終活では相続の対策を!節税や必要書類について解説

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相続について計画する様子

終活の中では相続に関する対策が不可欠です。

対策をしっかりと行なっておくことで、遺族の負担や相続におけるトラブルを減らすことができます。

この記事では相続に関する必要な情報をまとめていますので参考にしてみてください。

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 終活では相続の対策を

相続における対策を話し合う様子

相続の対策において必要なことは複数あり、また状況によってさまざまです。

まずは、必要な事項を把握し、手順や準備する書類を押さえましょう。

 相続税への対策が必要

2015年の法改正で基礎控除の額が引き下げられたことにより、相続税の課税対象となる人の数はより増えています。

こういった法改正などにより、状況は急に変わることもあります。

自身には関係のない話と油断していると、思わぬ税額を課せられることもあるため注意して情報に目を通しましょう。

基礎控除の計算方法

基礎控除とは、所得税や住民税の計算を行う際に、納税者の所得から差し引かれる所得控除の一つです。

基礎控除の控除額については、以下の計算方法が定められています。

基礎控除=3,000万円+法定相続人の数×600万円

相続税は、この計算式で算出された控除額を超えた場合のの財産に対してかかります。

たとえば、法定相続人2人で遺産相続4,500万円の場合、基礎控除額は以下の通りです。

3,000万円+2人×600万円=4,200万円

遺産総額4,500万円に対し、4,200万円が基礎控除となるため、以下の超過分に対してのみ相続税がかかります。

4,500万円(遺産総額)-4,200万円(基礎控除)=300万円

相続に関するトラブル

相続を行う際には、課税額や相続の配分などを巡ってトラブルになることがあります。

特に不動産に関しては、物理的な分割が不可能なゆえに親族間を巡るトラブルに発展することが多くあります。

生前に節税することや相続の意思表示を明確にしておくことがトラブルを避けるために重要となるため、早めに準備を整えておきましょう。

相続のトラブルへの具体的な対策

相続を巡るトラブル

相続を巡るトラブルが生じないようにするには、さまざまな対策を打つ必要があります。

ここでは3点の具体的な対策を紹介します。

財産を把握し管理する

あらかじめ自分の財産や公的書類をまとめておくと手続きが楽になります。

被相続人の相続財産を明確にすることで、法定相続人同士で「財産隠し」を疑うことがなくなり、遺産分割協議もスムーズに進むでしょう。

相続手続きに必要な書類は後の項で解説します。

遺言書を書いておく

遺言書によって遺産の配分を決めておくとトラブルを減らせるでしょう。

特に遺言書によって相続人の指定がない場合は、法定相続人に遺産が分配されることとなり、被相続人の意思が反映難しいうえにトラブルが生じることも多くなります。

また遺言書を残していても、遺言書の内容において相続人の間で不平等な内容があると、被相続人の死後にトラブルに発展する場合があります。

遺言書の内容を関係者に説明しておくと安心です。

非課税財産を活用

財産の中には相続税がかからない「非課税財産」もあります。

非課税財産を活用すると節税になり、より多くの財産を相続することが可能です。

事前に非課税財産を把握し、できる限り活用できるよう事前に準備しておきましょう。

非課税財産になる例は以下の通りです。

祭祀(さいし)財産

墓や仏像、仏具などは相続税の課税対象外です。

祭祀財産は、先祖崇拝や日常礼拝を目的としたものであり、課税することは倫理的に適切ではないとみなされるため、対象です。

お墓などを相続する場合は、生前に購入し、現物として残すようにする。

また、自身で築き上げてきた財産を納税する代わりに、自身で新しいお墓を用意することで、複数ある古いお墓を1つにまとめたり子孫が管理しやすい場所に設けたりもできるため、終活の際に購入を検討するとよいでしょう。

非課税枠内で相続人が受け取る保険金

生命保険や損害保険は、非課税限度額内であれば税金がかからないと認められています。

本来、被相続人が保険料を負担して支払われる保険金は相続財産とみなされますが、生活の保障を目的とした財産に対して課税することは、富の再配分に相応しくないため非課税とされています。

生命保険の非課税限度額は、「500万円×法定相続人の数」です。

たとえば、法定相続人が妻と子ども1人の合計2人の場合、500万円×2人=1,000万円が非課税限度額です。

また、受け取った保険金が妻800万円・子ども200万円だった場合は、合計額が1,000円以下のため、妻子ともに保険金が全額非課税とみなされます。

相続に必要な必要書類

相続に必要な書類

終活中に必要書類を把握しておくと、相続の手続きがスムーズに進みます。

自身の状況に当てはまる必要書類を調査し、準備を行いましょう。

ここでは相続に必要な書類を紹介しますが、相続に関する書類は数多くあるため、今回は1例として紹介します。

「被相続人」の公的書類

被相続人の公的書類には主に以下の書類があります。

  • 戸籍謄本(原戸籍)
  • 改正原戸籍謄本
  • 除籍謄本
  • 死亡診断書または死体検案書

登記には、被相続人が生まれてから死亡するまでの連続した戸籍謄本が必要です。

戸籍謄本がコンピュータ化されている場合は、改正原戸籍謄本を取り寄せなければなりません。

また、転籍や婚姻をしている場合には、転籍前や婚姻前の本籍がある市町村役場で除籍謄本を取り寄せる必要があります。

転籍が多いと戸籍謄本を取り寄せる手続きが複雑となるため、転籍が多い人は早めに準備を進めておきましょう。

「相続人」の公的書類

相続人の公的書類には主に以下の書類があります。

  • 全相続人の戸籍謄本
  • 印鑑登録証明書
  • 住民票
  • 被相続人の住民票除票
  • マイナンバーカード

相続人の戸籍謄本については、被相続人の財産を相続しない相続人であっても戸籍謄本の取得が必須です。

戸籍謄本の取り寄せは、相続人が本籍を置く市町村役場から世帯全員分に対して行います。

また、住民票については、被相続人の不動産を取得する相続人の分のみが必要です。

本籍、続柄などのすべての記載があるものを準備しましょう。

財産に関する書類

財産に関する書類には主に以下の書類があります。

  • 預金に関する書類
  • 不動産に関する書類
  • 有価証券 など

預金に関する書類として、被相続人が金融機関の口座を持っていた場合に必要な「残高証明書」や「過去5年分の通帳」、「定期預金証書」が必要です。

また、定期預金がある場合は、「既経過利息計算書を用意しなければなりません。

不動産に関する書類について、まずは「登記事項証明書」が必要です。

登記事項証明書には、家の土地の種類や面積、抵当権設定の有無などの情報が記載されています。

不動産がある住所を管轄している法務局に、取り寄せるか郵送してもらうことも可能です。

他にも以下の書類が必要です。

  • 公図
  • 地積測量図
  • 固定資産評価証明書
  • 名寄帳
  • 賃貸借契約書
  • 売買契約書
  • 見取り図

固定資産評価証明書は、固定資産税の納付書に同封されている書類です。

有価証券に関する書類について、被相続人が株式や投資信託を所有していた場合に証書や残高証明書が必要です。

葬儀費用に関する書類

前記で述べた通り、葬儀費用は控除の対象となるため、購入の証明となる領収書などを取っておきましょう。

ただし、以下は葬儀費用として認められないため注意が必要です。

  • お墓にかかった費用
  • 香典返し
  • 初七日法要・法事にかかった費用

 その他必要書類

その他、場合により以下の書類が必要となる場合もあるため、自身の状況に当てはまるものがないかチェックしましょう。

  • 「小規模宅地等の特例」を適用する際に必要な書類
  • 「非上場株式等についての相続税の納税猶予及び免除の特例」を適用する際に必要な書類
  • 「配偶者の税額の軽減」を適用する際に必要な書類

相続税の申告は税理士などの専門家に

税理士などの専門家がアドバイスする様子

相続税にはさまざまな対策を打つ必要やトラブルを起こさないための措置が必要となり、多くの負担がかかります。

専門知識によって手続きをスムーズに

前記で述べた内容から、相続税の申告には手続きが複雑で必要書類が多いことが分かるでしょう。

自身ですべてを行うには複雑でストレスがかかるうえに、膨大なの時間もかかってしまいます。

大切な親族と過ごす時間を削って用意を行なっていては元も子もありません。

その場合は、税理士などの専門性がある人にお願いすることを検討してみるとよいかもしれません。

ストレスがあまりかからず、スムーズに手続きが進むでしょう。

節税になることも

専門家に頼むことで節税につながるメリットもあります。

専門的な知識があれば払わなくてもよい税金が把握できるため、無駄な費用がかからず節税につながるでしょう。

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 まとめ

終活において欠かせない相続の対策について解説しました。

相続の対策には、節税対策やトラブルを起こさないための管理方法、また手続きをスムーズに進めるための書類の準備など、さまざまな準備が必要です。

まずは、自身に必要な準備物の把握や、今できる範囲での整理や管理を把握するところから始めてみるとよいでしょう。

また、紹介した内容を読んだうえで難しいことがあれば、専門家に頼ることも検討してみてください。

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