【初心者向け】お墓を購入するまでの手順をわかりやすく解説!費用相場や注意点、購入場所も

墓 購入 アイキャッチ

お墓の購入を検討しているものの、購入手順や費用相場がわからずに戸惑っている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は初めてお墓を購入する方に向けて、購入するまでの手順をはじめ、費用相場や注意点などを幅広く紹介します。

これからお墓の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

お墓を購入するまでの手順・流れ

説明を受ける高齢者夫婦

お墓を購入する際は、まず具体的な手順や流れを確認しておく必要があります。

簡単に取り替えられるものではないため、慎重に選びましょう。

後悔しないお墓を選ぶためには、以下の手順に沿って購入するのがおすすめです。

1.建てたいお墓を明確にする

理想のお墓を明確にしておくことで、イメージに合ったデザインや雰囲気を選びやすくなるでしょう。

墓石の形や石材は種類が豊富なため、それぞれの特徴を見比べながら選ぶのがおすすめです。

以下を参考にして、それぞれの墓石や石材の特徴を確認してみてください。

【墓石の種類と特徴】

墓石の種類 特徴
和型墓石
  • 昔ながらの一般的なお墓の形
  • 石材の使用量が多く高額になりやすい
洋型墓石
  • 使用する石材が少なく費用を抑えやすい
  • 近年は増加傾向にある
デザイン墓石
  • オリジナリティのあるお墓になる
  • オーダメイドのため高額になりやすい

【石材の種類と特徴】

石材の種類 特徴
庵治石(あじいし)
  • 独特な斑模様
  • 希少価値が高く墓所に映えやすい
万成石(まんなりいし)
  • 薄紅色の斑がある
  • 和洋デザイン問わずに馴染みやすい
真壁石(まかべいし)
  • 細かい斑模様
  • 高品質だが供給が安定しており低価格
浮金石(うきがねいし)
  • 黒曜石に金色が浮きでたような模様
  • 希少性がある
稲田石(いなだいし)
  • 斑が大きく明るい色合い
  • 日本最大級の採石量

2.墓地を検討する

建てたいお墓のデザインが決まったら、次はお墓を建てる場所を探しましょう。

お墓はデザインだけでなく、立地も非常に大切な要素と言えます。

墓地にも種類があるため、それぞれの特徴を知っておきましょう。

【墓地の種類】

墓地の種類 特徴
寺院墓地
  • 寺院によって管理されている(檀家制)
  • 葬儀や法要をしてもらえる
  • 交通アクセスがよい場合が多い
  • 寺院と同じ宗派でなければ入れない可能性が高い
公営霊園
  • 市町村などの地方自治体が管理している(公募制)
  • 管理費用などが安く、宗派を問わない
  • 運営が安定している
  • 申し込み条件が厳しく、競争率が高い
民間霊園
  • 民間企業や宗教・財団法人などが管理している(随時募集)
  • 空きが多いため区画の広さを選べる
  • 宗派を問わない
  • 交通アクセスがよくない場合がある

また、お墓を購入する際は以下のステップで契約に進みます。

  1. お墓を建てたい場所にある墓地を探す
  2. 墓地を実際に見学する
  3. 気に入った場合は契約の手続きを行う

3.墓石を注文する

墓地が決まったら、次は墓石を注文しましょう。

このときに重要なのが、相見積もりをすることです。

業者を比較することで、価格を抑えられたりおおよその相場を知れたりします。

寺院墓地や民間墓地などでは、石材店が指定されている場合があるため注意しましょう。

お墓の購入時にかかる費用相場

見つめ合う高齢者夫婦

お墓の購入時にかかる費用相場は、総額で100〜350万円ほどです。

お墓には墓地代以外にもさまざまな費用がかかるため、それぞれの相場を知っておきましょう。

永代使用料

永代使用料とは、霊園や墓地などの区画を借りる場合に発生する費用です。

東京都では約140万円が相場であるのに対し、千葉県では約65万円と、地域差が激しい特徴があります。

墓石代

墓石代とは、その名の通り墓石の購入にかかる費用を指します。

石材費や加工費などが含まれているため、使用する石材の種類によって費用は異なるでしょう。

全優石が実施した第34回(2021)全国統一 お墓購入者アンケート調査結果では、墓石の平均購入額は約160.1万円でした。

石材を多く使用するお墓は高額になりやすく、小さいお墓ほど費用は抑えられます。

設置代

お墓を購入する際は、基礎工事設置工事の2つが設置代として発生します。

基礎工事はお墓を設置する際の地盤を整える工事で、設置工事は墓石を組み立てる工事です。

新しい霊園の場合は基礎工事がすでに施されている場合もありますが、自分で行う場合は1m²あたり3~5万円ほどの費用がかかると考えましょう。

また、地盤をさらに強固にするための杭打ち基礎を行う場合は、さらに費用が高額になるため注意してください。

お布施代

墓石に魂を移す開眼供養や納骨供養の際は、僧侶に渡すお布施を用意しなければなりません。

以下で、主要なお布施と相場を確認しておきましょう。

お布施の種類 相場
開眼供養 1~5万円
納骨供養 1~5万円
お車代 5,000~1万円程度
御膳料(僧侶が会食に参加しない場合) 5,000~1万円程度

御膳料は、法要などの後に行われる会食に僧侶が参加する場合は不要です。

お墓は購入後にも費用が発生する

相談をするシニアの夫婦

お墓の購入後は、維持管理していくための費用が必要です。

ここで維持に必要な費用の内訳や、費用の相場を確認しておきましょう。

年間管理費

年間管理費は、お墓を維持管理していくための費用で、1年に1回5,000~1万5,000円程度が相場です。

公営・民営など墓地の管理母体などによっても異なるため、確認してみるとよいでしょう。

メンテナンス代

メンテナンス代はお墓の汚れが目立ってきたら、専門業者に清掃や手入れを行なってもらうための費用です。

お墓は常に風雨に晒されているため、少し手入れを怠るだけでも想像以上に汚れが蓄積してしまいます。

費用は1〜2万円ほど必要ですが、素人が掃除するよりも安全かつきれいに汚れを落とせます。

お墓の外観を損なわないためには、メンテナンス費用が必要になることも考えておきましょう。

お布施代

寺院墓地を購入して檀家になっている場合は、お盆やお彼岸などの集まりでお布施を渡す場合があります。

お布施の金額は行事などによっても異なるため一概には言えませんが、寺院墓地の購入を検討している場合はお布施も視野に入れて考える必要があるでしょう。

お墓を購入する際の注意点3つ

高齢者男性とはてなマーク-

お墓は一度購入すると長年使用することになるため、後悔しないようにじっくり検討して納得のいくお墓を選ぶことが大切です。

お墓を購入する際は、以下の3つの注意点を参考に選んでみてください。

お墓の費用が左右される要素を把握する

お墓を購入する際は、お墓の費用が左右される要素を把握しておくことが大切です。

具体的には、4つの要素が挙げられます。

  • 墓地の区画の広さ
  • 墓石の石材の種類
  • 墓石に使用する石材の量
  • 墓地の施工の難易度

以上を踏まえたうえで、費用を抑える場合は次のような対策が可能です。

  • 区画が小さい墓地にする
  • 外国産の石材を選ぶ
  • 石材をあまり使用しない洋型墓石にする
  • 杭打ち基礎が必要な墓地を選ばない

費用の差が生じる要素を理解して、なるべく費用を抑えられるよう工夫するとよいでしょう。

お墓の立地環境を確かめたうえで決める

お墓を決める前に、お墓の立地環境を確かめることも大切です。

お墓周辺の環境は、この先も同じであるとは限りません。

今現在は車で通いやすい場所であったとしても、数十年後はアクセス状況が変化している可能性もあるでしょう。

将来も見据えたうえで、公共交通機関の有無など墓地にアクセスできる手段があるかどうかを確認しておくことが大切です。

家族とよく話し合ってから購入する

お墓を購入する際は、これからお墓を守っていくことになる家族ともよく話し合いましょう。

いくら当人の気に入った場所であっても、家から遠すぎたりアクセスしにくい場所であったりした場合は、お墓参り自体が困難になってしまいます。

また、墓石を設置するタイプの一般的なお墓ではなく樹木葬などを選ぶ場合は、家族の中でも死生観の違いから意見が割れる可能性もあるでしょう。

1人でお墓を選ぶのではなく、家族と一緒に選んで購入することで、トラブルを回避できます。

どこで買う?お墓の主な購入場所

笑顔で若い女性と話す高齢女性-

お墓を購入する際は、どこで購入できるかを確認しておくことも大切です。

ここではお墓の主な購入方法を3つ紹介します。

石材店

お墓の購入方法としてまず挙げられるのが、石材店です。

石材店では墓石を専門的に扱っているため、石材に関する知識も豊富で相談しやすいメリットが挙げられます。

また、石材を実際に見比べながら検討できるため、気に入ったお墓を見つけやすいでしょう。

購入後のアフターフォローも行なってもらえるため、安心して任せられます。

なお、石材店で購入する場合は、スタッフの対応や知識量、見積書の明確さなどを判断基準にするとよいでしょう。

複数の石材店で相見積もりを取ることもポイントです。

霊園

霊園側が、墓石の購入から建立までを請け負ってくれる場合もあります。

しかし、民営霊園では「指定石材店制度」が導入されているため、選べる石材店が限られているでしょう。

一方、公営霊園は、石材店の指定はなく自由に選べます。

インターネット

お墓は、インターネットでも購入できます。

しかし、石材店のように実物を見て選べない点には注意しなければなりません。

紹介文に勧められるまま安易に選んでしまうと、粗悪品を購入してしまう可能性もあります。

インターネットでお墓を購入する際は、気になる点や不安点などがあれば積極的に店舗へ問い合わせることが大切です。

「永代供養」という埋葬方法も

笑顔で並ぶ老夫婦

供養の方法には家族がお墓を代々守っていく方法以外に、永代供養があります。

永代供養とは、家族の代わりにお墓の維持・管理を霊園や寺院などに任せられる供養方法です。

永代供養の方法にも複数の種類があるため、ここで確認しておきましょう。

樹木葬

樹木葬は墓石を置かず、樹木や花などの下に埋葬する方法です。

自然に還りやすくなると信じられていることから、近年人気が高まっています。

樹木葬の埋葬方法と特徴は以下の通りです。

埋葬方法 特徴 費用
合祀型 大きな樹木の下に複数人の遺骨を埋葬する 約5~20万円
集合型 1つの樹木の下に区画を分けて個別に埋葬する 約15~60万円
個別型 1つの樹木の下に1人分の遺骨を埋葬する 約20~80万円

納骨堂

納骨堂は、お堂の中で複数の遺骨を供養する施設です。

納骨堂によって供養方法が異なるため、どのようなものがあるかを確認しておきましょう。

供養方法 特徴 費用
位牌式
  • 個人のシンボルとした位牌を合同で1つのスペースに安置する
  • 個別のスペースはなく、遺骨は別の場所に納められている
約10~20万円
ロッカー式
  • 納骨スペースが壁一面にあり、ロッカーのように区切られている
  • スペースは小さいが、その分管理費用を抑えられる
約20〜80万円
仏壇式
  • 納骨堂内部に仏壇が並んで置かれており、上段には遺影や位牌、花などを飾れる
  • 遺骨は下段に納骨されており、立ったまま参拝する
約50~150万円
機械式
  • 普段別のところに納骨されている遺骨を機械操作で移動させて参拝する
  • 故人と家族だけの空間を作れる
約80~150万円

永代供養墓

永代供養墓は、個別の墓を用意せずに他の遺骨と合祀で埋葬してもらうことが特徴です。

費用は3~10万円と手頃なため、費用を抑えたい場合におすすめの方法です。

個人墓・夫婦墓

個人墓・夫婦墓は、個人または夫婦だけのお墓に永代供養を付け加えたものです。

墓石を建立するため一般的なお墓と見た目は変わりませんが、墓守を必要としません。

また、建立には100~200万円程度かかるため、家族墓と同等の費用が必要です。

個人墓・夫婦墓の場合は、一定期間経つと合祀での埋葬に切り換えられることが一般的であることも理解しておきましょう。

お墓の購入に関するよくある質問

スマホを一緒に見る高齢者女性

ここからは、お墓を購入する際によくある質問をまとめて紹介します。

お墓の購入費用は控除の対象?

お墓の購入費用は、所得控除の対象とはなりません。

ただし、お墓は相続税法第12条2項における「祭祀財産」に当たるため、非課税財産です。

(相続税の非課税財産)
第十二条 次に掲げる財産の価額は、相続税の課税価格に算入しない。
一 皇室経済法(昭和二十二年法律第四号)第七条(皇位に伴う由緒ある物)の規定により皇位とともに皇嗣が受けた物
二 墓所、霊びよう及び祭具並びにこれらに準ずるもの

引用:相続税法 | e-Gov法令検索

非課税にするためには、生前にお墓を購入して相続財産としておく必要があります。

亡くなった後にお墓を購入する場合は、その分の財産も課税対象となるため注意が必要です。

お墓を購入した後は誰が管理する?

お墓を購入した場合は、お墓の維持・管理を行う墓守が必要です。

墓守はその家の子孫が代々受け継いでいくことが一般的ですが、墓守が亡くなってしまった場合には管理者変更の手続きを早めに行いましょう。

管理費を長期間滞納した場合は、区画の永代使用権がなくなってしまう恐れがあります。

お墓を購入する時期はいつがいい?

基本的にお墓はいつ購入しても問題ありませんが、生前に購入することで希望の条件に合うお墓を見つけやすくなるでしょう。

亡くなった後にお墓を購入する場合は、家族に負担をかけてしまうことや希望通りのお墓を購入してもらえない可能性もあります。

生前にお墓を用意しておけば、心にゆとりをもって過ごせるでしょう。

まとめ

お墓を購入する際は、デザインや雰囲気だけでなく将来を見据えて慎重に選ぶことが大切です。

納得のいくお墓を選べるよう、まずはどのようなお墓に入りたいかのイメージを固めて下見にいくことから始めてみましょう。

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