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    孤独死 20代_若者

    我々は特殊清掃といわれる、人が亡くなり腐敗したことでダメージを受けた住居を清掃し、再び人が住むことができる状態まで原状回復する業務を請け負っています。

    特殊清掃を必要とする住居の大半は、社会問題となっている「孤独死」が起きた部屋。

    孤独死と聞けば多くの人は、高齢者の問題だと感じるでしょう。

    確かに地方での若者の孤独死事例は非常に稀で、実際に特殊清掃を行う我々ですら殆ど遭遇したことがありません。

    しかし、主に地方で業務にあたる我々ですら、若者の孤独死現場に遭遇した件数はゼロではないのです。

    そして若者が多く住む都心では、自殺や貧困を原因とする若者の孤独死が多く発生しています。

    そこで、この記事では我々が特殊清掃の依頼を受け実際に見てきた孤独死の事例についてご紹介します。

    20代の若者の孤独死は少ないがゼロではない

    一般的に孤独死と聞けば、「一人暮らしの老齢者が、古臭いアパートで誰にも看取られることもなく亡くなっていた」このような光景を思い浮かべる人がほとんどではないでしょうか。

    実際、日本での孤独死は60代が最も多く次いで70代と、高齢者が多数を占めています。

    男女別 孤独死年齢

    引用元:一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会

    しかしこの表を見てわかる通り、孤独死とは無縁だとされる20代の若者の孤独死の割合は全体の8.4%

    孤独死者数の1割弱は若者が占めているのです。

    よくあるのは“自殺”“セルフネグレクト”

    老齢者の孤独死では、発作などの病死が多いのですが若い世代では違います。

    年齢階級別 自殺者数

    引用元:一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会

    20代で孤独死した人のうち、4人に1人の死因は自殺。

    現代の若者は社会に出るとともに親元を離れ、都会での一人暮らしを始める人が多く、慣れない仕事・土地での友達のいない孤独な一人暮らしと、何かとストレスが溜まる場面が多いのが現状です。

    また、単身用の賃貸マンションやアパートでは近所付き合いがあることは稀

    実際に単身マンションでの一人暮らし経験がある方の中には、職場以外で話す人や場面が殆どないために、休みの日など家にいる時間に孤独を感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。

    職場での人間関係が良好であれば、大きな問題はないでしょう。

    しかし、「理不尽な上司がいる」「嫌味な同僚がいて困っている」このようなケースでは、相談できる相手がおらず、発散する気力もなく、人知れずストレスは溜まる一方になってしまいます。

    その結果、自室での自死を選択し誰にも気づかれることなく命を絶つのです。

    彼らの一定数は、どこか自身の境遇にコンプレックスを抱き「親や地元の友人にバレたくない」「何事もなかったようにこの世から消えたい」そんな思いが根底にあるのではないかと感じました。

    男性が多いが女性の孤独死も

    孤独死の件数を性別で分けて見ると、女性よりも男性の数のほうが多いといわれています。

    実際に、弊社にご依頼いただく特殊清掃の現場でも男性のお宅のほうが多いのですが、20代の孤独死では女性の割合が他の年代に比べ高いというデータがあります。
    ※h2「20代の若者の孤独死は少ないがゼロではない」参照

    そして20代女性の孤独死での死因は自殺の割合が他の年代・性別に比べ最も高いのです。

    男性の場合、仕事や金銭面など、社会的なことがきっかけに孤立してしまった結果、セルフネグレクトに陥り、孤独死してしまう方が多いのですが、女性の場合はそれとは異なります。

    一般的に女性は疎外感を自覚していたとしても、表面上に出すことはあまりしません。

    だからこそ、誰にも助けを求められないまま蓄積し続けたストレスは複雑に絡み合い、限界を迎えてしまうのです。

    弊社で扱った20代男性の孤独死事例

    ご依頼を受け特殊清掃を行ってきた中で、とても印象に残った20代男性の故人様がいます。

    ここからは、この男性の事例をご紹介します。

    夏の九州:依頼はアパートのオーナーからだった

    夏の日差し

    数年前の夏、とあるアパートのオーナーだという方から一本の電話がかかってきました。

    「人が亡くなった部屋があるので見積もりを依頼したい。」

    現場は、20代の男性が一人で暮らすアパートの一室。

    真面目に出勤していたはずの男性が突然会社に来なくなり、勤めていた会社の上司が様子を見に来たところ発見されたという。

    男性は死後1週間だったそうです。

    夏場は温度・湿度が共に高いことから遺体は腐敗しやすく臭いもたちやすいため、迅速な作業の開始が望まれます。

    そのため、お見積もりにご納得いただくとすぐに作業開始となりました。

    現場は質素で物がほとんど無い

    「孤独死」と聞くと、多くの人は「ゴミ屋敷」を同時に思い浮かべるのではないでしょうか。

    実際、我々のような特殊清掃作業員は物で溢れかえりゴミ屋敷と化した住宅での特殊清掃が多いです。

    しかし、この男性の場合は極端に物が少なく異常だとも思えるほど。

    室内の間取りは広めの1LDKでリビングはおよそ10畳。

    広々としたリビングには、洗濯ものを干すラック・20型程度の小さめのテレビとテレビを置くためのカラーボックス、そしてキッチンには単身用の小さな冷蔵庫が置かれているのみ。

    およそ10畳ほどのリビングは、物が少ないせいで余計に広く感じました。

    フローリングには、故人の物だと思われる衣服が点々と置かれてはいたものの、生活感とはほど遠い室内。

    荷物や家財道具が殆どなく、故人の生前の様子など全く想像がつかないほどでした。

    体液は少ないが臭いが強烈だった

    人は亡くなると20時間程で死後硬直が最も強くなり、その後徐々に遺体は腐敗し始めます。

    腸や胃などの消化器官から腐敗は始まり、2~4日で体液や腐敗ガスが漏出し始めると、遺体は見た目にも大きな変化が現れます。

    とはいえ、我々のような特殊清掃を行う作業員は、警察が遺体を搬出後に作業を開始するため、直接遺体を目にする機会は殆どありません。

    ですが、今回はたまたま作業開始前に遺体の様子を写真で見る機会があり、男性の遺体を見ました。しかし、死後1週間が経過しているわりには腐敗を感じさせない綺麗な状態。

    腐敗が少なったことから室内にも体液は殆ど漏出しておらず、比較的短期間で作業完了が見込める状況ではありました。

    ところが、この男性の「死臭」と言われる何とも言えない強烈な腐敗臭が室内に充満しており、現場に慣れた我々でさえ耐え難いものでした。

    これは聞いた話ですが、食生活の違いやエネルギー量の違いから若い人の方が死後の腐敗臭がきつくなる傾向にあるようです。

    そのため、今回の現場では我々でも体験したことのないような強烈な臭いが立ち込めていたのでしょう。

    室内には死臭を嗅ぎつけたハエやゴキブリといった虫が大量に集まっていました。

    亡くなった原因は最後まで不明だった

    20代で亡くなった今回の男性はどのような最期を迎えたのでしょうか。

    物が極端に少なく、引きこもっていたような形跡は全く感じられないアパートの部屋。

    セルフネグレクトや「うつ」のような、若い世代の孤独死でよく聞く精神的な疾患もなかったそうで、“至って普通の社会人”だったそうです。

    清掃作業や遺品整理をしていても、薬物や治療薬のようなものは一切見当たらず、健康状態は良好だったとか。

    そのため彼の死因は最後までわからない、異様なケースでした。

    一番思ったこと「彼には家族がいない?」

    孤独死のあった現場には、故人の家族や親族が来られることが殆ど

    それは故人と家族が絶縁していた場合でも、親族全員に嫌われていた場合でも、です。

    「この人のことは心底嫌いだったけど最期くらいは…」と仰り遺品の整理にあたられます。

    ただ、中には身寄りがなく家族が現れないことも。

    通常そういったケースは、故人も高齢で既に家族が他界してしまっている場合などが大半で、中には40~50代の方でもいらっしゃいますが、あくまで稀なケースです。

    しかし、彼は20代という若さでありながら、身寄りがなく家族が現れることは一切ありませんでした。「なぜ家族が居ないのか?」と気がかりだったことを今でも覚えています。

    我々のような特殊清掃を行う作業員は、様々な方の“最期”を日々目の当たりにしています。

    そのため、亡くなられた方に対して個人的な感情を抱くことはあまりないのですが、今回亡くなった彼のことは数年たった今でも強く印象に残っています。

    孤独死の事例について詳しくはこちらの記事をお読みください。
    特殊清掃員がみた孤独死の事例とは

    孤独死現場の中でよく見かけるものが彼の家にはなかった

    孤独死の現場となった室内で、よく見かける物があります。

    ・散乱したアダルトグッズ
    ・金銭的に困窮もしくは無頓着だったことを感じさせる品
    ・空になったアルコールの容器
    ・大量の薬

    特殊清掃の依頼を受けて作業に当たる現場のほとんどで上記の物を見かけます

    しかし彼の家にはどの品も一切なかったのです。

    20代の孤独死ではゴミ屋敷なことのほうが逆に少ない

    ゴミ屋敷

    孤独死=ゴミ屋敷

    このようなイメージは間違いではありません。

    実際に、高齢者の孤独死があった現場の大半はゴミ屋敷と化しています

    その理由は熟年離婚や死別で身の回りの世話をしてくれる存在がいなくなった事・高齢男性は家事の経験がない事・現役時代を終え喪失感を感じている…など実に様々です。

    しかし、若年層の孤独死があった現場でゴミ屋敷に遭遇することは殆どありません

    ゴミが散乱していたとしても、少し避ければフローリングが見える程度のものでゴミ屋敷とはほど遠いもの。

    床から目線を上げれば「よくある若い人の部屋」といった印象で、ハンガーラックにはお出かけ用のお洒落な服がかかっていたりもします。

    特殊清掃について詳しくはこちらの記事をお読みください。
    孤独死現場での特殊清掃事例

    まとめ

    若い世代の孤独死の死因では自殺が多くを占めています

    社会的弱者とされる高齢者が受ける手厚いサポートとは裏腹に、若者に向けたサポートはあまりに少ないのです。

    これはどの年代にもいえることですが、社会から孤立してしまう人ほど孤独死といった形で亡くなってしまう方が多いように感じます。

    地域・職場・友達など、周りにいる人達が少しでも静かなSOSに気づき、支えあえる社会になることを願います

    また、林商会では遺品整理や特殊清掃を通して、様々な孤独死の事例を目の当たりにしてきました。

    その中で、突如訪れた故人の死を悲しむ全てのお客様の不安を少しでも取り除き安心して弊社をご利用いただけるように日々取り組んでおります。

    株式会社林商会では、「特殊清掃」「消臭」「遺品整理」「遺品供養」など、孤独死に関する諸々の手続きを一括でご依頼いただけます

    メールでのご相談は24時間受付相談料は無料で週末にもご相談いただけます。

    お電話でのご相談は8~20時まで、以降は翌日ご対応させていただいております。

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    孤独死全般について詳しくはこちらの記事をお読みください。
    孤独死とは?増加の原因や対処・予防方法について


    21.02.24

    この記事を書いた人

    終活瓦版 編集部

    終活瓦版 編集部

    遺品整理と終活の専門家集団です。年間6,000件以上の遺品整理、不動産整理の実績。複雑でわかりにくい終活まわりの様々な課題をわかりやすく整理して発信してまいります。

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