仏壇を買い替えるタイミングとは?供養や法要、処分は必要?流れや手順を詳しく紹介

仏壇 買い替え アイキャッチ

近年では、引っ越しやリフォームなどの理由から仏壇の買い替えを検討する方が増えていますが、なかには古くから大切にされてきた仏壇を買い替えることに抵抗や不安を感じる方も多いでしょう。

しかし、大切なのは先祖を敬い、大切にする気持ちです。

今回の記事では、仏壇を買い替えるタイミングや流れを詳しく紹介するので、仏壇の買い替えを検討している方はぜひ参考にしてみてください。

仏壇を買い替えるタイミングとは

大きな仏壇

仏壇を買い替えるタイミングとして最も多いのは、引っ越しなど生活の環境の変化が起きた場合や、仏壇が破損したり汚れがひどくなったりした場合などです。

昔ながらの大きな仏壇だと、マンションなどに引っ越すときに置き場所に困ってしまうことがあります。

現在は一軒家でも仏間や床の間がない家が増えたため、仏壇の置き場所に悩む人も少なくありません。

また、近年の住まいや生活スタイルの変化とともに、仏壇も洋風デザインやコンパクトデザインが増えており、部屋の雰囲気に合わせての買い替える人も増えています。

仏壇を買い替えるタイミングに決まりはないので、必要に迫った場合や思い立ったときが買い替えのベストタイミングだと言いえるでしょう。

どんな仏壇に買い替える?

コンパクトな仏壇

仏壇の買い替えには、大きな仏壇への買い替えか、小さな仏壇への買い替えるケースが考えられます。

しかし、住宅環境やライフスタイルが変化している現代社会において、「出世仏壇」のようなケースは少なくなっています。

代わりに増えているのは、部屋の間取りやインテリアなどに合わせた小さな仏壇です。

仏壇を買い替えること自体は悪いことではありません。

ただし、自分たちの都合だけで買い替えるのではなく、先祖へ感謝の気持ちを込めて検討してみるとよいでしょう。

仏壇を買い替える際の流れ

手を合わせるお坊さん

仏壇を買い替えるときの基本的な流れは以下の通りです。

新しい仏壇を購入

仏壇店の中には、新しい仏壇の購入と同時に古い仏壇を引き取ってくれるところもあります。

無料で引き取ってくれるのであれば、自分で処分する手間がかかりません。

買い替えるときは、古い仏壇の引き取り先を見つけるよりも先に、購入する仏壇を見つけましょう。

最近はネット上でも仏壇を購入できますが、仏壇は何度も買い替えるものではないので、現物を見てからの購入がおすすめです。

古い仏壇の閉眼供養

古い仏壇は処分する前に、「閉眼供養」を行う必要があります。

閉眼供養は「魂抜き」「性根抜き」とも呼ばれます。

閉眼供養を行わずに処分することは、仏壇と一緒に故人やご先祖の魂も捨てることを意味すになるため、仏教では禁忌・タブーとされています。

ただし、宗派によって閉眼供養の方法は異なるため、新しく仏壇を購入する仏壇店や菩提寺などに相談してみましょう。

古い仏壇の処分・引き取り

古い仏壇の処分方法は主に4つあります。

菩提寺に引き取ってもらう

従来、古い仏壇は菩提寺(ぼだいじ)に引き取ってもらい、お焚き上げをして処分する方法が一般的でした。

しかし、現在はお焚き上げができない菩提寺や、檀家以外からの引き取りをお断りしている菩提寺も増えています。

さらに、菩提寺に引き取ってもらえる場合であっても、仏壇の運搬は自分で行わなければなりません。

菩提寺がわからない、菩提寺が遠方にある、そもそも菩提寺がないというケースもあるでしょう。

菩提寺に引き取ってもらうことが難しい場合は、他の処分方法を検討しましょう。

仏壇・仏具店に依頼する

仏壇・仏具店では、閉眼供養済みの仏壇の引き取りサービスを行なっている場合があります。

仏壇の購入が引き取りの条件ではありますが、比較的安い費用で処分してもらえます。

仏壇を引き取る際も、梱包から運び出しまですべて対応してくれるため手間がかかりません。

コストと手間を省きたいなら、仏壇・仏具店に依頼して処分するのがおすすめです。

専門業者に依頼する

不用品回収業者の中には、仏壇の処分を専門に行なっている業者もあります。

専門業者であれば、供養から処分までの流れをすべてお任せできる場合があるので、運び出しなどの面倒な手間がかかりません。

位牌・仏具・遺影などの仏具も、仏壇と一緒に引き取ってもらえます。

ただし、サービス内容や費用は業者によって異なるので、業者をよく比較して選びましょう。

不用品回収業者の中には、悪質な業者も少なからず存在します。

信頼できる業者に依頼するためにも、事前に見積もりを依頼して、追加料金の有無などを確認しておきましょう。

粗大ごみとして出す

仏壇は粗大ごみとして処分することも可能です。

安価で処分できるのがメリットですが、指定された場所まで仏壇を運び出す手間がかかります。

回収方法や処分費用などは自治体によって異なるので、事前に調べてから処分しましょう。

閉眼供養を終えた仏壇はただの木の箱なので、バラバラにすれば燃えるごみとして処分できます。

ただの木の箱とはいえ、これまで大切にしてきた仏壇を粗大ごみや燃えるごみとして処分するのに抵抗がある方も多いでしょう。

ごみとして処分すべきか迷ったときは、仏壇・仏具店や菩提寺に事前に相談してみることをおすすめします。

知識のないまま判断してしまうと後悔するかもしれません。

悔いのない判断をするためにも、処分の判断は慎重に行いましょう。

新しい仏壇の開眼法要

新しく買い替えた仏壇は、仏様やご先祖様の魂入れをする「開眼供養(かいげんくよう)」を行います。

開眼供養は「魂入れ」や「性根入れ」とも呼ばれます。

開眼供養をする前に、本尊と位牌を祀り、必要な仏具も飾って準備を整えます。

準備を終えたら菩提寺の住職に来てもらい、魂入れの儀式をお願いしましょう。

菩提寺がない場合は、「お坊さん手配サービス」や「僧侶紹介サービス」など利用するのも一つの方法です。

これらのサービスは1回きりの供養でも依頼できるため、わずらわしい檀家関係が苦手な人も安心です。

まとめ

仏壇の前で手を合わせる女性

仏壇を買い替えるタイミングに決まりはありません。

ただし、買い替えの際には、必ず閉眼供養や開眼供養を行いましょう。

買い替える前に菩提寺や近くの仏壇店に相談しておくとスムーズです。

仏壇を買い替えることは何度もあることではないので、悔いのない判断をするためにも、よく検討してから判断しましょう。

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