終活の生前整理のためにメルカリを利用するシニア層が増えています。
不用品整理に適したメルカリですが、まだ利用したことのない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、メルカリを利用する方法や終活で利用する際の注意点を解説します。
また、メルカリ以外のアプリも終活にとても役に立つので、それぞれの特徴を踏まえて解説します。
▼終活における断捨離・整理について詳しくはこちらの記事をお読みください
断捨離・整理のコツや注意点をわかりやすく解説
終活に利用されることが増えた「メルカリ」
最近よく耳にする「終活」という言葉。
人生の終わりを迎えるにあたって、自分が元気なうちに、葬儀の準備や身の回りの整理を行う活動のことです。
シニア層の利用が増加している
近年フリマアプリ「メルカリ」を利用するシニア層が増加していると話題になっています。
メルカリでもこの流れを受けて、60歳以上のシニアユーザーを対象に、出品方法の座談会を開催するなど、シニア向けの宣伝活動を展開し始めました。
高齢層へのインターネットやスマートフォンの普及に伴い、今後も高齢者のメルカリの利用は増加していくと考えられています。
生前整理としてメルカリを利用する
シニア層がメルカリを利用する目的の一つとして多く見られるのが、人生の終焉を見据えた生前整理です。
メルカリに出品されているものの中にも「終活」「生前整理」といったキーワードが含まれた商品の出品が増えています。
中には生前整理を目的とした出品で、60万円以上の売り上げを出した出品者もいます。
終活に「メルカリ」がおすすめな理由
メルカリは、ダウンロード数が8000万人を誇る国内最大規模のフリマアプリです。
そのため、アプリの利用者がとても多く、商品が人の目に触れやすいというメリットがあります。
メルカリでは店や企業を運営していない個人でも商品を出品することができ、古着などの不用品を手軽に販売できます。
誰でも使いやすいように、出品や発送の手続きがスマホから簡単に出来るようになっているのも大きな特徴です。
最近では、商品についているバーコードをスキャンするだけで、商品の細かい情報やカテゴリーが自動で登録されるバーコード出品機能や、匿名で商品を配送できるらくらくメルカリ便などのサービスも展開されています。
このように誰でも使えるよう配慮されたサービスが多いことから、インターネット文化に馴染みのないシニア層でも比較的使いやすいと考えられます。
出品費用はどのくらい?
ここではメルカリで不用品を出品する場合にかかる費用について解説します。
販売手数料
メルカリを利用する上で必要になる費用として、まずは販売手数料が挙げられます。
メルカリでは商品の出品や利用に料金はかかりませんが、商品が購入され取引が成立すると、販売価格の10%が販売手数料として差し引かれる仕組みになっています。
メルカリでものを売る場合には、事前に想定している利益に10%分の金額を足して出品するのがおすすめです。
振込手数料
メルカリで出品した商品が購入された場合、購入者が支払った金額は一度運営に管理され、取引終了後に振込の申請を行うと出品者の登録していた銀行口座に振り込まれます。
この時、利用している銀行の系列を問わず振込には一律200円の手数料がかかるので注意しましょう。
また、申請の翌日や翌々日に振込をしてもらえる、「お急ぎ振り込み」を利用した場合は、一律で400円の手数料がかかります。
配送料
メルカリでは商品の梱包や発送も出品者が行います。
発送の方法は普通郵便や宅配便などの他、らくらくメルカリ便やゆうゆうメルカリ便といった、メルカリ専用の配送サービスも利用可能です。
配送料に関しては、商品を登録する際に配送料を購入者負担にするか出品者負担にするか選択でき、取引の際に設定した方の口座から配送料が差し引かれる仕組みです。
配送料に関しては購入者の負担にもできますが、出品者負担の方が比較的売れやすいと考えられます。
配送にかかる料金は利用するサービスや荷物の大きさによって変わるので、出品前にチェックしておくとよいでしょう。
メルカリの出品~売れた後の流れ
メルカリでの大まかな出品の流れとしては、アプリをダウンロードし商品を出品、売れたら自分で梱包をして発送するという流れで利用できます。
メルカリを初めて利用する方に向けて、メルカリでの出品から取引完了までの流れについて解説していきます。
出品者は事前に本人情報の登録と売上金の振込先の口座を設定しておく必要があるので登録しておきましょう。
①商品写真を登録する
まず初めに販売する商品の画像を登録します。
スマホアプリから出品する場合、画像は10枚まで登録可能です。
商品写真を登録する時には、想定した使用シーンの画像や、商品の正面・横・裏側などさまざまな角度から撮った画像などを登録するとよいでしょう。
出品する商品にキズや汚れなどがある場合は、その部分の写真もしっかり載せておくことで購入後のトラブルを防げます。
また、ブランド品などを出品する場合には、正規品であることを示すために購入した際のレシートやシリアルナンバー、タグなどを載せた写真を掲載しておくこともポイントです。
②商品の詳細を設定する
次に、商品のカテゴリーやメーカーブランドなどの詳細情報の登録を行います。
商品の分類がよく分からないという場合には、似たような商品を検索してみて、その商品の分類などを参考するとよいでしょう。
また商品詳細欄には、商品の状態を登録する欄もあり、「新品未使用品」や「やや傷や汚れあり」など商品の状態に合わせた細かい分類が設定できます。
③商品名と説明を入力する
商品名は最大40文字まで登録することが可能です。
商品名の他、ブランド名や型番など、その商品を探している人が検索すると考えられるキーワードを想定して組み合わせると、検索に引っかかりやすくなります。
商品の説明文には購入した時期や使用年数、傷やシミなどがある箇所についての細かな情報を登録しておくと、購入を考えている人がイメージしやすくなります。
④配送について設定する
配送料の負担は出品者と購入者のどちらかから選択できます。
どちらを選んでもよいのですが、基本的に送料は出品者負担のほうが購入してもらう可能性が高まります。
配送の方法は宅配便や普通郵便に加え、ネコポスなどの小さい商品向けのサービスも利用できます。
また、らくらくメルカリ便やゆうゆうメルカリ便といったメルカリ専用のサービスは、匿名配送ができるため、住所等を公開することに抵抗がある方にはおすすめです。
⑤販売価格を設定する
メルカリで販売する商品の価格は300~9,999,999円まで設定できます。
出品を考えている商品と同じような商品が、メルカリでどれぐらいの価格で売られているか相場を見て、手数料や配送料なども考慮しつつ値段をつけましょう。
中古品であることも考えながら、損が出ない価格設定を心がけることが大切です。
⑥出品するをタッチする
すべての項目を入力後、出品画面の「出品する」というボタンをタッチすると出品完了になります。
後はメルカリを訪れた人が購入するのを待つだけです。
⑦支払を確認したら梱包して発送
出品した商品が購入されるとメルカリアプリのやることリストの欄に「発送をお願いします」という内容の通知が来ます。
支払いの確認後、出品時に設定した通りに商品を梱包し、発送を行いましょう。
割れものなどを発送する際には、商品を梱包材で包むなど配送中に破損することを防ぐための工夫を施してください。
注文が入った際に取引メッセージ欄で購入者に向けて一言挨拶やお礼などのメッセージを送っておくと、購入者の方も安心して取引することができます。
⑧相手の評価が済み次第こちらが評価
発送した商品が購入者のもとに到着したら、購入者はすぐに中身を確認し、出品者評価を登録します。
購入者側の評価登録が完了すると今度は出品者が購入者を評価し、双方の評価が進むと取引が完了となります。
終活に使用する際の注意点
家にいながらでも手軽に出品できるメルカリですが、使い方に注意しないとアプリの利用が制限されてしまったり、まったく商品が売れないという問題が発生したりします。
ここではメルカリを利用する上で、注意が必要なポイントについていくつか解説します。
メルカリのルールを守る
さまざまな商品が販売されているメルカリですが、出品できる商品には細かな規定が設けられています。
登録している商品の情報に偽装の疑いがある場合や、マネーロンダリング等の違法行為に関与している可能性が疑われる場合は、取引ができなくなるので注意しましょう。
また製造や販売にあたって役所への届け出や免許などが必要になるカテゴリーの商品の出品に関しては、出品者に資格がない場合は販売することができません。
メルカリの出品規定にはこの他にも項目があるため、出品前に公式サイトなどで確認しておくとよいでしょう。
人間関係のトラブルに注意
メルカリは、基本的に個人間での取引となります。
相手の顔などがわからない状態でのメッセージのみでのやり取りとなるため、コミュニケーションの取り方や、商品の内容によってはトラブルに発展してしまう可能性もあります。
注文のキャンセルや返品などのトラブルをできるだけ防ぐために、出品する商品の情報や注意点などは細かく記載しておくようにしましょう。
商品文の最後にクレーム対策用の一言を付け加えておくことも有効です。
万が一クレームやトラブルが起こってしまった場合には、メルカリの運営に相談しましょう。
時が経てば商品の価値は下がる
一般的に商品は製造販売から時間が経てば経つほど価値が下がると考えられています。
もちろん、商品によっては長く大切に使ってきたことによってプレミアがつき、初めに購入した時の値段よりも高い価格で売れる場合もあります。
しかし、基本的には中古のものは新品より低い価格で販売されるものです。
メルカリで不用品を出品する場合には、大切に使ってきたものであっても、ほとんど使っていない新品同様の品であっても、ある程度価格を下げて販売しないと購入してもらえない可能性も念頭に置いておきましょう。
出品する期間は決めよう
出品して何か月待っても商品が売れないと、家に在庫を抱えたままになってしまい、生前整理が進みません。
ある程度の期間が経っても売れなかった場合には、出品を取りやめて処分やリサイクルショップへの売却を検討しましょう。
感情を入れすぎない文章を
商品文にあまり思い入れや感情を入れすぎないことも重要です。
商品の状態が良くても、商品文の内容があまりにも重いと売れにくくなってしまう傾向が見られます。
長く大切に使ってきたものだと、思い入れも深く、ついつい文章が重くなってしまいがちになってしまいます。
ですが、商品文を書く際には、できるだけ客観的に商品の状態だけを伝えるようにしましょう。
終活の不用品整理に使えるその他のアプリ
メルカリはフリマアプリ業界で圧倒的な存在感を誇るアプリですが、急いで売る必要がない場合や、できるだけ費用を抑えたいという場合には、他のフリマアプリやジモティーという広告掲示板を利用するもおすすめです。
ここではメルカリ以外のアプリも使ってみたいという方向けに、不用品整理に使えるその他のおすすめアプリをご紹介します。
メルカリより費用の安いフリマアプリ
PayPayフリマ
PayPayフリマは比較的最近にできたフリマアプリです。
メルカリに比べるとまだ数は少ないですが、順調に利用者数を伸ばしており、多くの人に見てもらえる可能性があります。
PayPayフリマは販売手数料が5%で振込の手数料も100円とメルカリよりも安く、さらに振込先がジャパネット銀行なら手数料を0円で済ませることができます。
ラクマ
ラクマはメルカリと並ぶ人気のフリマアプリです。
メルカリよりも利用者数は少ないものの、販売手数料5%で取引ができます。
楽天と連携していて、楽天ポイントを利用できるのが特徴です。
ラクマは比較的女性のユーザーが多い傾向にあり、女性ものの不用品を出品したい場合におすすめです。
無料広告掲示板ジモティー
ジモティーは地域密着型の無料掲示板サービスです。
フリマアプリとはやや形態が違いますが、ネットでのコミュニケーションを通じて不要なものを近所の人にあげたり、求人などを募集したりすることができるのが特徴になります。
ジモティーでは価格をつけてものを売るだけでなく、無料で人に譲るという選択肢もあるため、とにかく早く不用品の処分がしたいという方におすすめです。
また、受け渡しの際には実際に相手の顔を見て取引することになるため、ネットだけでの取引よりも安心してやり取りができるという魅力もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
終活の生前整理にはメルカリなどのフリマアプリが便利ですが、使い方には注意が必要です。
清々しい気持ちで残りの人生を楽しむためにも、しっかりとスケジュールを設定し、スムーズに取引ができるアプリやサービスを利用するようにしましょう。
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