お墓はローンで購入できる!審査が通らなかった際の対処法や対象費用も解説!

お墓 ローン アイキャッチ

お墓の購入には高額な費用がかかるため、「お墓はローンで購入できるのか知りたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

お墓はローンで購入できますが、種類によっては使用用途や限度額が定められているため、必ずしも希望通りのローンが組めるとは限りません。

今回は、お墓の購入に利用できるローンの種類や特徴、選ぶ際の注意点を解説します。

また、ローン審査が通らなかった際の対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

お墓の購入に利用できるローンは3種類

お墓の購入でローンを利用したい老夫婦

お墓の購入に利用できるローンは3種類あります。

  • フリーローン(金融機関)
  • 目的別ローン(金融機関)
  • メモリアルローン(石材店)

以下の表を参考に、それぞれの概要を比較してみましょう。

フリーローン
(金融機関)
目的別ローン
(金融機関)
メモリアルローン(石材店)
借入限度額の目安 10~500万円程度 800万円程度まで 数百万円程度
金利の目安 1~15%程度 5~10%程度 0~3%程度
返済期間の目安 1~15年程度 10年程度 最長10年程度
借入までの期間の目安 1~2週間程度 1~2週間程度 最短で当日中
保証人・担保 ほぼ不要 ほぼ不要 ほぼ不要
来店手続き 不要な場合も有 不要な場合も有 必須
頭金の有無 不要 不要 半分程度必要な場合も有

上記3つのローンそれぞれの特徴や注意点は、次の章で詳しく解説します。

フリーローン(金融機関)

フリーローンとは、特に使い道を定めないローンです。

ただし、事業資金や投資などを目的として借りることはできません。

フリーローンはほとんどの金融機関で取り扱われており、お墓に関連していれば永代使用料や墓石の購入以外の目的でも利用可能です。

やや審査が厳しいため、収入が安定している人に向いています。

目的別ローン(金融機関)

目的別ローンとは、資金の使い道があらかじめ指定されているローンです。

住宅ローン教育ローンなどが代表的ですが、お墓の購入に利用できる商品もあります。

目的別ローンは、「本当に指定の用途に資金を使っているか?」という使用用途を示さなければなりません。

そのため、お墓のローンの場合は、金融機関からお墓購入の見積書や請求書、領収書の提示を求められます。

メモリアルローン(石材店)

メモリアルローンは「墓石ローン」や「建墓ローン」とも呼ばれ、石材店で取り扱うお墓のローンを指します。

石材店が提携する信販会社のローンを利用する仕組みで、お墓の購入費用の全額もしくは一部を分割払いにすることが可能です。

メモリアルローンは他の2つのローンに比べ金利が低く、なかには審査不要で金利・手数料がゼロのケースもあり、利用者にとっては魅力的なローンと言えるでしょう。

ただし、メモリアルローンはすべての石材店で扱っているわけではないため、事前確認が必要です。

お墓のローンはどんな費用が対象になる?

お墓のローンは墓石購入も対象になる

お墓のローンといっても、お墓に関するすべての費用が対象になるわけではありません。

どのような費用がローンの対象になるのか、事前に確認しておきましょう。

墓石の購入費用

墓石の購入費用には、墓石本体以外にも墓石の彫刻費用や設置費用が含まれます。

これらすべてを合わせると100万円以上の費用がかかるケースが大半なため、お墓のローンを利用したいと考える人が多いのでしょう。

ただし、墓石に使われる石材の種類や彫刻の質などによって、費用は大きく変わります。

お墓のローンが利用できる場合でも、費用負担を抑える工夫をすることが大切です。

永代使用料

永代使用料とは、簡単に言うと墓地の使用料です。

ただし、墓地を購入して所有するわけではなく、あくまでも寺院や霊園から墓地を永代に渡って使用する権利を購入します。

永代使用料は地域によって大きな差があり、地価の高い都市部ほど高く、東京23区内の相場は約200万円です。

墓石の購入費用より永代使用料のほうが高額になるケースも珍しくなく、お墓のローンでは永代使用料も使用用途として認められるケースがほとんどです。

葬儀・法要費用

お墓のローンの中には、葬儀・法要費用を使用用途に含めている商品もあります。

急な葬儀ですぐに資金を準備できない場合などに、とても便利です。

仏壇・仏具の購入費用

金融機関が扱うフリーローンや目的別ローンなら、仏壇・仏具の購入費用に充てることができるケースもあります。

ただし、仏壇・仏具の購入費用を使用使途として認めている商品は限られるため、墓石の購入から仏壇・仏具の準備にかかる費用総額を見積もり、適切な商品を選ぶことが重要です。

【注意】墓地の管理費はローン対象外のケースが一般的

お墓を建てると寺院や霊園に支払う管理費が発生しますが、ローンの使用用途の対象外となるのが一般的です。

墓地の管理費は毎年支払う方法もあれば、3年、5年と数年分をまとめて支払う方法もあります。

墓石の購入費用ほど高額ではありませんが、お墓の所有者にとって負担になることは間違いありません。

事前に寺院や霊園に支払い方法を確認しておき、費用を工面しておきましょう。

お墓をローンで購入する場合の支払方法

お墓のローンの支払い方法

お墓をローンで購入する際の支払方法は、複数あります。

それぞれの違いを知り、ご自身に合った支払方法を選択しましょう。

一括前払い

石材店の多くは、一括前払いを指定しています。

ローンの取り扱いがない石材店から墓石を購入する場合は、一括前払いができる資金を用意しなくてはなりません。

一括前払いの場合は一度に多額のお金を支払うことになるので、ご自身の資金状況とよく照らし合わせたうえで決断する必要があります。

前金〇%+残金

墓石の発注時に石材店が定める前金〇%を支払い、残金は墓石を建てたあとに支払う方法です。

多くの石材店は前金のパーセンテージを20%程度に設定していますが、50%程度とやや高めに設定している石材店もあります。

前金のパーセンテージは石材店によって異なるため、契約前に確認しておきましょう。

複数回の分割支払い

支払いのタイミングを、「契約時・墓石加工の中間時・建立後」など複数に分ける石材店もあります。

1回あたりの支払額が少ないため資金を工面しやすく、支払いの負担がやや軽減されるでしょう。

全額後払いの石材店もある

お墓の代金を全額後払いに設定している石材店もあります。

とはいえ、石材店にはリスクが大きいため、取り扱いはほとんどありません。

お墓の購入費用を全額後払いにしたい場合は、石材店選びに苦労する可能性があると言えるでしょう。

クレジットカードで支払い可能な石材店もある

キャッシュレス化が進む現代、お墓をクレジットカード支払いで購入できる石材店も増えています。

お墓のような高額な商品でも、気軽に購入できるのがクレジットカードのメリットです。

また、クレジットカード会社からポイントが付与されるため、実際のお墓の値段よりも安く購入していることになります。

お墓は高額でポイントも多く付与されるため、とてもお得な支払い方法と言えるでしょう。

お墓のローンを選ぶ際の注意点

お墓のローンを選ぶ際の注意点

お墓のローンを利用する前に、ローン選びの注意点を確認しておきましょう。

借り入れ限度額に注意する

お墓ローンの多くは借り入れ限度額が設定されており、いくらでも好きなだけお金を借りられるわけではありません。

そのため、墓石や永代使用料などお墓に関する費用総額がどれくらいになるかを、あらかじめ具体的にイメージしておくことが大切です。

「お墓ローンを利用したのに費用が足りない」といった事態を避けるため、事前準備を怠らないようにしましょう。

使用用途を確認する

多目的ローン以外のお墓ローンは、使用用途が決まっています。

お墓ローンで利用できるのは、墓石費用墓地の土地代墓石の設置費用葬儀代です。

使用用途はローンの種類によって異なるため、ご自身の目的と一致していることを確認してから選びましょう。

金利を比較する

金利が高いほど返済額が増えるため、金利の比較は欠かせません。

少しでも返済費用を抑えたい場合は、できるだけ金利の低いローンを選びましょう。

頭金の有無を確認する

ローンによっては頭金が必要な場合があり、金額は金融機関や石材店によって異なります。

墓石の購入時にまとまった資金を用意できない場合は、頭金が不要もしくは頭金の金額が少ないローンを選びましょう。

適切な分割回数・支払期間を設定する

ローン返済の分割回数は自身で選べるケースが大半です。

支払期間も自身の返済計画に合わせて選べますが、将来的な不安を回避するためにできるだけ短い期間で返済するとよいでしょう。

ローンの返済をする人が病気や事故に遭った場合、返済が滞り家族に迷惑をかける可能性があるためです。

生活に支障が出ない範囲で、ご自身や家族の状況をふまえた適切な分割回数や支払い期間を設定しましょう。

墓地のローン審査が通らない場合はどうすればよい?

墓地のローン審査が通らず頭を抱える女性

お墓のローン審査が通らない場合は、自力で資金を用意しなくてはなりません。

そのような場合、まずはお墓の購入にかかるあらゆる費用を見直すことが大切です。

以下で紹介するポイントを見直して、ローンを組まなくてもお墓を購入する方法を検討しましょう。

お墓選びで見直すべきポイント 特徴や注意点
公営霊園にする
  • 都道府県や市町村などの自治体が管理をしているため、霊園の中では最も価格が安い
  • 申し込みには一定の条件や期限があり、応募数が多い場合と抽選となる
樹木葬(じゅもくそう)にする
  • 墓石ではなくシンボルツリーの根元に遺骨を埋める方法
  • 墓石の購入が不要なため、費用を抑えられる
  • 相場は一人あたり20〜50万円程度
  • 家族全員で利用する場合などは、通常のお墓よりも費用が高額になるケースもある
合祀(ごうし)の永代供養墓にする
  • 一定の期間が過ぎたら遺骨を他の遺骨と一緒にして埋葬する方法
  • 相場は10〜30万円程度で、通常の墓地よりも安く抑えられる
  • 管理も霊園などに委託できるためお墓を維持する負担が少ない
  • 一度合祀されると遺骨は二度と取り出せない
散骨にする
  • 粉末にした遺骨を海や山に撒く方法で、実施率は1%未満
  • 専門の業者に依頼するのが一般的
  • 費用を安く抑えられる
  • 法的に許可された場所に限定される
  • 親族の理解を得られないケースが多い
カードローンを検討する
  • 返済期限が定められていない
  • 金利相場は3〜15%程度で、他のローンと比較して高い
  • 借り入れ限度額が多いほど金利は低くなる
  • 計画的に返済できる人に向いている

お墓のローンに関するよくある質問

お墓のローンに関するよくある質問

ここではお墓ローンでよくある3つの質問にお答えします。

年金暮らしでもローンを組める?

年金暮らしでもお墓のローンは組めます。

お墓のローンを検討する人の多くは年金受給者です。

月々の返済額が数千円程度~など少額のローンもあるので、さほど心配する必要はありません。

納骨堂や樹木総でもローンを組める?

お墓のローンにお墓の形式は関係ないため、納骨堂や樹木葬でもローンを組むことは可能です。

ただし、利用するローンによっては、使用用途に納骨堂などが含まれないものや借入金の最低金額を設定しているものがあります。

そのため、費用が安い納骨堂や樹木葬でも必ずお墓のローンが組めるわけではない点は、理解しておきましょう。

お墓のローンを組んだ後に亡くなったらどうなる?

お墓のローンを組んだ契約者が完済前に亡くなってしまった場合、ローン残額は祭祀継承者が引き継ぎます。

一般的に祭祀継承者になるのは、亡くなった契約者からお墓の継承を託された人です。

お墓は相続財産の対象外である祭祀財産とみなされ、ローン残額は債務控除の対象外になる点には注意しましょう。

お墓のローンの中には、契約者が亡くなった場合の返済義務を免除する商品もあるため、契約者が高齢の場合などは、ローンの保障内容をきちんと確認しておくことをおすすめします。

まとめ

お墓の購入費用に困ったらローンを利用しよう

お墓の購入に利用可能なローンにはフリーローン目的別ローンメモリアルローンの3種類があり、それぞれ使用用途や返済方法などが異なります。

ローンを利用してお墓を購入する際は、金利や借入限度額などを確認し、ご自身の状況に合うものを選びましょう。

万が一ローンの審査に通らなかった場合は、お墓の購入を一から見直すなど柔軟な対応が必要です。

また、ローンの返済金額や期間によっては契約者の家族に負担が及ぶ可能性もあるため、慎重に選ぶようにしましょう。

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