孤独死してしまった場合でも、孤独死の葬儀は基本的に一般の葬儀と変わりありません。ただし、腐敗が進んでいた場合は先に火葬を行います。
孤独死の場合、部屋の特殊清掃などに費用が掛かる場合も多く、火葬のみを選択する人がほとんどのようです。
ちなみに、火葬のみの場合の費用は20~30万円程度となります。
孤独死の場合身寄りがない人も多いので、この記事では誰が葬儀費用を負担するのか詳しくご紹介します。
孤独死した場合、葬儀以外にもたくさんの手続きを行わなくてはいけません。
株式会社林商会なら、特殊清掃や遺品整理、各種手続きなど様々なサービスを一括でご提供できます。忙しい遺族の皆様は、是非ご検討ください。
孤独死を発見した際の対処法全般を知りたい方はこちらの記事をお読みください。
目次
孤独死発見~葬儀までの流れ

突然発見される“孤独死”。もしもに備えて、遺体発見~葬儀までの流れを理解しておきましょう。
遺体を発見したら
孤独死を発見したら、まずは以下の対応を取りましょう。
① 生死の判断ができない場合は救急車を呼ぶ
倒れているのは確認できるが、生死の判断が付かないという場合はまず救急車を呼びます。
救急隊員が到着した時点で、生死の判断を行います。その後、警察を呼ぶべきかどうかも救急隊員が判断してくれるのでお任せしておきましょう。
② 明らかに死亡している場合は警察を呼ぶ
孤独死のほとんどは、死後数日以上経過し腐敗臭などで近隣の住民が気付き発見されます。
発見した時点で異臭や体液がみられているなど明らかに死亡している場合は、警察に連絡しましょう。
この時、必ず遺体や現場に触らないようにしてください。
発見したときの対処法はこちらの記事で詳しく解説しています。
警察の現場検証

警察が到着すると遺体は警察に引き取られ、現場検証を行い事件性の有無が判断されます。
この時金品も一旦没収されてしまいますが、遺体引き取りの際に返却されるのでご安心ください。
現場検証はおよそ1~2日ですが、大家さんや管理会社であっても現場に立ち入ることはできません。
現場検証が完了してからの入室となります。
警察から遺族へ遺体の引き取り連絡
現場検証や検案が行われ、事件性がないことが確認されると遺族へ連絡がいきます。
遺族へ連絡する優先順位は、親子→兄弟→親戚と血縁関係の近い順での連絡です。
その間遺体は警察で安置され、後ほど遺族に1泊約2000円の請求がされることになります。
ただし、孤独死は発見された時点でかなり腐敗が進んでいることがほとんど。
身分証明書などが見つからない場合はDNA検査などによって身元を判明するので、遺族が引き取れる頃にはかなりの日数経過している可能性も…。
【遺族がいない場合】
遺族が見つかったとしても、故人と生前あまり縁がなく、引き取りを拒否されることがよくあります。
その場合は、最終的に「行旅病人及行旅死亡人取扱法」という法律に基づき自治体が火葬を行い、遺骨は市区町村にて保管されます。
一定期間(約5年)保管され、その後引き取り手が見つからない場合は無縁塚と呼ばれる墓に埋葬されます。
無縁塚とは、同じく身寄りがない方たちを埋葬する墓のことです。孤独死したからと言って、埋葬されないわけではありません。
葬儀会社に相談
遺族は、引き取り後すぐに葬儀会社の手配を行います。
葬儀会社は連絡後警察へ遺体を引き取りに行き、火葬までの間葬儀会社で遺体を安置してくれます。
並行して遺族は葬儀会社と相談し、どんなプランで葬儀を行うか決定していきます。
葬儀については後ほど詳しくご紹介します。
特殊清掃業者の手配
同じく急ぎで手配しないといけないのが、この「特殊清掃業者」です。
孤独死の場合、ほどんどの方が死後何日も経過してから発見されます。
よって、部屋は腐敗臭や体液で汚染され、とても一般人では清掃できません。
必ず清掃は専門業者に依頼しましょう。
この時、忙しい遺族の状況につけ込んで高額の清掃料金を請求してくる悪質業者もいるので注意が必要です。
相場は5~10万円程度で、優良な業者であれば初めから明確な料金を提示します。
慌てている状態かもしれませんが、きちんと見極めるように気を付けましょう。
夏場だと、一刻でも早く対処を行わなければ、異臭やハエなどの発生が酷くなる一方です。特に集合住宅だと、近隣からクレームがくることもあるようです。
近隣の方とのトラブルを避けるためにも、いち早く業者を手配する必要があります。
特殊清掃について詳しく知りたい方はこちらの記事もお読みください。
葬儀~帰郷までの流れ

孤独死であっても、基本的には一般のお葬式と変わりません。
しかし、孤独死の場合発見された時にはすでに遺体が腐敗しているケースがほとんどで、衛生上早く火葬する必要があります。
腐敗が進んでいる場合は、先に火葬を行い遺骨となった状態で葬儀が行われます。
生前の住民登録が行われた地区で葬儀を行うと安く済み、遺体を地方まで運ぶ霊柩車も必要ありません。
また、腐敗が進んだ遺体を遠方まで運ぶのは衛生的にも悪く、帰郷する際は住民登録された地区で火葬されたのちに遺骨で帰郷することがほとんどです。
詳しい葬儀費用についてはこの後ご説明します。
葬儀終了後の流れ
葬儀が終わればすべて完了するわけではありません。
遺族は、葬儀が終わったあとも様々な手続きがあります。
遺品整理

故人が賃貸マンションなどに住んでいた場合、退去するために早く遺品整理を行う必要があります。
遺品整理は、特殊清掃を行う業者にて一気に依頼すると便利です。
なぜなら孤独死の場合、部屋の中の荷物に腐敗臭が付着してしまい、とてもそのまま遺品整理などできません。
特殊清掃と遺品整理の両方ができる業者なら、最善のスケジュールを組んで動いてくれるからです。
状態によっては特殊整理と遺品整理を同時に行う方がベストな場合もあるので、一括で依頼できる業者に任せたほうがスムーズです。
通常、遺品整理は買取も行っていますが、孤独死した場合は死臭が染みつき買取できないケースがほとんどですので理解しておきましょう。
遺品整理についてはこちらの記事をお読みください。
その他の手続
遺品整理以外にも、亡くなった後は様々な手続きがあります。
故人が生前保険に加入していた場合は解約手続きが、賃貸マンションなどに住んでいた場合も退去の手続きなど、生前契約していたものを解約していく必要があります。
また、公共料金なども忘れずに手続きしてくださいね。
葬儀費用はどれくらい?一般葬・家族葬・直葬の相場

孤独死の場合も、基本的には一般の葬儀と費用相場は変わりません。
・たくさんの方が参列する一般葬の相場→190万円程度 ・家族や親族のみで行う家族葬の相場→60~150万円程度 ・告別式やお通夜を行わず火葬のみ行う直葬の相場→20~30万円程度 |
ただし孤独死の場合はお部屋の特殊清掃やリフォームに費用が掛かることが多いため、ほとんどの方が直葬を選ぶようです。
葬儀費用を負担するのは誰?

では、ここで気になってくる葬儀費用は一体誰が負担するのでしょうか?
孤独死の場合、身寄りがないケースもよくあります。その際は誰が負担するのか知っておきましょう。
親族がいる場合
基本的に親族がいる場合は、喪主などの親族または香典などで負担します。
ただし、故人が生前に生活保護を受けていたり遺族も経済的に困窮している場合は、「葬祭扶助」を受けることが可能です。
葬祭扶助については後ほどご説明します。
また、親族がいたとしても拒否されるケースがあり、その場合も次の項「親族がいない場合」と同様の扱いになります。
親族がいない場合
では、親族がいない場合は誰が負担するのか見ていきましょう。
【法定相続人や扶養義務者から】
故人に身寄りがなく、代わりに葬儀をあげてくれる人(他人)もいない場合もありますよね。
この場合は「行旅病人及行旅死亡人取扱法」という制度が適用され、一旦地方自治体が費用を負担して火葬します。このとき、葬儀は行われません。
その後、費用は法定相続人や扶養義務者に請求されます。
【故人の遺産から】
身寄りはなくても近隣の住民と交流があった場合、近隣の方が葬儀を行ってくれることもあります。
遺族以外の他人が葬儀費用を負担した場合は、故人の「相続財産管理人」から掛かった費用を返却してもらうことができます。
「相続財産管理人」は、相続する人がいない場合、家庭裁判所が弁護士などを任命することによって決まり、相続人の代わりに故人の相続財産を管理します。
【葬祭扶助から】
先ほどもお話しした「葬祭扶助」により支払うケースもお話ししましょう。
葬祭扶助とは、故人が生前生活保護を受けていたり遺族も経済的に困窮している場合に受けることできる制度です。
また、遺族以外の他人が葬儀を手配した場合にも葬祭扶助を受けられます。
給付額はおよそ20万円程度ですが、自治体によって異なるため、必ず地域の自治体に確認してください。
ただし、葬祭扶助が適用されるのは「遺体の搬送・安置・納棺・火葬・収骨のみ」となり、告別式やお通夜は適用されず僧侶も付きません。
葬祭扶助では死亡診断書などの各種文書作成にかかってくる費用や、遺体の搬送費用、葬儀の際に必要な道具なども含まれていることが多いので、何が含まれているか前もって自治体に確認しておきましょう。
少額でも故人の遺産が残っている場合は、差し引いた残りを葬祭扶助が負担します。
もしもに備えて準備しておくこと

これまで孤独死した際の対処法や葬儀について説明してきましたが、残された遺族はとても大変な思いをしてしまうことが分かりました。
生前のうちになるべく出来ることはしておきたいですね。
続いて、生前にしておくべき準備をまとめてみました。
生前整理
遺品整理の会社では、だいたい生前整理も受け付けています。
遺品整理とは違い、生前整理とは“生きているうちにある程度荷物を整理しておくこと”です。
「生きていて元気なうちなら自分で整理できる」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、高齢になればなるほど体力が追い付かず、整理するのが難しくなってしまいます。
身寄りがない場合は特に、大家さんなどに迷惑をかけないためにも自ら早めに行っておくといいでしょう。
「いつ死ぬかわからないのに」と先延ばしにしがちですが、突然事故や災害で命を落とす可能性もあるので「いつ死ぬとも限らない」という意識も必要です。
“気軽な片付け”といった心持ちで整理しておくと気持ちもすっきりしますよ。
死後事務委任契約
どれだけ高齢になって判断力が低下したとしても、ヘルパーの契約や不動産の契約など、本人が判断しなければいけないシーンはたくさんあります。
財産管理や料金の支払いの役割を担って、高齢者本人をどうサポートしていくか決めることができる人に、「任意後見人」を依頼しておくといいでしょう。
任意後見人は誰でもすぐに就任できるわけではなく、家庭裁判所に申し立てをしてからの就任となります。
死後に葬儀や埋葬などの手続きを委任したい場合は、「死後事務委任契約」というものを締結することもできるので、任せられる人がいるのであれば生前からお願いして準備しておくといいかもしれないですね。
葬儀社に相談しておく
最近では「終活」を行う人が増えてきており、生きている間に葬儀社とプランを決定する人も多くなってきました。
これは、何かあったときどのように葬儀してほしいかなどを事前に決めておくためです。
「もしも事故に遭ったら、誰が手続きしてくれるんだろう…」と不安に感じるようであれば、ご自身で事前に手配しておくのも一つの手です。
遺言書やエンディングノートの作成
身寄りがなく、葬儀や財産をどうするか希望がある場合は、遺言書に記載しておくといいでしょう。
遺言書では、遺言執行者と呼ばれる、遺言を実行する人を指定することも可能です。
遺言執行人は家族以外でも構わないので、親しい間柄の人がいるのであれば、生前に託しておくことも可能です。
特殊清掃や遺品整理は株式会社林商会にお任せください

孤独死の場合、葬儀以外にも特殊清掃やリフォームなど様々な手配が必要です。
死とは突然訪れるもの。
もしもの時、「あれもこれも…」と手配するのはとても大変だと思います。
株式会社林商会なら、特殊清掃や遺品整理以外にも難しい各種手続きなどすべてお任せいただけます。
もちろん、見積もり後の追加料金などもありません。
たくさんの遺族の方を見てきたからこそ、最善のサポートをさせていただける自信があります。
お辛い状況を少しでもお手伝いさせてください。
即日対応も可能ですので、まずはお問い合わせください。
まとめ

孤独死は突然やってきます。核家族化が進んだ現代では、社会問題の1つとも言われているほど孤独死が増えてまいりました…。
孤独死を防ぐことができれば一番ですが、死はどうしても避けて通れません。
いざというとき慌てなくて済むよう、どのような流れで葬儀を行うのか理解をしておくことが必要です。
親族がいるようであれば、もしもの時どうするか話しておいてもいいかもしれないですね。
孤独死全般について知りたい方はこちらの記事もお読みください。