終活に活かせる終活カウンセラーという資格。
同じような終活にまつわる資格の中でも、終活カウンセラーは「じっくりと話しを聴くこと(傾聴力)」を大事にしている資格です。
お仕事で高齢の方と良く接する機会のある方にとって、持つべきスキルともいえるでしょう。
この記事では「終活カウンセラー」の特徴や資格を取得する流れ、費用について説明していきます。
▼終活に関する資格全般についてはこちらの記事をお読みください
終活の資格にはどんなものがある?学べる内容の比較や取得のメリットを紹介
目次
終活カウンセラーとは
「終活」という言葉は一般的なものとなっていますが、実際には何をすればいいかわからないという人は少なくありません。
そんな人をサポートすることができる資格として注目されているのが「終活カウンセラー」です。
終活カウンセラーはどんなことをするか
終活に関する幅広い知識を持つ終活カウンセラーが行うのは、依頼者から終活に関する悩みを聞くことです。
そして聞き出したその悩みが、どんな分野のことで、どんな専門家に相談すべきかをアドバイスするのが終活カウンセラーの役割になります。
終活カウンセラーには実務的なことをすることはできませんが、悩みを打ち明けるだけで気持ちが軽くなるという人もいらっしゃいます。
丁寧に話を聞いて依頼者の悩みや不安を取り除くことも、終活カウンセラーの大事な役目の一つです。
勉強する分野
相談を依頼する人の悩みを理解しアドバイスをするためには、終活について幅広く学ぶ必要があります。
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人生の終わりに向けての準備として、知っておきたい分野についての理解を深めていくのです。
また、終活の中でも重要な「エンディングノート」についても詳しく学ぶことになります。
自分自身のエンディングノートを作成するだけでなく、第三者のエンディングノートの作成に対してアドバイスできるくらいに勉強すれば、周囲からの質問に答えるなど役に立つ機会も増えるでしょう。
取得できる資格は3種類
終活に関する理解や知識によって、3種類の資格を取得することができます。
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それぞれ資格取得のためには勉強会や検定試験への参加が必要です。
直接会場で勉強会や検定を受ける方法だけでなく、現在はZOOMを使ったオンライン受講やYouTubeを使った通信受講を選ぶことも可能になっています。
資格を取るとできること
終活カウンセラーの資格を取得すると、ビジネスからプライベートまで幅広いシーンでできることが増えます。
ビジネスのスキルアップ
終活に関する分野はとても広く、それらに関するビジネスの界隈では差別化できるスキルとして、終活カウンセラーの資格が注目されています。
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など、特に高齢者と関わることが多い職業では、終活カウンセラーの資格は大いに役立つでしょう。
相談者やお客様のニーズを引き出したり、悩みの解決につながるアドバイスをすることで、信頼関係を強くすることができます。
自分や家族の将来に活かせる
終活は自分自身や家族にも関わることです。
終活カウンセラーの勉強をして資格を取得することで、家族や友人など身近な人の老後や終末期についての相談を受けることができます。
人生の最期については、人に相談しにくいこともあるでしょう。
しかし、家族や友人ならば比較的気軽に質問したり相談することができるはずです。
死後に遺された家族の負担を減らすためにも、家族や親戚、友人の終活をサポートしていきたいですね。
2級終活カウンセラー
終活カウンセラーの資格として最初に取得するのが2級です。
初級の資格なので、比較的気軽に受験することができます。
どんな資格か
2級終活カウンセラーは、基本的な終活の知識を学び習得することで得られる資格です。
資格を取得すると、自分自身の終活ができるくらいのレベルになり、エンディングノートの作成や、終活について質問を受けた際に答えられるくらいの知識が身につきます。
難易度は低めで、90%以上の受験者が合格します。
資格取得までの流れ
最初に終活カウンセラー協会に2級の受講申し込みをします。
受講料の支払いの後に届く「終活カウンセラー2級」のテキストを使って学習を進めましょう。
試験当日は、約6時間の講習にてテキストの内容について解説を受けます。
その後、2級終活カウンセラーの資格取得のための筆記試験を受験し、合格すれば資格取得となります。
費用
2級終活カウンセラーの受講料は15,000円(税込)です。
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そのほか、会場で開催される講座と試験に参加する場合には昼食のお弁当が配られます。
ZOOMやYouTubeを利用する場合には、お弁当の代わりにエンディングノートを1冊受け取れます。
1級終活カウンセラー
さらに終活について理解を深めレベルアップするためにチャレンジしたいのが、「1級終活カウンセラー」の資格です。
どんな資格か
1級を取得するには、自分の終活だけでなく第三者の終活についても対応することができる知識が必要とされます。
1級終活カウンセラーの試験に合格するレベルの人は、終活に関するさまざまなジャンルについて精通しています。
自分のエンディングノートを作成するだけでなく、第三者のエンディングノートの作成をサポートできるようになることも、1級合格者には求められます。
また、聞くことや伝えることといったコミュニケーションのスキルも重要です。
終活は、初めて行う人にとっては難しいものです。
そんな人達のさまざまな疑問や悩みに寄り添い、理解しアドバイスする力が求められます。
受講条件
まず第一に必要な条件として、2級終活カウンセラーの試験に合格していることが挙げられます。
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これらの条件をクリアしている人だけが、1級終活カウンセラー検定を受験することができます。
資格取得までの流れ
FAXか郵送、インターネットを使って申し込みをしたのち、事前審査として課題レポートを提出。
事前審査に合格した人だけが本試験に進むことができ、2日間の講習と本試験を受けることができます。
1日目の講習はオンラインで行われ、2日目は会場かオンラインかを選ぶことができます。
費用
事前審査を受ける際の費用は3,000円(税込)です。
合格後、講習と本試験を受ける際は、会場コースだと講習代と試験代、お弁当込みで45,000円(税込)が必要です。
オンラインコースの場合は50,000円(税込)で、お弁当の代わりにエンディングノート1冊が含まれます。
終活カウンセラー協会認定終活講師養成講座
さらに終活カウンセラーとしてのレベルを上げたい、スキルを磨きたいという人には、「終活カウンセラー協会認定終活講師養成講座」がおすすめです。
どんな資格か
終活の内容は、人によって異なるだけでなく時代や環境でも変化していきます。
そんな終活を正しく理解して、人に教えることができるようになるための講座です。
終活についてのコミュニケーションやプレゼンのスキルを上げることができるので、終活カウンセラーとしてレベルアップすることができます。
講座を受け試験に合格すると、終活についての知識が深く高いスキルを持っていることが教会によって認められます。
終活カウンセラーを育成する講師として活動する際や、ビジネスにその知識を活かす時にとても役に立つ資格です。
受講条件
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これらの条件を満たしている人が受講することができます。
資格取得までの流れ
4日間の講習と、1日30分の試験を受けることになります。
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費用
講習と試験、そして資料代を含めた費用は300,000円(税込)です。
2級と1級に比べかなり高額ですので、自分や身の回りの方の終活に活かしたいなら2級か1級で充分でしょう。
終活カウンセラーの求人はあるのか
終活カウンセラーという資格は民間資格であり、知名度もまだまだ高くはありません。
職業としてカウンセラーを専門的に行っている人は少ないのが現状。
そのため、終活カウンセラーとしての求人はあまり多くありませんが、終活に関係する職種に就く際には大きな武器となることもあります。
保険や葬儀、介護、相続などについての知識が役立つ仕事を選ぶなら、他の人と差別化できる終活カウンセラーの資格は役に立つでしょう。
また、終活カウンセラーを専門的に仕事にする場合には、プラスアルファの資格や肩書きを持つことが近道です。
介護福祉士やファイナンシャルプランナーなど、終活に役に立つ資格を持つことで、カウンセラーとしてのスキルが上がります。
仕事のスキルアップなら1級取得がおすすめ
2級終活カウンセラーの場合は、自分や家族の終活のために知識を得たいという理由で受験する人が多いです。
しかし元々終活に関わる職種で働いていて、そのスキルアップのために取得するなら1級終活カウンセラーがおすすめです。
幅広い知識を身につけることができる終活カウンセラーの勉強は、仕事のスキルアップにつながります。
医療系や介護職といった高齢の方の話を聞く機会が多い職種や、実際に終活をしている人からの相談を受ける弁護士や行政書士にとっても、終活カウンセラーの資格は役に立つでしょう。
まとめ
終活カウンセラーの資格は、仕事のスキルアップだけでなく自分自身や身近な人の終活にも役に立つ実用的な資格です。
また、これから高齢化社会が進むことによって、よりニーズが高まっていくことも予想されます。
人生の終え方について悩む人の役に立つ、終活カウンセラーの資格に挑戦してみませんか。
▼終活全般について詳しくはこちらの記事をお読みください
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