相続の無料相談は、弁護士・税理士などの専門家や専門の相続無料相談センターなどで気軽に行えます。
しかし、相続の内容によってどの専門窓口に相談すればよいかお悩みの方も多いのではないでしょうか?
この記事では、それぞれの専門窓口の相談内容や相談するときのメリット・デメリットを解説します。
また、よくある相談事例や信頼できる専門家の選び方も紹介しますのでぜひご覧ください。
目次
相続の相談が無料でできる専門窓口
ここからは、相続の無料相談が行える専門窓口をご紹介します。
相続の無料相談窓口【一覧表】
主な相続の無料相談窓口は、以下の通りです。
相談時間 | 相談に適した人 | 相談内容 | |
法テラス | 30分 | 法テラスが定める収入・資産の基準を満たしている | 必要な手続きの種類や手順、必要書類の作成方法など |
相談に特化したサイト | 制限なし | 専門家を探したい 疑問を気軽に解決したい |
専門家の紹介 相続に関する知識について |
市役所などの法律相談サービス | 各自治体ごとに異なる | 行政機関のある地域に居住または通勤・通学している | 必要な手続きの種類や手順、必要書類の作成方法など |
遺産相続無料相談センター | 1時間 | 相続人が1都3県に居住している | 相続申告、相続登記、相続放棄、預貯金の相続、相続調査など |
相続遺言相談センター | 各法人ごとに異なる | 対象地域に居住している | 必要な手続きの種類や手順、必要書類の作成方法など |
続いて、各専門窓口の概要や利用するメリット・デメリットを確認してみましょう。
法テラス
法テラスは、国が運営する法律専門の総合案内所です。
収入や資産が一定の基準を満たしていれば、弁護士や司法書士などへの相談費用を立て替える「代理援助」や「書類作成援助」などの制度を利用して無料相談ができます。
ただし、無料相談は1件につき3回までの回数制限があり、収入や資産が一定の基準から外れると相談できなくなるため注意が必要です。
相談に特化したサイト
相続の相談に特化したサイトでは、オンラインでの無料相談やQ&Aを実施している場合も多く、相続に関するアドバイスを気軽に得られます。
また、相続分野に強い専門家の検索が可能なため、自分で探す手間を省けるのもメリットです。
市役所などの法律相談サービス
市役所など各自治体の法律相談サービスでは、相続に関する無料相談にも対応しています。
しかし、継続的な相談は受け付けていない場合が多いため、事前に相談内容をまとめておくようにしましょう。
自治体での無料相談に関する情報は、お住まいの地域の自治体サイトで確認できます。
遺産相続無料相談センター
遺産相続無料相談センターは、関東地域の1都3県にお住まいの方を対象とした相談窓口です。
相続対策専門士が窓口として対応するため、相談先に迷うことはありませんが、相続人が1都3県以外の地域に居住している場合は利用できません。
相続遺言相談センター
さまざまな法人が運営している相続遺言相談センターでは、相続相談に無料で対応してもらえる場合もあります。
ただし、対象の地域に居住していなければ相談できないため、各自治体のサイトを事前に確認しておきましょう。
相続税に限れば国税庁や税務署で無料相談ができる
相続税に関することであれば、国税庁や税務署でも無料相談が可能です。
ここからは、各機関の概要や利用するメリット・デメリットについてご紹介します。
国税庁
国税庁は国税の賦課や徴税を管理する行政機関で、相続税に関する内容であれば、国税庁の電話相談センターでアドバイスを受けられます。
国税庁に無料相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
|
デメリット |
|
税務署
税務署は、国税局の地方支部局として国税の賦課や納税にたずさわる行政機関です。
税務署に無料相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
|
デメリット |
|
個別面談を希望する場合は、事前に相談内容の準備や相続に向けた計画を練りましょう。
【無料相談もできる?!】相続に関する国家資格者を紹介
ここからは、相続に関する国家資格所有者をご紹介します。
無料相談が可能な場合もありますが初回以降の相談には費用がかかる場合もあるなど、それぞれのメリット・デメリットがあるので、比較しながら検討するとよいでしょう。
弁護士
弁護士を管轄する省庁や相続に関する業務内容は、以下の通りです。
管轄 | 法務省 |
業務内容 |
|
弁護士に無料相談するメリット・デメリット
弁護士は、法律の専門家として人々の権利を守る国家資格です。
特に、相続の相談を専門とする「相続弁護士」には、相続に関する専門的な相談を依頼できます。
弁護士に無料相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
|
デメリット |
|
司法書士
司法書士を管轄する省庁や相続に関する業務内容は、以下の通りです。
管轄 | 法務省 |
業務内容 |
|
司法書士に無料相談するメリット・デメリット
司法書士は、法律事務の専門家として相続の分野でも活躍する国家資格です。
相続登記に関する相談は、司法書士に依頼するとよいでしょう。
司法書士に無料相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
|
デメリット |
|
税理士
税理士を管轄する省庁や相続に関する業務内容は、以下の通りです。
管轄 | 財務省 |
業務内容 |
|
税理士に無料相談するメリット・デメリット
税理士は、税金に関する分野の専門家として相続税などの申請や相談対応を行う国家資格です。
相続税の申告手続きに関する相談は、税理士に依頼するとよいでしょう。
税理士に無料相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
|
デメリット |
|
行政書士
行政書士を管轄する省庁や相続に関する業務内容は、以下の通りです。
管轄 | 総務省 |
業務内容 |
|
行政書士に無料相談するメリット・デメリット
行政書士は、相続などの必要書類に関する相談や手続きを行う国家資格です。
法律に関する必要書類の作成方法を具体的に知りたい場合は、行政書士に相談するとよいでしょう。
行政書士に無料相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
|
デメリット |
|
ファイナンシャルプランナー(FP)
続いて、ファイナンシャルプランナーを管轄する省庁や相続に関する業務内容は、以下の通りです。
管轄 | 厚生労働省 |
業務内容 |
|
ファイナンシャルプランナーに無料相談するメリット・デメリット
ファイナンシャルプランナーは、お金の専門家としてライフプランの相談対応を行う国家資格です。
将来を見据えた相続相談をしたい場合には、フィナンシャルプランナーに相談するとよいでしょう。
ファイナンシャルプランナーに無料相談するメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット |
|
デメリット |
|
信頼できる弁護士や税理士を選ぶには?
相続の無料相談では、弁護士や税理士の選び方が特に重要です。
ここからは、信頼できる弁護士や税理士を選ぶポイントを解説します。
相続相談に適した弁護士の選び方
相続の無料相談を弁護士に依頼する際には、以下のポイントを事前にチェックしておきましょう。
|
相続に関する業務経験が豊富な弁護士であれば、的確なアドバイスを得られるうえに、問題が発生した場合にも柔軟に対応してもらえます。
また、他士業と連携している弁護士であれば、相続の相談窓口の中心としてワンストップで対応してもらえるため、依頼者側の負担を軽減できます。
相続相談に適した税理士の選び方
相続の無料相談を税理士に依頼する際には、以下のポイントを事前にチェックしておきましょう。
|
日本税理士会連合会の税理士であるかどうかは、登録する際に発行される税理士証票で確認できます。
また、相続税に関するノウハウや実績のある税理士であれば、スムーズに相続税の申告手続きを進められます。
無料相談と有料相談は何が違うの?
ここからは、相続に関する無料相談と有料相談の違いについて解説します。
無料相談のメリット・デメリット
まずは、無料相談のメリット・デメリットをチェックしてみましょう。
メリット |
|
デメリット |
|
誰でも気軽に利用できる無料相談は、初回限定の場合が多いです。
無料相談を利用する場合は、初回相談以降の料金が割高に設定されていないか事前に確認しておくのも大切です。
有料相談のメリット・デメリット
続いて、有料相談のメリット・デメリットを紹介します。
メリット |
|
デメリット |
|
対価を支払って専門的なアドバイスを受ける有料相談では、無料相談よりも具体的なアドバイスを得やすい傾向があります。
よりスムーズな相続手続きを希望する場合には、有料相談を利用するとよいでしょう。
相続の相談をする前に!知っておくべき4つのポイント
相続の無料相談を利用する際には、事前の下準備が重要です。
ここからは、相続の相談をする前に知っておくべきポイントを4つご紹介します。
1.インターネットを利用して相談相手を探すのがおすすめです
誰に相談すればよいかわからないという方は、インターネット検索を利用するのがおすすめです。
相続に関する業務を得意とする専門家に特化したサイトを検索すれば、あなたに最適な相談先を見つけやすくなります。
2.無料相談の形式が明確な専門家を選びましょう
無料相談を利用する際には、相談形式を事前にチェックしておきましょう。
無料相談は、電話対応のみ受け付けている場合と、対面での面談が可能な場合があります。
スムーズな相続手続きを行うために、無料相談を利用する際は相談形式が明確な専門家を選びましょう。
ただし、相続調査は無料相談での対応を断られるケースがほとんどなので注意が必要です。
3.相談から解決までの目安の費用を確認しておきましょう
各専門家に相談する際の相談から解決までにかかる費用の目安は、以下の通りです。
相談料 | 着手金 | 報酬の目安 | |
弁護士 | 30分 5,000円 | A:8% B:5%+9万円 C:3%+69万円 D:2%+369万円 |
A:16% B:10%+18万円 C:6%+138万円 D:4%+738万円 |
司法書士 | 同上 | なし | 70,000~100,000円 |
税理士 | 同上 | なし | 遺産総額の0.5~1.0% |
行政書士 | 同上 | なし | 60,000円~ |
ファイナンシャルプランナー(FP) | 1時間 5,000円 | なし | なし |
※弁護士の着手金、報酬の目安の区分は以下の通りです。
経済的利益額が300万円以下
300万円超え3,000万円以下
3,000万円超え3億円以下
3億円超え
初回のみ相談無料の場合も多く、専門家によって費用総額の相場が異なるため、事前に確認や問い合わせをしておきましょう。
4.相談前に必要な書類や資料を準備しておきましょう
相続の各手続きを行う際に必要な書類は、以下の通りです。
|
事前に必要な書類や資料を準備しておきましょう。
相続に必要な書類について詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。
無料相談をする際の注意点【3選】
ここからは無料相談を利用する際に気を付けておくべき注意点について解説します。
1.相続について事実の通りに伝える
相続の無料相談を利用する際は、専門家に相談内容を偽りなく伝えましょう。
相談内容に矛盾があると、専門家からの適切なアドバイスを受けづらくなり、手続きに誤りが生じてしまう恐れもあります。
相続に関することは、事実の通りに伝えることが何よりも大切です。
2.冷静に情報を伝える
専門家の適切なアドバイスを得るためには、感情的にならず冷静に情報を伝えるのも大切なポイントです。
時間内に少しでも多くの相談ができるように、事前に内容をまとめておきましょう。
3.専門家や窓口の人の話をしっかりと聞く
相続の専門家による無料相談は回数が限定されていることが多いです。
そのため利用する際には、専門家のアドバイスや窓口の案内をしっかりと聞いて、相続の手続きに役立てましょう。
みんなはなにを相談しているの?よくある相談内容を紹介
ここからは相続に関する相談内容の具体例をご紹介します。
相続税のよくある事例
相続税のよくある相談事例は、以下の通りです。
|
相続税の申請方法や必要書類に関する相談に加えて、適切な相続税の分割方法や支払い方法など、相続人同士のトラブルに発展させないための相談も多い傾向にあります。
遺産分割のよくある事例
遺産分割のよくある相談事例は、以下の通りです。
|
相続に関する相談の中でも特に多い傾向にあるのが、遺産分割についての相談です。
話し合いの段階でトラブルに発展してしまうケースも多く、専門家による柔軟な対応が求められます。
相続放棄のよくある事例
相続放棄のよくある相談事例は、以下の通りです。
|
相続の際に遺産よりも借金が多く残る場合は、相続放棄の手続きを行うのが一般的です。
また、数年前の借金が発覚した場合でも、発覚から3 か月以内であれば相続放棄が申請できます。
遺言のよくある事例
遺言のよくある相談事例は、以下の通りです。
|
適切な財産分与がなされるためには、遺言書に正しく記入しておくことが大切です。
ボールペンなど消えにくい筆記用具で、「誰に」「何を」「いくら」支払うのか、明記しておきましょう。
相続についての無料のお問い合わせは株式会社林商会へ
近年、相続の相談に関するサービスは増加傾向にあり、依頼者は自身に見合ったサービスを探しだす必要があります。
しかし、多種多様なサービスから見つけ出すことは時間と労力を使うため、なかなか相談できない方も多いのではないでしょうか。
そのような悩みや不安は、相続に関する有資格者が多数在籍している林商会が解決いたします。
弁護士はもちろん司法書士や税理士、相続相談士などの専門家が、確かな実績と経験をもとに相談を承っています。
電話相談やメール相談(24時間受付)も受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
相続の無料相談は、さまざまなサービスや専門家が実施しています。
スムーズな相続手続きを行うために、それぞれを利用するメリットやデメリットを比較しながら、信頼できる専門家を見つけましょう。
また、相続の無料相談を利用する際には、事前に相談内容をまとめておき、感情的にならず事実だけを伝えるように心がけるのも大切なポイントです。
この記事を参考にして、ぜひ相続の無料相談をご検討ください。