一周忌のお返し(引き出物)は必要!おすすめの品物やお返しのマナーの基本を解説

一周忌法要では、参列者からいただいたお供えに対してお返し(引き出物)が必要です。

一周忌は喪の期間が終わる大切な節目のため、参列者に感謝の気持ちを込めてお返しの品物を選びましょう。

本記事では、一周忌のお返しの相場をはじめ、お返しの選び方やおすすめの品物を中心に解説します。

お返しのマナーや渡すタイミングも解説するので、初めて一周忌法要を行う方はぜひ参考にしてください。

一周忌のお返し(引き出物)は必要

一周忌のお返しとは、参列者からいただいたお供えに対するお礼の品物を指します。

一周忌法要では、参列者が故人へのお供えを持参するため、事前にお返しの用意が必要です。

香典返しとの違い

一周忌のお返しは「香典返し」ではなく「引き出物」と呼びます。

香典は四十九日までのお供えを指すため、混同しないように注意しましょう。

一周忌のお返し(引き出物)の相場

電卓とペン

一周忌のお返しは、いただいたお供えの7割の金額から同額が相場です。

一周忌のお供えは1~3万円が相場のため、1万円のお供えには7,000~1万円を目安にお返しを用意します。

会食の場を設ける場合は、お膳と引き出物を合わせた金額で考えましょう。

ただし、地域や風習によって相場が異なる場合もあるため、事前に家族や親戚と相談しておくと安心です。

なお、一般的に一周忌のお返しは法要当日に渡すため、お供えの相場を確認しておきましょう

もし高額なお供えをいただいた場合は、後日お礼の品物を贈ると丁寧です。

一周忌のお供えの金額を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【一周忌の御香典の相場】御香典袋の書き方や選び方のマナーも解説

一周忌のお返し(引き出物)の選び方

一周忌のお返しは、香典返しと違ってマナー上は消えものでなくとも問題ありません

とはいえ、年配の方に贈る場合は消えものを選ぶほうが無難でしょう。

地域や風習によって異なる場合もありますが、参列者の負担にならないよう、持ち帰りやすいものを選ぶ配慮が大切です。

一周忌のお返し(引き出物)におすすめの品物3選

引き出物のイメージ

一周忌のお返しに悩んだら、以下の品物がおすすめです。

お菓子・お茶

バリエーションが豊富で予算に合わせて選びやすいお菓子やお茶は、一周忌のお返しとして定番かつ人気の品物です。

お祝いごとを連想させるパッケージは避け、賞味期限が長いものや個包装のものを選ぶと喜ばれるでしょう。

日用品

洗剤、タオル、調味料などの日用品は、消えもの(消耗品)でありながら実用的で一周忌のお返しにおすすめです。

洗剤には「悲しみを洗い流す」、タオルには「悲しみを拭い去る」という意味があります。

カタログギフト

近頃は、相手が好きなものを選べるカタログギフトも人気があります。

弔事に適したものも多数あり、軽量で持ち帰りやすいため、一周忌のお返しにもよいでしょう。

ただし、相手が自分で商品を申し込む手間がある点には注意が必要です。

一周忌のお返し(引き出物)にタブーとされる品物

一周忌のお返しには、殺生を連想させる肉や魚は選ぶのはタブーです。

お酒、昆布、鰹節などお祝いごとに用いられる品物も避け、失礼にあたらないよう注意しましょう。

また、金額がわかるものや高価なものも相手に気を遣わせてしまうため、一周忌のお返しとしてふさわしくありません。

一周忌のお返し(引き出物)のマナー

筆

ここからは、一周忌のお返しに関するマナーを紹介します。

のしの書き方

一周忌のお返しののしは、白黒または双銀の結び切りを選びます。

薄墨ではなく濃い墨で、以下のように書きましょう。

表書き 「志」または「粗供養」
名前 施主の苗字またはフルネーム

お礼状・挨拶状の書き方と文例

欠席者からお供えをいただいた場合や品物を郵送する場合は、品物にお礼状・挨拶状を添えましょう

お返しを直接渡す場合でも、品物に添えると丁寧な印象を与えます。

書き方の基本的なマナーは、以下の通りです。

  • 句読点は使わない
  • 重ね言葉は使わない(次々、度々など)
  • 縦書きで書く

文例も参考にしてください。


この度 亡父 故○○(名前)儀 の一周忌法要に際しまして
御多用中のところご丁寧なお心遣いを賜り深く御礼申し上げます
お陰をもちまして 一周忌法要を滞りなく済ませることができました
供養のしるしまでに心ばかりの品をご用意いたしましたので ご受納くださいますようお願い申し上げます
略儀ながら書中をもちまして 心より御礼申し上げます

令和〇年〇月〇日(一周忌法要の日)
施主の住所
施主の名前 親族一同

一周忌のお返し(引き出物)を渡すタイミング

一周忌法要で引き出物の渡し方

一周忌のお返しは、会食後に渡すのが一般的です。

参列者への「お土産」という意味もあるため、参列者が帰るタイミングで渡すとよいでしょう。

施主が帰り際の挨拶をするときに、お返しの品物を渡すとスムーズです。

後日渡すなら1〜2週間以内

一周忌のお返しは、参列者に対して感謝の意を込めて渡すものです。

後日渡す場合は、お供えをいただいてから1〜2週間以内に贈りましょう。

手書きのお礼状を添えると、より気持ちが伝わります。

一周忌のお返し(引き出物)に関するQ&A

家族で喪服を着ている画像

一周忌のお返しに関するよくある質問にお答えします。

一周忌のお返しは親族にも必要?

一周忌法要の参列者が同居している家族のみであれば、お返しは不要です。

親戚が参列する場合は、たとえ親族でもお返しを用意しましょう。

一周忌のお返しはいつまでに渡す?

一周忌のお返しは、会食後または参列者が帰るタイミングで渡します

後日渡す場合は、お供えをいただいてから1~2週間以内が目安です。

欠席者にお供えをいただいた場合は?

一周忌法要の欠席者からお供えをいただいた場合は、お礼状を添えてお返しを贈ります

欠席者へのお返しは、参列者と同じ品物を贈る場合と、会食の代わりに品物を増やす場合があるため、事前に家族や親戚と相談しておきましょう。

まとめ

一周忌のお返しのことを「香典返し」と呼ぶのは誤りで、正確には「引き出物」と呼ぶことを覚えておきましょう。

また、いただいたお供えに対しては7割の金額から同額のお返しをするのがマナーです。

会食の有無や地域によってお返しの金額も変わるため、どのような一周忌法要を行うのか、あるいは住んでいるの地域についてしっかりと下調べをしておきましょう。

 

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