終活での財産管理には「預金整理」がおすすめ!方法や手順について解説

終活 預金アイキャッチ

終活で預金額を把握したい場合は「預金整理」がおすすめです。

年齢を重ねるとともに銀行口座が増えることもあると思いますが、そういった口座を少なくまとめて財産の整理をしておくとよいでしょう。

ここでは預金整理の内容や手順、起こりうるトラブルについて解説します。

終活で預金整理をする理由

終活で預金整理をする理由とは?

終活ではやるべきことがさまざまありますが、真っ先に思いつくのが「預金整理」ではないでしょうか。

ここでは、預金整理をする理由を3つ紹介します。

お金の管理がしやすい

預金整理をすると財産の全体像を把握しやすくなるため、具体的な老後の人生設計を立てやすくなります。

自分の財産状況が曖昧なままだと何にいくら使ってよいかの判断が難しくなり、場合によっては必要以上に散財してしまうかもしれません。

複数の口座を1つにまとめて、お金を管理しやすい状態で具体的な人生設計を行いましょう。

親族間のトラブル防止

どんなに仲のよい家族であっても、故人の財産をめぐってトラブルになるというケースは珍しいことではありません。

預金口座が複数あると、誰かが知らないうちに預金を勝手に引き出して使い込んでしまうことも考えられます。

預金整理は、このような家族間のトラブルを防ぐためにとても効果的です。

相続時の家族の負担を低減

終活で預金整理をする最大の理由は「相続時の家族の負担を低減すること」です。

預金者の死後に遺族は金融機関で遺産の引き下ろしを行いますが、相続時の引き下ろしの手続きは少し複雑です。

金融機関は預金者の死後に口座凍結(口座の預金をおろせない状態)を行うことで、決められた相続人以外が勝手に財産を持ち逃げすることを防ぎます。

凍結された口座から預金を引き出すには以下の手順が必要です。

  • 口座凍結を解除する依頼を出す
  • 解除のために必要な書類を揃え窓口に提出
  • 10日ほど経過したのち解除

複数の金融機関でこのようなやり取りをしていては、遺族の負担は大きくなってしまいます。

そのため、預金整理で口座を減らしておけばこのような遺族の負担を減らすことができます。

預金整理で使用する銀行口座を減らす

銀行口座_イメージ

銀行口座を減らしたくても、何を基準に判断すればいいのか迷ってしまう人もいるでしょう。

ここでは、預金整理で使用する銀行口座を減らすための考え方を3つ解説します。

預金口座は最低限に

預金整理では、口座の数を最低限にまで減らすことが基本です。

使用していない口座や使用頻度の低い口座は、預金を1つの口座にまとめ解約します。
また、1つにまとめるのが難しい場合は「貯金用」や「引き落とし用」など、なるべく少ない口座にまとめましょう。

定期預金は解約し普通預金に移す

預金整理の際に判断が難しいのが定期預金です。

定期預金のためだけの口座を所有している人もいるため、不要な口座とは判断しにくいでしょう。

しかし、定期預金を引き出すためには本人が窓口に直接行く必要があり、何らかの理由で行けない場合はお金を引き出すことができません。

最近増えているのが、預金者が認知症になったため、成年後見人の同席を条件に定期預金の引き出しを認めるというケースです。

どうしても、という理由がなければ、定期預金は解約して普通預金に移すことをおすすめします。

ただし、定期預金の中途解約は満期での解約に比べ利率が低くなるため、十分に検討してから判断しましょう。

投資信託や債券もなるべく解約

投資信託債券の運用を行なっている場合も、できるだけ解約しましょう。

なぜなら、すぐに現金化できない可能性があるからです。

老後のために運用していても、いざ資金が必要になった際に利益が出ているとは限らず、場合によっては損失が出ていることもあります。

もう1つの理由は、相続人が手続きに困るケースがあるからです。

これらを相続した人は名義人の変更などの手続きを行う必要があり、複雑で厄介だと感じる人も少なくありません。

投資信託などに知識のない人が相続すれば大きな負担になってしまうため、生前のうちに自分で管理し、できるだけ家族に引き継ぐことは避けるようにしましょう。

預金整理の具体的な手順

預金整理の手順_イメージ

預金整理の基本的な考え方がおわかりいただけたと思います。

次は、預金整理の具体的な手順を紹介しますので、自分の状況と照らし合わせながら読み進めましょう。

不要な口座を解約

まったく使用していない口座や使用頻度の少ない口座は、不要な口座と判断して解約します。

解約の手続きに必要なのは以下の4点です。

  • 通帳
  • キャッシュカード
  • 届出印
  • 本人確認書類

口座の解約は、本人が直接金融機関に行き、書類にサインや捺印をすることで手続きが完了します。

また、必要書類は金融機関によって若干異なりますので、事前に問合わせてから行くようにしましょう。

最低限の口座をリストにまとめる

口座の仕分けが終わり、口座を最低限の数にまで減らすことができたら、口座情報をリストにまとめます。

金融機関名や支店名などの口座情報に加えて、定期的に入金や引き落としがあるものなども記載しておき、定期的に情報を更新するとよいでしょう。

また、金融機関に届け出ている住所や連絡先に変更があった場合は変更しておくことをおすすめします。

家族に通帳などの保管場所を伝える

家族には、口座リストや印鑑・通帳などの場所を伝えておきましょう。

せっかく作成した口座リストも、相続の際に家族が把握していなければ意味がありません。

何かあったときに遺族にリストを探させてしまう手間をかけないようにしましょう。
また、自分が動けなくなってお金の引き落としなどが難しくなった場合などに、家族にさまざまな手続きを任せることもできます。

いざというときのために家族に口座のリストの保管場所を知らせておきましょう。

預金で起こりうるトラブル

トラブル_イメージ

ここからは、預金がきっかけで起こりやすいトラブル事例を3つ紹介します。

知っておくだけでも役に立つので、ぜひ最後までお読みください。

名義預金に注意

名義預金」とは、名義人と預金者が異なる預金のことです。

具体的には、父母や祖父母が子どもや孫の口座に預金しているケースなどが該当し、実際には名義本人が貯蓄していないものが該当します。

名義預金は貯蓄した本人の口座、つまり父母や祖父母の口座とみなされ、相続税の対象となるので注意が必要です。

口座凍結で葬儀費用がおろせないトラブル

先程も紹介しましたが、金融機関は名義人の死亡を知ったタイミングで口座の凍結を行います。

これは、相続財産を守るための正当な措置で、相続人が勝手に預金を引き出して親族トラブルに発展しないことを目的に行われています。

そのため、自分の葬儀費用を口座に預けていても、必要なときに引き落とせないというとトラブルが起こります。

このトラブルの対策方法は以下の3つです。

  • 自分の預金から前もって葬儀費用を子どもに渡しておく
  • 生命保険で支払う
  • 金融機関が預金者の死亡を知る前に引き出す

前もって葬儀費用を子どもに渡しておけば、口座が凍結されても葬儀費用に困らないので家族の金銭的な負担も減ります。

ただ、家族が葬儀費用を使い込んでしまうこともあるので、目的を十分に説明し、理解してもらったうえで預金を渡さなくてはなりません。

また、生命保険で支払う方法もありますが、葬儀費用の支払期日までに保険料が受け取れるとは限りません。

その場合は、一時的に家族が葬儀費用を負担することになるので、資金の準備が必要になります。

3つの方法の中でもっとも現実的なのは「金融機関が預金者の逝去を知る前に引き出す」方法です。

一般的に、金融機関が口座凍結するのは、相続人から名義人が死亡したという連絡を受けたタイミングです。

例外として、新聞の訃報欄や町内会の掲示板などで金融機関に預金者の死亡を知られることもありますが、それほど多くありません。

葬儀費用を預金から引き出す場合は、なるべく早く対応しましょう。

また、葬儀費用といっても故人の財産なので相続の対象です。

誰か1人の判断で勝手に引き出すとトラブルになりかねないので、必ず家族の了承を得てから引き出しましょう。

預金整理をきっかけに、どの方法で葬儀費用を支払うのがよいのかを家族で1度話し合ってみてはいかがでしょうか。

把握していない口座は10年経つと休眠預金になる

預金リストへの書き漏れなどによって家族にも知られていない口座があった場合、10年経つと「休眠口座」となり、社会貢献の費用に回されます。

手続きすればお金を引き落とすことも可能ますが、気づかれないまま公益支援の費用にあてられているケースがほとんどです。

誰かの役に立っているという考え方もできますが、残っている預金は少しでも多く家族に渡したいですよね。

このようなトラブルが起きないように、預金整理は早めに進め、見直しや更新を定期的に行うことが大切です。

まとめ

預金整理まとめ_イメージ

終活のおける預金整理の大切さをおわかりいただけたのではないでしょうか。

預金整理は、お金の管理が楽になるという自分へのメリットだけではなく、家族への負担を減らすことができる重要な作業です。

手順などもそれほど複雑ではないので、誰にでもできる終活です。

これを機に、時間を見つけてじっくりと預金整理に取り組んでみてはいかがでしょうか。