60代は終活を意識し始める人が増えてくる年代です。
自身が亡くなった後で家族や親族に迷惑をかけたくない、財産の使い道の希望があるなど。終活を始める理由は人により様々な事情があると思います。
しかしいざ終活を始めるとなると、具体的に何をすべきか何から始めるべきか、迷うことも多いでしょう。
そこでこの記事では、終活で何をすべきかどう取り組むべきか具体的にわかりやすく解説します。
終活を始めるタイミングについて詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼終活を始めるベストなタイミングとは
目次
60代で始める終活はどう進める?

配偶者がいる場合は夫婦揃って進める
終活は、身の回りの整理や葬儀、お墓の準備は夫婦両方に関係することが多いです。
片方が先に終活を始めてしまうと、後から考えの違いなどでいざこざが起こる可能性があるので、60代で始めるならば夫婦揃って終活を進める方がスムーズに行きます。
ただし、医療や介護については個人の考えや思いがあるので、それぞれの希望を尊重するようにしましょう。
遺された家族のことを考えて進める
いざという時、遺された家族が困ることがないように準備しておくのが終活の目的の一つです。
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何も準備しないまま亡くなってしまうと、遺された家族が一から調べて手配準備しなければなりません。
そんなことにならないように、60代から終活を始めて用意しておきましょう。
60代での終活ですべきこと

まずは断捨離・不要品の整理
60年以上生きていると、どうしても身の回りに物が増えてしまいます。
人生の最期のためというよりも、普段の片付けの延長と考えて断捨離や不要品の整理を始めるとやりやすいでしょう。
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また、仕事を引退している場合には、仕事関係の人間関係を見直すことも大切。
老後の人生に必要がないと思われる人や、付き合いを続けるために無理をしなければならないような相手は断捨離をして、人間関係をコンパクトにすることも終活の一つです。
家族に自身の意向を伝える
死後の葬儀やお墓について、準備しておいたり希望を家族に伝えておくことは、遺された家族の負担を減らすためにぜひ行なっておきたい終活の一つといえます。
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など葬儀やお墓に関しては、いざその時になってしまったら本人に確認ができないので事前に伝えておきましょう。
また、重い病気や怪我、認知症などで自分の意思が伝えられない状況になった時に備えて、医療や介護についてこちらの意向を伝えることも大切です。
エンディングノートの作成
自分の最期に備えてさまざまなことを書き残すエンディングノートは、自分の人生を振り返って、残りの時間を有意義に自分らしく生きる為の道標にもなってくれます。
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エンディングノートは、書く内容に決まりがありません。
自分の為、そして遺される人たちのために思い思いのエンディングノートを作成しましょう。
資産・財産管理
自分自身の老後から死ぬまでに必要なお金を管理する為にも、死後遺された家族が困らない為にも、60代の終活で重要なのが資産や財産の管理です。
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資産や財産にはさまざまなものがあるので、この機会に見直しておくといいですね。
また金額を書き出すだけでなく、自分しか知らない口座番号や連絡先などもあわせてまとめておきましょう。
葬儀やお墓の準備
葬儀やお墓について準備を始めておくことは、最期のお別れを本人の希望に合うものにしたいという遺族のためにも必要となってきます。
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納骨には、お墓の他にも納骨堂や合同葬、散骨などいろいろあります。
最近は、生前に建てるお墓である「寿陵」を選ぶ人も。
生きている間に自分のお墓を建てることは縁起が良い事と言われています。
また、祭祀財産として遺すことになるので、相続税がかからないと言う点も選ばれる理由の一つです。
葬儀やお墓の希望など、必要な費用を前もって用意して、家族の負担を減らしたい人は増えています。
「おひとりさま」での終活ではどうする?

孤独死の危険を回避する必要があることを理解
おひとりさまの中でも最近増加しているのが、一人暮らしで独身の高齢者です。
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といった孤独死を迎える人が近年増えています。
そのような状況になるのを避けるためには、外部とのつながりを作っておくことが必要です。
地域のコミュニティーに積極的に参加をしたり、おひとりさま用のお弁当宅配を利用するなど、定期的に人と関わるようにしていると、万一の時に気付いてもらえる可能性が高くなります。
孤独死について詳しくはこちらの記事をお読みください。
▼孤独死とは?増加の原因や対処・予防方法について
「おひとりさま」におすすめのサービス
家族や親族に頼ることのできないおひとりさまが増えている今、さまざまな便利なサービスが登場しています。
任意後見契約
認知症や大きな病気・怪我などで自ら判断をすることができなくなった時のために、事前に契約するのが任意後見契約です。
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任意後見契約ができるのは、自分で意思決定や判断ができる状態の時のみとされています。
そして、後見人にその仕事をしてもらえるのは、自分で意思決定や判断ができなくなってからです。
任意後見人は家族や友人、司法書士、弁護士などに依頼することが多く、公証人役場で公正証書を作り契約します。
見守り契約
まだ自分でいろいろな判断ができる状態でも利用できるのが見守り契約です。
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電話や訪問をしてもらえる見守り契約ですが、身の回りの世話をお願いすることはできません。
また、判断能力が低下した後は対応してもらうことができないので、そのほかの契約と組み合わせて利用することになります。
財産管理契約
高齢になると、気軽に金融機関に出かけることも難しくなります。
そんな時に活用できるのが財産管理契約です。
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財産管理契約は、契約が正しく履行されているかをチェックすることができません。
契約をする際は家族や弁護士、司法書士など信頼できる人にお願いしましょう。
死後事務委任契約
身寄りがなく、死後に発生する事務手続きをしてくれる人がいない場合に、事前に契約を結んでお願いしておくのが死後事務委任契約です。
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そのほかさまざまな事務作業を委任することができます。
実際に実行される時になって内容変更をすることはできないので、契約時にはしっかりと確認をしましょう。
身元保証サービス
病院に入院する時や老人ホームに入居する時には、「身元保証人」が必要になるケースが多いです。
そんな時、身元保証人がいないというおひとりさまにとって助かるのが身元保証人サービス。
近年は、身元保証サービスを行う事業所が増えていて、その内容もさまざまです。
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ただし、サービスを利用することで追加の料金が発生する場合もあるので、契約の際に詳しく確認をしておくことが大切です。
葬儀の生前予約
離れて暮らす家族や親族に頼りたくないというおひとりさまの中には、自分自身の葬儀を生前に予約するという人も。
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契約金だけでなく、あらかじめ葬儀費用の支払いが可能な場合もあります。
また、忘れてはならないのが葬儀の生前予約をしたことを親族や知人などに告知をしておくこと。
生きているうちから葬儀についての話をすることは一般的とは言えませんが、自分の考えを説明し理解してもらうことが重要です。
遺言書の作成
遺産を遺したい人がいる場合は、おひとりさまでも遺言書が必要です。
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おひとりさまの場合、せっかく遺言書を遺しても見つけてもらえなかったり改変されたりする可能性もあります。
公証人に依頼して作成する公正証書遺言や、作成した遺言書を公証人に証明してもらう秘密証書遺言を作成すると安心です。
▼おひとりさまの終活について詳しくはこちらの記事をお読みください
おひとりさまが年々増加傾向?おひとりさまの終活の仕方を解説
まだまだ元気な60代だからこそ終活をすべきメリットがある

家族や子どもの負担軽減
身内が他界すると、遺された家族や子どもはその悲しみに暮れる暇もなく、やらなければならないことが山積みに。
葬儀や埋葬、遺品整理や遺産相続など、一から始めると大変です。
自分の死後の片付けや整理、手続きなどがスムーズにできるように、生前から準備を進めていきましょう。
断捨離で心も身体も身軽になる
使わないものや必要がないものを手放し、断捨離をしたシンプルライフに憧れる60代は多いです。
60年以上生きてきて、いつの間にか増えた物を断捨離することで、心も身体も軽くなります。
また、荷物が減ることで部屋もスッキリするので、転倒予防や無くし物を防ぐことにもつながります。
万一の事態の安心感
人生100年時代の今、60代はまだまだ若く体力もある人が多いです。
それでも、いつ何時病気や怪我に見舞われるかは分かりません。
そのため早くに終活を初めて、万一の時に備えておくと安心。
最期の時に役に立つように、そして生きている間の時間も充実したものになるように、早めに終活を始めましょう。
終活のことなら林商会へ
60代では終活を意識し始める人も多くいらっしゃいます。
とはいえ、終活では相続の事やお墓/葬儀の事、遺された家族のことなど考えることも多く、ひとりで始めることに不安を感じる人も多いでしょう。
終活の事でお困りであれば、株式会社林商会にご相談ください。
林商会では生前整理や不要品回収だけでなく、遺言書/エンディングノート作成、相続相談や墓相談までお客様の終活を全面的にサポートいたします。
お客様の気持ちに寄り添い、どんな些細な不安や悩みも解消出来るよう最大限お手伝いすることをお約束します。
まずは無料相談、無料お問い合わせからお待ちしております。
まとめ
まだいいかな、と思って先送りにしてしまいがちな終活。
断捨離や資産管理、エンディングノートや遺言書などは、時間がかかる作業なので60代のうちからコツコツと進めていきたいですね。
老後の自分の人生のためにも、後に遺す家族のためにも、早めに行ってしっかり準備をしましょう。
▼終活全般について詳しくはこちらの記事をお読みください
終活では何をする?スムーズに進めるコツをご紹介