お墓参りでの雑草除去は苦労するため、できれば除草剤を使用して簡単に除去したいですよね。
しかし、お墓で除草剤を使用する際には注意が必要です。
本記事では、お墓に使用できる除草剤の種類や使用方法、注意点を解説します。
除草剤以外で雑草を対策する方法も解説しているので、参考にしてみてくださいね。
目次
お墓に除草剤を使用しても問題なし!
お墓に除草剤を使用しても、基本的に問題はありません。
お墓の雑草除去に除草剤を利用する方は多くいますが、除草剤には毒性があるため、正しく使用できるよう準備が必要です。
また、他の参拝客が多い時間帯は避けて散布しましょう。
除草剤は大きく3種類に分かれる
除草剤は、大きく3種類に分かれます。
それぞれ効果が異なるため、目的に合わせて購入しましょう。
葉茎処理型
いま生えている雑草に効果のある除草剤です。
即効性があり最短1日で効果がみられ、雑草の茎葉から吸収させて根を枯らします。
また、散布した直後に雨が降ると効果を発揮できないため、注意しましょう。
土壌処理型
これから生えてくる雑草を防止するのに有効な除草剤です。
1週間〜10日ほどで効果がみられ、6〜9か月ほど持続して雑草の成長を予防します。
土壌処理型は土に撒くことで、雑草の根から吸収され徐々に雑草を枯らします。
ハイブリッド型
葉茎処理型と土壌処理型の両方の効果を得られるタイプもあります。
ハイブリッド型では、すでに生えている雑草を枯らしながら、成長を予防することが可能です。
すでに雑草が生えてしまい、次のお墓参りまでに期間が空いてしまう方は、このタイプを利用しましょう。
お墓に使用する除草剤の価格相場
除草剤の一般的な商品の価格相場は、2,000円~です。
安いものだと2,000円以下でも手に入りますが、安全性や持続性を考慮すると2,000円以上のものがよいでしょう。
なぜなら、金額によって効果の差が大きく、安価すぎるものは雑草を枯らす化学薬剤に特化しているため、持続性がなく結果的に多くの労力を使うことになるからです。
2,000円以上の商品には顆粒タイプの持続性が高いものもあり、環境に配慮された安全なものが多い傾向にあります。
除草剤を選ぶ際は、成分も確認したうえで購入しましょう。
お墓に使用する除草剤の使用方法
除草剤を使用する際は、以下の準備が必要です。
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上記の4つを着用したうえで、除草剤を使用しましょう。
液体タイプの場合は、雑草にピンポイントで直接散布します。
散布量は、葉の表面が軽く濡れる程度が目安です。
土に散布しても分解されてしまうため、無駄がないように注意しましょう。
顆粒タイプの場合は、雑草を予防したい場所に撒くと効果的です。
1m²に10〜40gが目安で、顆粒タイプは水で溶かす必要があるため、使用場所を水で濡らしてから散布しましょう。
また、次に紹介する注意点を守って使用してください。
除草剤を安全に使用するための注意点
除草剤を安全に使用するために、以下の4つの注意点を知っておきましょう。
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それぞれを詳しく解説します。
まずはお墓の管理者に確認する
墓地によっては、除草剤の使用を禁止している場合があります。
周りに植木などの植物がある場合や、傾斜のある墓地で使用する場合は注意が必要です。
必ずお墓の管理者に確認してから使用しましょう。
お墓にはかからないように撒く
除草剤が墓石にかかってしまうと、シミや変色の原因になります。
墓石にはかからないよう、雑草のみに散布しましょう。
また、墓石の脇に生えている雑草に使用する場合は、養生してからの使用をおすすめします。
万が一墓石にかかってしまった場合は、即座に洗い流しましょう。
周囲に人はいないかを確認する
周囲の人に除草剤がかからないよう、人が少ない時間帯の散布がおすすめです。
除草剤がかかったり飲み込んでしまったりした場合、思わぬ健康被害を招くことがあります。
特に子どもやペットには注意が必要です。
適切な方法・容量で使用する
除草剤を撒く場合は、用法用量を守らなくてはなりません。
ラベルに記載のある使用方法や注意書きに沿って使用しましょう。
誤った方法で使用すると人体に害を与える恐れがあるので、事前に確認したうえで使用することが重要です。
除草剤以外で効果のある雑草対策とは
除草剤以外でも、雑草を対策する方法があります。
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それぞれを詳しく解説します。
除草シートや砂利を敷く
除草シートや砂利は遮光性能があるため、雑草の繁殖を防ぐことができます。
地面に敷くだけで効果が得られるため、比較的簡単な方法です。
しかし、隙間から雑草が生えてしまうケースもあり、隙間から生えた雑草は再度除去する必要があります。
固まる土を利用する
水と混ぜることで固くなる土を使用することで、雑草を予防できます。
施工に手間はかかりますが、防草効果は高めです。
しかし、固まる土はヒビや凹凸が生じないように調節しなければ、隙間から雑草が生えてしまいます。
また、寒い地域ではヒビが入りやすかったり、水はけが悪く水溜まりになったりする傾向もあるため、注意が必要です。
除草塩を撒く
塩に含まれる塩化ナトリウムには、雑草を枯らす効果があります。
そのため、塩を撒くだけで除草効果が得られる手軽な方法として紹介されている場合がありますが、実際にはおすすめの方法とは言えません。
なぜなら、塩分によって墓石の劣化を招いたり花や木も枯らしてしまったりする可能性があるからです。
コンクリートを打つ
費用はかかりますが、地面をコンクリートにすることで雑草は発生しなくなります。
1m²あたり10万円が相場で、完成までは数か月かかります。
ただし、墓地によっては施工できないケースもあるため、事前に管理者へ確認しましょう。
お墓の雑草や除草に関するよくある質問
お墓の雑草に関するよくある質問について解説します。
お墓に雑草が生える理由は?
雑草は地下に深く広く根を張っているため、地上にでている雑草を除去しても、地下に残った根や茎から再生します。
また、雑草は1つの株から約5万粒の種を飛ばしているため、繁殖力も強いことが特徴です。
たとえば、雑草を抜く際に種が落ちることで、その場所から生えてくる原因になります。
表面を抜くだけでなく、根から枯らしたり日光が当たらないようにしたりなどの対策が必要です。
除草剤で対処できる雑草は?
除草剤で除去ができるのは、主に下記の種類です。
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どの雑草も地下深くに根を張っているため、5~7月にかけて成長します。
成長を始める前の対策も重要です。
重曹が除草に有効って本当?
重曹の主成分である炭酸水素ナトリウムには殺菌効果があることから、除草効果が期待できます。
重曹は安全に使える反面、雑草への浸透力が少ないため、除草剤として使用する際は工夫が必要です。
水1Lに対し重曹150gを目安に溶かし、雑草に直接かけましょう。
また、より効果を高める方法として、雑草の表面を傷つけてから浸透させるように流し込む方法も有効です。
まとめ
お墓の雑草には、除草剤を使用することができます。
しかし、墓石にかかるとシミや変色の原因になってしまうため、注意しながら散布しましょう。
また、除草剤の使用ができるか管理者に確認を取り、除草剤の用法用量を守ることも大切です。
注意点を守って、安全に除草剤を使用しましょう。