現在、シニア世代を中心に終活ムービーの制作が広まっているのをご存知ですか?
終活の一環として、エンディングノートの制作とともに需要が高まっています。
今回は終活ムービーの概要と、制作する方法について解説します。
▼エンディングノートについて詳しくはこちらの記事をお読みください
エンディングノートに記載する内容などを解説
目次
終活ムービーとは
終活の一環で映像作品を作ること
終活ムービーとは、生きている間には伝えきれなかった家族・友人などへの感謝のメッセージや自分史を映像化したものです。
メモリアルムービーやエンディングムービーなどとも呼ばれ、終活で行う作業の一環として近年注目を浴びています。
シニア世代への需要が高まっている
終活ムービーは、エンディングノートと共にシニア世代の間で需要が高まっています。
終活ムービーはエンディングノートと違って、残された人たちにダイレクトに想いを届けられるのが特徴です。
「ありがとう」という感謝の言葉にしても、紙に書かれた文字と本人が話した映像とでは、見た人に与える感動も大きく違います。
そのため、「自分の想いを映像として残したい」という人が増えているのです。
終活ムービーを作る理由
終活ムービーを作ることで、さまざまなメリットがあります。
周りの人へのプレゼントに
終活ムービーは家族や友人への最高のプレゼントです。
映像だからこそ伝えられる言葉や想いというものがあります。
日頃は恥ずかしくて言えなかった感謝の気持ちを伝えた映像は、残された家族にとって非常に嬉しいものです。
伝えておきたい人生訓や励ましの言葉を終活ムービーに収録しておけば、残された家族を勇気づけることもできます。
また、残された家族や友人の中には、疎遠になっていた人やコミュニケーションをうまく取れていなかった人などもいるでしょう。
その人たちは、「もっと話しておけばよかった」「最後まで幸せだったのか?」など、後悔や疑問が残るものです。
生前の故人からのメッセージを聞けば、残された人たちの心残りが消えるきっかけになるかもしれません。
終活ムービーは、周りの人たちにとってこの上ないプレゼントになるのです。
自らの人生を振り返るきっかけに
終活ムービーを制作する過程は人生の棚卸しのようなもので、自分の人生をじっくり振り返る時間になります。
自分の生きてきた歴史を見つめ、自分の心を整理することで、これまでの人生に一区切りをつけることができるでしょう。
終活ムービーを制作する際に人生を振り返ることは、単に死と向き合うという意味ではありません。
これからの人生の目標を見つけることや、毎日を大切に生きる意味と活力が生まれることにつながるのです。
死後も遺族の思い出に
終活ムービーは、残された家族にとって大切な思い出になります。
映像は時を経ても色褪せることがないため、家族はいつでも生き生きとした故人に出会うことができるのです。
命日やお盆などの節目に終活ムービーを流せば、故人を思い出すきっかけにもなるでしょう。
終活ムービーを作るには
終活ムービーを制作する方法は、「自主制作」か「映像制作サービスの利用」に分かれます。
スマホ等を使って自主制作する
スマートフォンのアプリやパソコンのソフトで制作
終活ムービーは、スマートフォンのアプリやパソコンの動画編集ソフトで自主制作することが可能です。
スマートフォンの普及により、誰もが高クオリティの映像を自分で作れるようになりました。
また、パソコンの動画編集ソフトでもプロ並みの映像を気軽に制作することができます。
ただ、シニア世代はスマートフォンやパソコンの操作に不慣れなことも多いので、場合によっては家族のサポートが必要になるでしょう。
費用が抑えられる
終活ムービーを自主制作する最大のメリットは、費用を抑えられることです。
プロに依頼すれば、数万〜数十万円の費用がかかります。
しかし、無料の動画編集アプリやソフトを使えば、最低限の費用で制作することが可能です。
作る過程も思い出になる
終活ムービーを自主制作すれば、その過程も思い出になります。
自主制作は確かに手間や時間がかかりますが、制作の過程も楽しむことができるのです。
家族と一緒に撮影したり編集したりする時間も、大切な思い出として一生残ることになるでしょう。
映像制作サービスを利用する
プロの映像制作サービスを利用する方法もおすすめですが、事前にメリット・デメリットを確認しておきましょう。
自主制作よりクオリティの高いものができる
最近では、映像制作のプロが終活ムービーの制作も請け負うケースが増えています。
映像制作サービスを利用する方が、自主制作するよりもはるかにクオリティの高い終活ムービーを制作できます。
クオリティの高い映像を作るには、素人の撮影・編集技術では難しいものです。
しかし、プロに任せれば演出やBGMなどにもこだわった映像を制作できるでしょう。
少しでもクオリティの高い映像を作りたい場合は、プロに依頼する方が得策です。
撮影の段取りや機材の用意などの手間が省ける
映像制作サービスを利用すれば、撮影の段取りや機材を用意する手間も省くことができます。
自主制作の場合は、撮影場所や内容、演出などの段取りも自分で考えなければなりません。
撮影用のカメラや照明などの機材も、すべて自分で用意する必要があります。
映像制作サービスではそれらすべてをプロが請け負うため、撮影もスムーズに進めていけるでしょう。
料金がかかる
映像制作サービスは自主制作に比べて費用が高額になるため注意が必要です。
映像制作サービスを利用する場合、どのような内容を依頼するかで料金は異なります。
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安ければ10万円以下で制作できる場合もありますが、多くの場合10万~20万円以上かかります。
ただし、映像のクオリティは保証されているため、高額な費用でも納得する人が多いようです。
予算や目的に応じて、最適なサービスを提供している映像制作サービスを選ぶようにしましょう。
まとめ
終活ムービーを制作しておくことで、故人は家族や友人の中でずっと生き続けることができます。
残された人たちにとっても、生前の故人にいつでも会うことができるのは非常に嬉しいことでしょう。
また、終活ムービーには自分の生きた証や想いを後世に引き継いでいく役割もあるため、制作しておく価値は大いにあると言えます。
この機会に、ぜひ終活ムービーを制作してみてはいかがですか?
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