終活に関わる税金には、主に「相続税」と「贈与税」があります。
それらの税金の特徴を知ったうえで前もって対策しておくと、死後にかかる税金を減らせるかもしれません。
本記事では、それぞれの税金の特徴と具体的な節税について解説します。
お金の終活は以下の記事もご参照ください。
▼お金の終活で財産を整理・管理する方法
目次
相続税とは
相続税とは、相続や遺贈で取得した財産と相続時精算課税の制度を使って贈与で取得した財産に対して課される税のことです。
財産の評価額の合計から借入金や未払金などを引いた額(正味の遺産額)に、相続開始前3~7年以内に贈与された財産の評価額を足した額が基礎控除を超える場合、その基礎控除を超える額(課税遺産総額)に対して課税されます。
なお、相続税が課税される場合は、死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に相続税の申告と納税をする必要があります。
| 正味の遺産額とは?
正味の遺産額とは、相続や遺贈で取得した財産と相続時精算課税の制度を使って贈与で取得した財産の評価額から、非課税の財産、葬式費用、借入金や未払金などの債務を引き、相続開始前3年以内の贈与財産の評価額を足したもの |
相続税の基礎控除額
相続税がかかるかどうかを知るために必要となる必要となる基礎控除額は、次の式で求めることができます。
基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数
平成27年の法改正により基礎控除額が大きく減額されたため、納税が必要となる方も大きく増えています。
| (参考)平成26年12月31日までの基礎控除額
基礎控除=5,000万円+1,000万円×法定相続人の数 |
相続税がかかる人
相続税がかかる人は、正味の遺産額が基礎控除額を超える人です。
たとえば、法定相続人が3人の場合、基礎控除額は4,200万円(3,000万円+600万円×3人)となります。
正味の遺産額が4,000万円とすると、正味の遺産額が基礎控除額以下のため、相続税はかかりません。
仮に、正味の遺産額が5,000万円とすると、正味の遺産額が基礎控除額を超えるため、相続税がかかる仕組みです。
相続税がかかるかどうかは正味の遺産額と基礎控除額がいくらか、によって変わります。
相続税の計算方法
相続税の計算方法は次の通りです。
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最初に法定相続分通りに相続税額を求めた後、実際に取得した遺産額の割合に応じてもう一度計算をすることに注意しましょう。
法定相続分については、相続人に子どもがいるかどうかで割合が大きく異なります。
次に法定相続分の一例を紹介しますので、参考にしてみてください。
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※子ども・父母・兄弟姉妹が複数の場合は、法定相続分をその人数で分ける必要があります。(例)配偶者と子どもが2人いる場合…配偶者1/2、子ども1/4ずつ
また、相続税の計算方法4で紹介した差し引くことができる各種控除額には、次のものがあります。
該当するものはないか確認してみましょう。
| 配偶者の税額軽減 (配偶者控除) |
配偶者は、正味の遺産額が1億6,000万円もしくは法定相続分相当額までなら相続税がかかりません。 ただし、控除を受けるにあたっては申告書の提出が必要になります。 |
| 未成年者控除 | 相続人が20歳未満であれば、20歳になるまでの年数×10万円が控除されます。 |
| 障害者控除 | 相続人が障害者の場合には、85歳になるまでの年数×10万円が控除されます。 (特別障害者の方は、85歳になるまでの年数×20万円) |
| 暦年課税に係る 贈与税額控除 |
課税遺産総額を求める際に正味の遺産額に加えた、相続開始前3年以内の贈与財産の評価額に対する税額が控除されます。 |
| 相続時精算課税に係る 贈与税額控除 |
相続時精算課税の制度を使って贈与で取得した財産の評価額に対する税額が控除されます。 控除しきれない金額については、申告により還付を受けることができます。 |
贈与税とは
贈与税とは、個人から財産をもらった際にかかる税金です。
もし、会社などから財産をもらったときには、贈与税ではなく所得税がかかります。
贈与税の課税方法には、「暦年課税」と「相続時精算課税」の2種類があります。
どちらの課税方法を選ぶかによって控除額が変わりますので、ご自身にとって最適な方法を選ぶようにしましょう。
暦年課税
暦年課税は、個人が対象となる年の1月1日~12月31日までの間にもらった財産額から基礎控除額を差し引いた額に対してかかります。
1年間あたりの基礎控除額は110万円です。
1年間にもらった財産の合計額が110万円以下のときには、贈与税はかからないので申告も不要です。
相続時精算課税
相続時精算課税は原則として、60歳以上の父母または祖父母が18歳以上の子や孫に生前贈与するとき選択できる課税方法です。
相続時精算課税を選択すると、2,500万円を限度額とする特別控除を受けられます。
この特別控除は、限度額に達するまで何回でも利用ができます。
贈与税額の計算は暦年課税と同じく、1年間ごと(対象となる年の1月1日~12月31日までの間)で、相続時精算課税にも年110万円の基礎控除があります。
非課税である特別控除の範囲を超えた贈与から、一律20%の税率がかかります。
対象となる年に利用できる特別控除の限度額は、その前年以前に利用した特別控除額を2,500万円から差し引いた残額です。
相続時精算課税を選択した場合、相続時精算課税を選択した人からもらった財産については、その選択をした年以降はすべて、相続時精算課税が適用されります。
相続時精算課税を選択してしまうと暦年課税に変更できなくなってしまいますので、この点にはくれぐれも注意しましょう。
終活で相続税を節税するポイント
遺族の負担をできるだけ減らすためにも、終活中に相続税を減らす工夫をしておきましょう。
終活での節税のポイントは、資産を非課税のものに変えたり、各種控除を利用したりすることです。
以下では、節税のポイントについてご紹介します。
相続税の非課税枠を活用する
相続税が非課税になる資産には、主に次のようなものがあります。
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上記のうち生命保険金は、保険料の全額もしくは一部を被相続人(故人)が支払っていたものが課税対象です。
法定相続人の人数の中に相続放棄をした相続人がいる場合、非課税の適用にはなりませんが、非課税限度額の算出にあたっては、その相続放棄をした相続人も含めた人数となりますので注意しましょう。
贈与税の基礎控除を活用して生前贈与する
「暦年課税」の項目でご紹介した、贈与税の課税方法で暦年課税を選択した場合の基礎控除額110万円を利用し、その範囲内で生前贈与を行う方法も節税に有効です。
ただし、贈与する人と贈与を受ける人の間で定期的に贈与する約束がされているとみなされた場合には、定期金給付契約にあたるとされ、贈与税がかかる可能性があります。
暦年課税の基礎控除額を利用して生前贈与をする場合には、定期金給付契約にあたらないよう、その条件をよく調べてから贈与するようにしましょう。
また、暦年課税の条件を満たす場合であっても、相続開始前3~7年以内の贈与にあたる場合には、相続税の課税遺産総額を算出する際にその評価額が足されてしまいます。
したがって、贈与する場合にはできるだけ早いうちから実行することが大切です。
贈与の目的によっては贈与税がかからない場合も
もらった財産についてはすべて贈与税がかかるのが原則ですが、財産の性質や贈与の目的によっては贈与税がかからない場合があります。
贈与税がかからない贈与の一例は次のようなものです。
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ほかにも贈与税がかからない財産はあるので、国税庁のホームページで確認してみましょう。
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まとめ
今回は終活に関わる税金として主に相続税と贈与税や、節税のポイントを紹介しました。
財産を残す側と受け取る側、どちらにとっても悩ましいのが税金のことではないでしょうか。
知らなかったがために損をしてしまわないように、ぜひ本記事を参考に税金について考えてみてください。
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