夏の三回忌でも服装は喪服?夏の法事でのマナーを男性女性子供に分けて紹介します

三回忌服装夏アイキャッチ

一周忌や三回忌などの年忌法要は故人の命日に行われますが最近では参列者が都合を合わせやすいよう、命日前後の週末などに行うケースも増えてきました。

とはいえ、夏の暑い時期に亡くなられた方の法事は多少時期をずらしたとしても、毎回夏に行われます。

そこで法事といえば喪服の着用がマナーですが、汗ばむ夏に真っ黒の喪服を着用するのはなかなかツラいものがありますよね。

できれば喪服を着たくないけど、三回忌で喪服を着ないのはさすがにマナー違反?

今回はそんな疑問にお答えします!

三回忌が夏に執り行われる場合の服装について

夏の空

暑い夏、不慣れな法事、そんな中でも喪服を着るべきか知りたい人は多いでしょう。

ここでは、三回忌が夏に執り行われる場合の服装について紹介します。

そもそも三回忌とは

年忌法要の中で、故人が亡くなってから満2年目(翌々年)の命日に行う法要を三回忌法要と言います。

故人と関わりの深かった人たちで集まり、故人を悼んだり供養したりするための大事な法事のひとつです。

2年目なのに三回忌と呼ぶのは、故人が亡くなった日を1回目の忌日とし、丸1年目で2回目の忌日、丸2年目が3回目の忌日となるからです。

三回忌のように一定の年に法要が行われるのは日本で生まれた風習で、一説には聖徳太子が定めたとも言われています。

最近では参列者の都合を優先させる傾向があり、三回忌も命日ではなく、命日に近い週末などに営むケースも増えています。

三回忌について詳しくはこちらの記事をお読みください。
三回忌とはどんな法要?基本的なマナーについても紹介

三回忌で着用するのは準喪服or平服

法要は故人を供養する大切な場、三回忌までは喪服を着用するのがマナーですが、場合によっては平服(へいふく)で営まれることもあります。

喪服は大きく分けて正喪服準喪服略喪服の3種類があり、一般によく着用される喪服はブラックスーツなどの準喪服です。

黒が深い漆黒ほど格式が高いとされています。

一方、平服とは「場に適した服装」を意味し、三回忌の法事の場では略喪服を指します。

漆黒にこだわらないダークな色合いの服装のことで、TシャツやGパンなどのような普段着ではありません。

<喪服の種類>

正喪服 男性:和装(紋付羽織袴)、モーニングコート
女性:和装(紋付・黒無地の帯)、弔事用ブラックフォーマル
準喪服 男性:ブラックスーツ(ブラックフォーマル)
女性:弔事用ブラックフォーマル
略喪服 男性:黒、紺、グレーなどのダークスーツ
女性:黒、紺、グレーなどのワンピース、アンサンブル、スーツ
学生:制服、リクルートスーツなど

一般に三回忌では、遺族・親族は喪服(準喪服以上)、知人友人などの一般参列者は平服(略喪服)がマナーです。

故人と親しい間柄だったとしても、知人友人が遺族・親族よりも格式の高い喪服を着るのはよくありません。

例えて言うなら結婚式で花嫁より派手な衣装を身につけるようなものです。

しかしながら、近年では家族のみなど少人数で三回忌の法要を営むことも増え、施主の判断で遺族でも平服というケースも多くなっています

夏の暑い最中、体調を崩さないように気を遣ったり、一般参列者がいないため格差をつける必要が無かったりするからです。

夏の三回忌でおすすめの暑さ対策

年々暑さが厳しくなっています。

そのため、夏の三回忌では暑さ対策は必須と言えるでしょう。

■男性

男性は上着着用がマナーなので、上着をメインに暑さ対策を考えます。

1.上着は夏用やオールシーズン用に

夏用やオールシーズン用の上着は通気性の良い素材が使われており、特に夏用は背中の裏地が大きく抜かれていたり、取り外しができたりするのでおすすめです。

2.できるだけ上着を脱いで体に熱をためない

法要会場の行き帰りや控え室での待ち時間、法要後の会食(お斎)では、上着を脱いでも失礼にあたりません。

3.上着の下は半袖のシャツ

上着着用がマナーなため、下に着るシャツの袖の長さは自由です。

■女性

喪服女性

女性は暑さ対策をするポイントがいくつかありますが、やり過ぎるとかえって寒い思いをしてしまうかもしれません。

特に普段から冷え性の人は気をつけてください。

1.喪服やスーツは夏用やオールシーズン用に

夏用やオールシーズン用は、アームホールやウエストにゆとりを持たせたデザインが多く、熱がこもりにくくなっています

2.ストッキングは涼感タイプ

涼感タイプのストッキングは暑さ対策に最適ですが、五本指タイプならさらに足の疲れもフォローしてくれます。

3.小型の冷却スプレーを携帯

女性はバッグを持ち歩くことがほとんどなので、小型の冷却スプレーを携帯しやすいです。

■子供

子供は大人より服装で調整しやすいですが、さらに冷感タオルやハンカチに包んだ保冷剤をポケットに入れるなどで暑さをやわらげてあげると良いでしょう。

妊婦の場合はどうすればいい?

妊婦さんでも参列するときの服装は、通常通り、喪服や平服になりますが、赤ちゃんのためにも無理は禁物です。

できるだけゆとりのある服装で臨みましょう。

最近ではマタニティフォーマルというカテゴリーもできサイズやデザインも豊富です。

マタニティフォーマルは、お腹やバストにゆとりがあり締め付ける部分がないタイプが多く安心して着用できます。

数千円から販売されていますが、レンタルサービスも増えているので利用するのもいいかもしれません。

夏場は冷感素材の服装に人気がありますが、妊婦さんは体を冷やしすぎも良くないことをしっかり自覚しておきましょう。

場合によっては膝掛けやストールを用意することも必要です。

三回忌で着用する基本的な服装について

喪服の男女

三回忌で着用する喪服や平服についてマナーなどを解説します。

男性

男性の服装は、ブラックスーツ、黒ネクタイ、白のワイシャツが基本です。

■ブラックスーツ

スーツは光沢がなければシングル・ダブルどちらでも失礼にあたりませんが、パンツは裾がシングルの物を着用します。

平服の場合は、紺や濃いグレーも選択肢に入ります。

■黒ネクタイ

法事の場では、喪服でも平服でもネクタイの色は黒一択で、光沢・模様・刺繍などの無い素材を選ぶのがマナーです。

お悔やみの場では、ネクタイピンNG、結び目の下のくぼみ(ディンプル)をできるだけ小さくすることにも気をつけてください。

■白のワイシャツ

喪服・平服ともに光沢の無い白無地のレギュラーカラーが適しています。

色柄物やボタンダウン、しわ加工などザイン性の高いシャツは避けましょう。

■靴下

靴下は黒のみで、座ったときに素肌が見えない丈の長さが必要です。

■靴

ツヤのない合成皮革や布製の黒の革靴が良いとされています。

殺生をイメージさせる動物製品や、光沢感の強いエナメル素材の靴は避けましょう。

女性

女性の服装は、喪服ならブラックフォーマル、平服なら黒や紺、グレーのワンピースやスーツ、アンサンブルなどを着用するのが基本です。

■ブラックフォーマル

喪服・平服ともに光沢のないシンプルなデザインを選びます。

肌の露出を嫌う法事の場では袖丈は長袖が好まれますが、夏場は七分袖から五分袖なら失礼にあたりません。

ノースリーブしか用意できない場合は、カーディガンなどの上着を羽織るか黒のインナーを着用します。

白いブラウスはNGです。

スカート丈は膝下からふくらはぎ丈を選ぶようにしましょう。

女性の喪服はスカートが正式ですが、平服の場合はパンツスーツでも大丈夫です。

■ストッキング

黒で20~30デニールほどのうっすらと肌が透けて見える程度のストッキングが好ましいです。

■靴

黒で飾りが無く、かかとの低い(2~3cm)パンプスが好まれます。

■化粧・髪型・その他

女性は服装の他、化粧などにも注意が必要です。

ノーメイクは無作法とされているので化粧は必須となりますが、派手な印象を与えないようナチュラルメイクが基本です。

髪型は結べるほどの長さがであれば耳より下の位置でまとめておきましょう

お辞儀や焼香の際、髪が垂れ下がっていると良い印象をもたれません。

髪留めなどのヘアアクセサリーを使う場合は、シンプルなデザインで黒い物を選びます。

ネイルやマニュキュアは、ベージュなど目立たない色合いなら大丈夫ですが、派手な色やストーン、ネイルパーツを付けている場合は、法事用の黒手袋などで隠しましょう

子供

黒い服装の子供

すぐに大きくなってしまう子供の場合、無理に喪服を購入する必要はありません。

■制服のない子供

制服のない子供の場合、柄物やキャラクター物を避け、黒白のモノトーンでまとめた服装などが好ましいです。

例えば、男の子なら無地の黒(または紺、濃いグレー)のブレザーとズボンに白シャツ、用意できれば黒のネクタイを付けてあげるといいでしょう。

ちなみに子供は半ズボンでも大丈夫です。

女の子は、無地の黒(または紺、濃いグレー)のワンピースやスカートに白のブラウスで問題ありません。

フリルやリボンは華やかすぎなければ許容範囲です。

男女とも靴は黒、白、濃いグレーなどとし、くるぶし丈より上~膝下までの靴下を履くのがマナーです。

■制服のある子供

学生服やセーラー服は学生の正式な礼服になるので三回忌などの法事に着用できます。

大人は上着着用がマナーですが、子供の制服なら夏服が半袖でも問題ありません。

靴や靴下、ベルトなどの小物は黒が基本ですが、学校指定であれば靴や靴下は白でも大丈夫です。

ただし、最近見られるようになったチェックや派手な色の制服は、平服の場合は大丈夫ですが、そうでなければ避けた方が良いでしょう。

■乳幼児

周囲の大人から浮かないように黒や紺、濃いグレーなどの服装にするのが理想です。

ただ、乳幼児用の服ではそういった色合いの物は少ないことなどもあり、ベージュや薄い水色といった控えめな色味の服装にすることが多いです。

小物・アクセサリー

小物やアクセサリーにもマナーがあります。

法事のマナーとして持参すべきハンカチは白、黒以外の色は控えましょう

扇子を持参するときは弔事用を準備します。

アクセサリーでは男女別に以下のような点に注意が必要です。

■男性のアクセサリー

結婚指輪のみがOK、時計・ネクタイピン・カフスボタンはNGです。

■女性のアクセサリー

結婚指輪の他、ネックレスやイヤリングは、パールの一連か一粒パール、または濃い色のオニキスが許容範囲です。

三回忌の服装:夏ならではのNGマナー

NG

夏の法事でよく見かけるNGマナーを見てみましょう。

男性

男性で見かけられるNGマナーは、

・素足
・NOネクタイ
・ポケットチーフ

などです。

法事・法要では土足厳禁の場が多く、素足で出席するのはマナー違反となります。

また、ノーネクタイもマナー違反です。

クールビズが浸透し職場などでも推奨されていますが、改まった場所ではネクタイ着用は大切なマナーです。

ポケットチーフは、おしゃれ要素が強いので法事では挿さない方が無難です。

女性

女性にありがちのNGマナーは、

・肌色のストッキング
・厚手のタイツ
・ミュール、サンダル
・素足
・ストッキングの電線

などです。

肌色のストッキング、厚手のタイツ、ミュール、サンダル、素足などはカジュアルさが出るので法事では相応しいとは言えません。

また、ストッキングの電線はよくあることですが、見た目が良くなく、だらしがない印象を与えてしまいます。

替えのストッキングを用意するなど準備を怠らないようにしましょう。

小物・アクセサリー

NGマナーになりがちな小物類として、

・財布
・傘
・スマホのケース
・ハンカチ
・扇子

などがあります。

普段持ち歩いているとうっかりしがちですが、アニマル柄や派手な色柄の財布や傘、スマホのケースなどがNG小物です。

他にも、夏場に出番が多いハンカチは、持ってくるのを忘れてしまうことがよくあります。

扇子は顔の前や横でバタバタと大きく扇ぐのがNGマナーです。

風が当たるのを不快に思う人もいたり、化粧や汗の匂いが周囲に広がったりしてしまうからです。

まとめ

お墓に手を合わせる少女

三回忌の服装は、夏であっても基本的に遺族・親族は喪服(準喪服以上)を着用します。

また、一般参列者は平服にあたる略喪服を身に付けるのがマナーです。

暑い中での喪服やスーツは大変ですが、服装や小物のマナーを守りつつ、故人のために大切な三回忌法要を行ってください。

 

一般的な三回忌の服装については、こちらの記事もお読みください。
三回忌の服装は喪服?平服?

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