましょう。
ただ欠席に丸をつけるのではなく、丁寧に出席できない旨を伝えることで、相手側に気持ちが伝わり関係性を乱してしまう最悪の結果を防ぐことができます。
また、法要前は施主は法要の準備や参列者へのお返しの準備に追われています。
案内状を受け取ったら、なるべく早く返事を出すようにしましょう。
返信はがきを書く際は、住所や氏名の上に記載されている「御」の字を二重線で消すことも忘れずに。
さらにお詫びの手紙を同封すると、より丁寧な印象になります。
直接電話をする
電話で一周忌の連絡をいただいた場合は、電話にて欠席の連絡を伝えましょう。
手短にお詫びをするのではなく、出席できない理由や状況を詳しく説明することで、トラブルを防止することができます。
電話では、まずお悔やみの気持ちを伝えて、当日出席できない理由を正直に話し、欠席となってしまうことをお詫びします。
ここで後日、改めてお伺いすることや、香典やお供え物を送る場合はその旨を伝えておきましょう。
また、一周忌の案内が手紙で届いた場合は、基本的に手紙にて欠席を伝えるのがマナーとされています。
欠席の連絡とは別にお詫びの手紙を送る

一周忌法要を欠席する場合は、欠席の旨を伝えるだけでなく、お詫び(お悔やみ)の手紙を送るのがマナーです。
お詫びの手紙は時候の挨拶を省略し、以下の内容を含めて書きましょう。
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香典やお供えを送る際は、その旨も記載します。
長い文を書く必要はないので、簡潔にわかりやすい文章を心がけてください。
また、忌み言葉や重ね言葉は使用しないよう注意しましょう。
お詫びの手紙の文例
ここでは、故人との関係性別にお詫びの手紙の文例を紹介します。
故人の親族
この度はお招きいただき、感謝しております。 大変心苦しいのですが、どうしても外せない仕事があり、お伺いできないことをお許しください。 ご仏前にお供えしていただきたく、心ばかりですが御香料を送らせていただきました。 ご家族の皆様の健康を心よりお祈り申し上げます。 後日改めてお伺いさせていただきたいと思っております。 |
故人の仕事関係者
〇〇さんの一周忌にお招きいただきましてありがとうございます。 突然の訃報から1年経った今でも、〇〇さんとの思い出が昨日のことのように鮮明に思い出されます。 ぜひとも出席させていただきたかったのですが、当日やむを得ぬ事情があり誠に申し訳ないのですが欠席させていただきます。 気持ちばかりではございますが、心ばかりの品を同封させていただきます。 ご家族の皆様は くれぐれも健康に気をつけてお過ごしくださいませ。 また日にちを改めてお伺いさせていただきたく存じます。 |
故人の友人
この度は、〇〇さんの一周忌にお招きいただきましてありがとうございます。 お世話になった〇〇さんの一周忌にはぜひとも参加させていただきたかったのですが、一身上の理由により出席できないご無礼をお許しください。 些細ではございますが、御香料を送らせていただきました。ご仏前にお供えしていただければと存じます。 皆様お体にお気をつけてお過ごしください。 |
一周忌法要を欠席する場合も香典とお供えは必要
一周忌法要を欠席する場合も、マナーとして香典とお供えを用意しましょう。
郵送する場合は、法要の前日までに遺族のもとへ届くように手配する必要があります。
また、法要の当日までに施主の自宅へ伺い、手渡しするのもよいでしょう。
香典とお供えを用意するときのマナーは、次章で解説します。
一周忌法要を欠席する場合のマナー【香典】

ここからは、一周忌法要を欠席する場合の香典の相場や、渡し方を解説します。
欠席する場合の香典の相場
一周忌法要を欠席する場合も、出席した場合と同じ程度の金額を香典として包みます。
一周忌法要の香典の相場は、以下の通りです。
故人との関係性 | 香典の相場 |
親 | 1~5万円 |
兄弟姉妹 | 1~5万円 |
祖父母 | 5,000~3万円 |
親戚 | 3,000~3万円 |
友人・知人 | 3,000~1万円 |
香典に使用するお札は新札ではなく、旧札を利用するようにしましょう。
欠席する場合の香典の渡し方
香典を郵送する場合は、現金を香典袋に入れて現金書留で送ります。
普通郵便では現金を送れないので注意が必要です。
現金書留の封筒は郵便局でしか購入できないため、あらかじめ準備しておくか、香典袋を持って郵便局に行きましょう。
一周忌法要の香典袋の書き方や選び方は、以下の記事をご参照ください。
【一周忌の御香典の相場】御香典袋の書き方や選び方のマナーも解説
一周忌法要を欠席する場合のマナー【お供え】

ここでは、一周忌法要のお供えの相場や、選び方、渡し方を解説します。
一周忌法要のお供えの相場
一周忌法要のお供えは、個人で用意する場合は3,000~1万円、連名で用意する場合は1~2万円が相場です。
相場よりも高価すぎるものを贈ると相手方に気を遣わせてしまうため、注意してください。
一周忌法要のお供えの選び方
一周忌法要のお供えには、以下のような消えものが定番です。
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殺生を連想させる肉や魚は、たとえ故人の好物でもマナー違反にあたります。
お供えの選び方を詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
一周忌法要にお供えは必要!お供え物の相場や選び方、渡し方など基本のマナーを解説
欠席する場合のお供えの渡し方
一周忌法要のお供えには、結び切りの水引が印刷されたかけ紙を選びましょう。
お供えは法要で故人に供えるものであるため、郵送する場合は法要の前日までに届くように送ります。
法要の日程を過ぎてしまうと、マナー違反にあたるので注意しましょう。
まとめ
今回は一周忌の欠席について解説しました。
一周忌法要を欠席すること自体に問題はありません。
しかし、故人や施主に対しての配慮や香典・お供えなど、出席できずとも故人を偲ぶ気持ちがあることを示すことが大切です。
やむを得ず一周忌法要に出席できないといった際は、この記事の内容を参考に対処してくださいね。
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