屋外で風雨にさらされるお墓の花立ては、長く使えば劣化が進み交換のタイミングが訪れます。
とはいえ、実際に交換したことのある方は少ないでしょう。
そこで、今回はお墓の花立てを交換したい方に向けて、素材別の種類や価格の目安、選び方を解説します。
交換方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
【素材別】花立ての種類と価格
お墓の花立てに使われる素材は大きく5つあり、それぞれに特徴があります。
価格相場も併せて見ていきましょう。
ステンレス製の花立て
ステンレスはサビに強く耐久性もあるため、花立ての素材としてよく見られます。
加工しやすいことからさまざまな形状のものが存在するほか、軽くて扱いやすいという特徴があります。
価格相場は、2,000~3,000円程度です。
プラスチック製の花立て
プラスチックは軽量で扱いやすく、ステンレスよりも安価で手に入ります。
ただし、耐久性がなくすぐに劣化してしまうデメリットがあります。
価格相場は、1,000円前後です。
アルミ製の花立て
アルミもステンレスと同じように耐久性があるため、花立ての素材として昔から使われています。
しかし、ステンレスよりも重量があり、経年劣化による傷が目立ちやすいのがデメリットに挙げられます。
価格相場は、2,000~3,000円です。
陶器製の花立て
陶器も昔からよく花立ての素材として利用され、古いお墓で度々見られます。
お墓に固定されていることがありますが、破損しやすいため近年ではあまり使われていません。
価格相場は、1,000~2,000円程度と比較的安価です。
銅製の花立て
銅は重量感があり扱いづらい反面、見栄えがよく人気の素材です。
価格相場は10,000円程度と値が張りますが、銅の殺菌効果によって花が長持ちすると言われています。
お墓に花立てを取り付ける方法は3通り
花立ては、お墓に固定して使います。
墓石に取り付ける方法は、以下の3つがあります。
落とし込み式
墓石自体に穴を開け、そこに花立てを落とし込むタイプが落とし込み式です。
花立てが簡単に外れるため、掃除や水の交換などもストレスなく行えるでしょう。
使い勝手のよさが魅力で、現在の花立ては落とし込み式が主流です。
ネジ式
墓石に花立ての台座を固定し、台座にネジで花立てを取り付けるタイプです。
墓石からの着脱も可能で掃除や水の交換などもスムーズにできますが、劣化により壊れてしまうケースも少なくありません。
接着式
接着剤などで墓石に直接花立てを固定するタイプは、古くから使われてきました。
最近はあまり見られませんが、陶器製の花立てを接着している古いお墓では時々見かけます。
花立ての選び方に関する注意点
花立てを選ぶ前に、まず現在の花立てのタイプを確認しましょう。
なぜなら、花立ての取り付け方によって使用できる素材や形状、直径、口径などが限定されるからです。
花立てを購入する際は「落とし込み式」「ネジ式」「接着式」のどのタイプかを確認し、必要に応じてお墓のリフォームも検討するとよいでしょう。
お墓の花立てを交換する方法
花立ては、長年使っていると劣化してしまいます。
ケース別に交換方法を紹介するので、参考にしてみてください。
ネジ式の花立てを交換する方法
ネジ式の花立てを交換する場合は、一般的に花立てと一緒に台座も交換または補修しなければなりません。
花筒部分だけを交換する場合は、新しい花立てを台座に取り付けるだけです。
また、中には古くなった台座の上に新しい台座を重ねて使用できるタイプの花立てもあります。
落とし込み式の花立てを交換する方法
落とし込み式の花立ては、墓石に開けられた穴に新しい花立てを入れるだけで交換が完了します。
ただし、口径のサイズが合わない花立てを選んでしまうと、取り付けた際に隙間ができたり花立てが安定しなかったりする可能性があります。
同じ口径の適切な花立てを選びましょう。
ネジ式から落とし込み式に交換する方法
ネジ式の花立てを落とし込み式に変換したい場合は、台座を取り外して墓石に穴を開けなければなりません。
墓石が破損するとお墓を交換することになりかねないため、必ず石材店にリフォームを依頼しましょう。
花立ては定期的なメンテナンスが大切!
花立ては、お墓と同じように風雨や自然の影響を受けるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
お墓参りの際は墓石から花立てを取り外し、きれいに掃除することをおすすめします。
細長い花立て専用のブラシを使用すると効果的です。
定期的に土汚れやヌメリを取り除くことで、花立てを美しく保ち続けられます。
心を込めたメンテナンスは、大切なご先祖への敬意を表すと同時に、お墓の風格を保つことにもつながります。
お墓の花立てに関するよくある疑問
ここからは、お墓の花立てに関するよくある質問を紹介します。
花立てはどこで購入できる?
花立ては、石材店やホームセンター、インターネットで購入できます。
石材店はお墓にに関する知識があるため、現在の墓石に適した商品や方法を提供してくれます。
ホームセンターで購入する際は、サイズの確認や台座の固定を自分でする必要があるものの、気軽に現物を確認できるのがメリットです。
また、インターネット上にも数多くの花立てが存在していますが、現物を確認できないため、不安な場合は石材店で購入することをおすすめします。
花立ては100均で購入してもいい?
花立ては100均でも多数販売されており、購入しても問題ありません。
価格が安い花立ては見栄えが悪そうに思うかもしませんが、重要なのはご先祖様を供養する気持ちです。
ただし安価な分、破損しやすいというデメリットは避けられません。
花立てが劣化する原因は何?
最後に、花立てが劣化する原因を解説します。
プラスチックの花立ては日光に弱い
プラスチックの花立てが劣化する原因は、熱や日光です。
特に屋外のお墓は長期間日光にさらされることで、花立てが破損したり色褪せたりします。
金属の花立てはサビに弱い
ステンレスや銅など金属の花立ては、長期間の使用や風雨にさらされることでサビが発生し劣化が進みます。
サビが広がると、花立てに穴が開いたり強度が低下したりして交換時期が訪れます。
陶器の花立ては凍結に弱い
陶器の花立ては、劣化に強い素材として知られています。
しかし、花立てに入れた水の凍結による割れのリスクがあります。
特に寒冷地域では、凍結と解凍のサイクルにより圧力がかかって割れてしまう可能性があるので注意が必要です。
まとめ
お墓の花立ては屋外で風雨にさらされるため、経年劣化や破損は避けられません。
美しい状態を保つためには、定期的なメンテナンスや交換が必要です。
また、現在と異なるタイプの花立てに交換したい場合は、まず石材店に相談してみましょう。