終活で財産管理はどうやる?リストの作成や財産管理委任契約の内容について解説

終活 財産アイキャッチ
高齢者と財産

終活では財産の管理に手こずっている方もおられるのではないでしょうか。

財産はリスト化して整理すると遺族も財産を把握しやすくなり、相続の際も手続きがスムーズですね。

また、判断力に自信がない場合は、財産管理を他者に依頼する「財産管理委任契約」などの方法もあるので、以下で詳しく解説します。

終活では財産の把握が重要

通帳を手にする高齢者

終活で行う項目はさまざまですが、その中でも大事なのは「財産」です。

財産を把握することは、家族だけでなく自分自身にもメリットがあります。

豊かな老後の生活をおくる

人生100年時代といわれる現代を豊かに生活するためには、十分な財産が必要です。

終活には、そんな老後の人生設計を立てる意味もあります。

自分の財産を把握しないままお金を使い続けていると、最悪の場合、老後破産を招く可能性もあるでしょう。

反対に、財産がなくなることが心配で、過度な節約をし続けるのも考えものです。

充実した老後が送れないばかりか、有り余る財産を使わないまま亡くなってしまう可能性もあります。

年金や金融資産などを把握し、老後の人生設計を立てることで安心した生活を送れるようにしましょう。

死後の相続手続きをスムーズに

終活で財産整理をすれば、遺産相続のトラブルを防ぐことができます。

金融機関、保険会社、不動産などどこにどのくらいの資産があるのかを確認し、リストアップしておきましょう。

リストになっていれば、相続税の申告が必要かどうかも把握しやすくなります。

本人の死後、情報の提供は得られません。

相続の手続きが滞るだけでなく、後から発見された財産によって思わぬトラブルにつながる可能性もあるでしょう。

自分が生きている間だけでなく、死後のことも考えて行うのが終活です。

財産の情報を家族で共有する

財産の中には、本人しか把握していないものもあります。

特にネット銀行や不動産、株式などは家族も把握しづらいもので、死後しばらく経ってから気付く場合や気付かないまま放置される場合もあるでしょう。

終活は、そういったリスクを減らすために財産情報を家族で共有する作業でもあります。

財産の種類や量、場所などの情報は、エンディングノートなどを活用しながら家族に伝わるようにしておきましょう。

サブスクや携帯電話の料金、スポーツクラブの月会費など定期的に支払っているお金や家のローンなどに関しても、あわせて共有しておくと安心です。

終活では財産のリストを作って整理しよう

さまざまな財産

財産を管理するには、リストを作るのがおすすめです。

財産には、預貯金などプラスのものだけでなく、負債などマイナスのものも含まれるので忘れないように記載しましょう。

リストアップの際に表記しておくとよい項目は以下の通りです。

  1. 財産の種類(預貯金、不動産、保険、株式など)
  2. 財産の所在地(金融機関、保険会社、不動産の住所など)
  3. 財産の数や量(金額や土地の面積など)

それでは、財産の種類には具体的にどのようなものがあるのかご紹介します。

金融資産

金融資産には、以下のようなものがあります。

  • 預貯金
  • 現金
  • 小切手
  • 有価証券
  • 株式
  • 債権

これらの財産には、相続税が発生します。

金融資産の中には家族が把握しづらいものも多く、相続後に新たな資産が見つかるケースもあるでしょう。

その場合、追徴課税(追加で税金を課される)や遺産分割のやり直しなどを行うため、トラブルの元となることもあるので注意が必要です。

財産のリストを作る際は漏れのないように記入しましょう。

不動産

不動産に該当するのは大きく分けて3つです。

  • 建物(戸建て住宅、マンション、店舗など)
  • 土地(宅地、農地、山林など)
  • 権利(借地権、地上権など)

建物や土地といった見えるものだけでなく、権利も含まれることを忘れないようにしましょう。

不動産にも相続税がかかるので、山林など普段使用していない土地も忘れないように、家族と共有しておいてください。

負債

マイナスの財産」と呼ばれるのは以下のものがあります。

  • 借金(銀行などからの借入金)
  • ローン(車や住宅などのローン)
  • 税金(固定資産税や住民税などの未払い分)

この他にも、家賃や医療費などで未払い分がある場合はマイナスの財産に含まれます。

遺族への負担となるマイナスの財産は、相続トラブルの大きな原因の一つです。

プラスの財産とあわせ、誰が負担するのかをきちんと話し合っておく必要があるでしょう。

マイナスの財産がプラスの財産を超える場合には、相続放棄も視野に入れる必要があります。

相続放棄をするかどうかの判断も、財産情報がまとめてあると一目でわかるので、スムーズに行えるでしょう。

また、サブスクや会員制サービスの月額利用料、家賃などは、本人の死後も支払いが続く可能性があるものです。

放置しておくとマイナスの財産となってしまうので、財産情報にあわせて記載しておくとよいでしょう。

財産の情報をエンディングノートに書くのもよい

相続の文字を持つ夫婦

多種多様な財産の情報をまとめるのは大変です。

そんなときは、エンディングノートを活用してみましょう。

終活全般に使えるエンディングノート

エンディングノートには、財産の情報だけでなく、終活に関わるさまざまな情報をまとめておけます。

介護や医療といった終末期のこと、葬儀やお墓といった死後のこと、個人情報など、どのようなことでも書けるのがメリットです。

決まった形式もないので、ノートやファイル、パソコンのデータなど、本人が使いやすい方法を選択できます。

財産に関しても、項目ごとに分けてリストアップしておくことが可能です。

パスワードや口座番号などがどこに保管されているかなども合わせて記載しておくと、遺族も困らないでしょう。

家族へのメッセージなども書ける

エンディングノートには、事務的なこと以外も書けます。

家族へのメッセージ、生前の思い出、生きているうちにやりたいことなど感情的なことや自分の希望なども記載が可能です。

終活は終末期や死後の準備を進めるだけでなく、残りの人生をより豊かにするためのものでもあります。

自分の思いを書き綴ることで、自分らしい最期に向かっていけるのではないでしょうか。

法的効力がないので注意

エンディングノートには注意点があります。

それは、法的効力がないことです。

つまり、死後について書かれていても、遺族はそれを守る義務がありません。

相続についても同じであり、いくら本人が希望する遺産の分配方法などがあったとしても、実行されない可能性があります。

相続について指示を行いたいのであれば、法的に有効な「遺言書」を作成するのがおすすめです。

要式に従って作成された遺言書であれば、遺族はそれを実行する義務が生じます。

トラブルを防止するためには、エンディングノートと遺言書の両方を準備しておくとよいでしょう。

エンディングノートには財産の詳細を、遺言書には相続の分配方法を記載すると、財産が多い場合もわかりやすくまとめられます。

判断力に自信がないときは「財産管理委任契約」

契約を交わす高齢女性

高齢になってから財産の確認をすることに不安を感じる方もいるでしょう。

終活をしている最中に病気になり、財産の管理が難しくなる可能性もあります。

そのような場合に知っておいてほしいのが、財産管理委任契約です。

財産管理委任契約とは

財産管理委任契約とは、事故や病気などが原因で心身の状態が思わしくなくなった状態のときに、本人に代わって財産の管理や生活上の事務手続きを行なってもらう契約です。

民法上の委任契約に基づくもので、任意代理契約や委任契約とも呼ばれています。

似たようなもので「成年後見制度」というものがありますが、こちらは判断力の低下、もしくは低下する可能性が認められる場合のみ利用できるものです。

財産管理委任契約にはそういった条件がなく、当事者同士の合意があればいつでも誰とでも契約ができます。

受任者の行う内容

契約が交わされると、受任者は委任者の預金通帳を預かり、契約で定められた管理や手続きを行います。

具体的には、金融機関での取引、公共料金の支払い、収入の受け取りなどです。

内容に関しては、当事者同士で自由に決められます。

また、医療機関や福祉サービスの手続き・支払いを行う「療養看護契約」も同時に交わせるので、老後の生活に安心感を得られるでしょう。

財産管理委任契約の注意点

自由度が高い財産管理委任契約ですが、その分不正が行われるリスクもあります。

なぜなら成年後見制度のように、契約の履行状況を監督する人がおらず、契約行為が正しく行われているか確認できないからです。

また、代理手続きに対応していない金融機関もあり、その場合はいくら契約を交わしていても預貯金の管理が実行できません。

財産管理委任契約を行う場合は、使用している金融機関が対応しているのか、事前に確認しておきましょう。

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まとめ

終活で財産を整理・把握すれば、老後の生活を豊かにできます。

終末期や死後の準備としてではなく、まずは自分のために始めてみるのもよいでしょう。

自分で行うことに不安があれば、財産管理委任契約などの制度を利用する方法もあります。

家族とも情報を共有しながら、相続の準備をしていくとよいですね。