光触媒コーティングは、抗ウイルス作用が見込めることで近年注目を集めています。
とはいえ「本当に効果があるのか」「費用に見合った期間効果が続くのか」と疑問に思われている方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、光触媒コーティングの効果や持続期間、安全性について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
光触媒コーティングで期待できる3つの効果
光触媒コーティングにはさまざまな効果があることがわかっています。
ここでは、主な3つの効果を紹介します。
①抗ウイルス効果
コロナ災害で光触媒が注目された理由は、その抗ウイルス効果にあります。
ウイルスの種類に関係なく、有害な物質だけを水と二酸化炭素に分解してくれるのです。
人体への影響もなく、変異した新型コロナウイルスにも有効なため、感染症対策の一つとして利用されるケースが多くなっています。
②防カビ・除菌効果
光触媒は抗ウイルス作用のほか、ノロウイルス、インフルエンザ、大腸菌、サルモネラ菌、カビ菌の分解・除去に効果があります。
特にカビ菌などは増殖する際に胞子を放出するため、カビ取り剤でカビの生えた場所を処理しても再び増殖してしまいますが、光触媒を壁のクロスや天井面に塗布すれば、これらの増殖を抑えられます。
また、光触媒は、従来の抗菌剤では分解できなかった細菌が死ぬときに放出する有害物質も分解可能です。
たとえば、O-157や大腸菌、カビなどの細菌を防ぎ、防カビ効果で不快な臭いも防げるでしょう。
③防臭・防汚効果
光触媒は、酸化チタンという成分を含みます。
酸化チタンは紫外線や蛍光灯の光を受けると活性酸素を発生し、接触した臭いの原因となる物質を吸着して、水と二酸化炭素に分解して除去してくれます。
そのため、タバコやカビ、靴の臭いなど、室内のあらゆる臭いを脱臭できるのです。
また、壁のクロスに接触したタールやアンモニアなどを分解・除去する効果もあり、タバコのヤニによる黄ばみも抑制します。
その結果、掃除やリフォームのコストを削減できるのです。
光触媒コーティングは光のない室内でも効果を発揮できる?
光触媒コーティングは、太陽光だけでなく室内光でも反応します。
そのため、室内の蛍光灯やLED照明でも効果が期待できるのが特徴です。
また、二酸化チタンを包む「アパタイト」は、光の当たらない場所でも菌やウイルスを吸収し続けます。
暗い場所や密閉された場所でも空気中の酸素や水分と反応してくれるため、問題なく効果を得られるでしょう。
【持続期間】光触媒の効果は室内でどれくらい持続する?
上記のようにさまざまな効果が期待できる光触媒ですが、光触媒を含む壁クロスは通常の壁クロスに比べて高価であり、また光触媒を壁に塗布するにもコストがかかります。
せっかくお金をかけて光触媒を導入するのであれば、どれくらい効果が持続するのか気になるところではないでしょうか。
ここでは、光触媒の持続期間について解説します。
壁紙に光触媒が使用されている場合の持続期間
光触媒入り壁紙の場合、壁紙自体に使われている光触媒は変化しないので、壁紙が劣化しない限りは効果が持続します。
ただし、一般的な壁紙の耐用年数は6年が目安です。
加えて、戸建て住宅の壁紙の交換目安は10年なので、光触媒の効果を維持するためにも、定期的に壁紙を交換しましょう。
光触媒コーティングを施工した場合の持続期間
光触媒スプレーコーティングを施した場合、一般的に3~4年効果が持続します。
これは、一般に市販されている抗菌スプレーが1週間程度、耐久性の高いものでも3ヶ月程度であることを考えると、かなり長いといえるでしょう。
コーティング剤は壁紙ほど長持ちしませんが、壁紙で覆われていない床や家具をコーティングできるという利点があります。
また、ドアノブなど手で触れることが多いものにも利用可能です。
光触媒コーティングって安全?
光触媒としてよく使われるのは、酸化チタン・二酸化チタン・銀イオンなどで、いずれも安全性に問題はありません。
酸化チタンや二酸化チタンは化粧品や塗料に使用されているほか、食品添加物としても使用されています。
その小ささから人体に入りやすいという側面もありますが、今のところ健康被害の報告はありません。
銀イオンは抗菌・消臭効果が高いので、最近は洗濯用洗剤や冷蔵庫内にも使われています。
ほかにも、消臭剤、制汗剤、汗拭きシートなど、銀イオンを配合した製品は身近に多くみられます。
銀が飲料水の殺菌に使われていることを考えると、銀イオンの有害性も低いといえるでしょう。
光触媒コーティングのメリット・デメリットとは
ここでは、光触媒コーティングのメリット・デメリットを紹介します。
メリット①感染症対策ができる
光触媒コーティングは、頻繁に消毒・殺菌作業をしなくても、自然にウイルスや細菌を死滅させる環境をつくれます。
新型コロナウイルスの発生後、ほとんどの方が普段の業務に日々の感染症対策を加えたのではないでしょうか。
特に人の出入りが多い施設などでは、感染症対策が気になりますよね。
そこで光触媒コーティングを施工することで効果が持続し、感染症対策にかかる労力を軽減することができるのです。
たとえば、くしゃみや咳でウイルスがコーティング部分に飛散した場合、消毒をしなくてもコーティング部分に接触した細菌やウイルスは自然に分解されます。
手にウイルスが付着していても、コーティングされたドアなどに触れるとすぐに分解されるので、物を介した間接的な接触感染も防げるでしょう。
メリット②室内の空気を浄化できる
光触媒コーティングは、空気清浄機のような力も発揮します。
コーティングされた物体に空気が触れると、細菌やウイルスを分解し、きれいな空気を作り出します。
その強い吸着力により、1日中ウイルスやさまざまな物質を取り込んで分解し、常に清潔な空間を保つことができます。
また、光触媒コーティングには消臭効果もあります。
ホルムアルデヒドやアンモニア臭も同時に分解するため、臭いのない快適な空間を維持することが可能です。
メリット③シックハウス症候群を予防できる
シックハウス症候群は、建材や家具の製造に使われる塗料や接着剤に含まれるホルムアルデヒドという物質が原因といわれています。
光触媒はホルムアルデヒドの分解に有効であり、シックハウス症候群の予防・軽減にも効果が期待できるでしょう。
デメリット①施工費用が高い
光触媒コーティングの最大のデメリットは、コストが高いことでしょう。
市販の消毒液は1,000円以下で購入できますが、光触媒コーティングは1部屋(50㎡以下)あたり5万円程度の施工費がかかります。
とはいえ、光触媒コーティングのメリットは寿命の長さにあります。
頻繁に行わなければならない消毒作業に比べ、光触媒コーティングは毎日の施工が不要です。
消毒液は意外と消費量が多く、何本も購入する必要がありますが、光触媒コーティングは1回の施工で効果が持続するため、費用対効果が高いのです。
デメリット②コーティングを施した場所の清掃が必須である
光触媒コーティングのデメリットとして踏まえておきたいのが、コーティング部分の定期的な掃除が必要な点です。
光触媒コーティングには抗菌・抗ウィルス効果がありますが、塗布した部分の汚れを防ぐ効果はありません。
そのため、十分な効果を得るためには、日常的な清掃が欠かせないのです。
なかには「コーティングした部分を掃除することで剥がれてしまうのでは」と不安に思われる方もいるでしょう。
とはいえ、コーティングの表面強度は、スマートフォンや自動車の保護ガラスシート、住宅用ガラスコーティングと同等であり、日常の清掃に使用する洗剤やアルコールで剥がれることはありません。
光触媒コーティングを施工した際は、忘れずに清掃するようにしましょう。
光触媒コーティングは自分でも実施できる?
市販のコーティングスプレーを使用すれば、業者に依頼せずとも簡単に実施できます。
よく触る部分に吹きかけて乾燥させるだけで、太陽光や室内の光によって細菌やウイルスを分解してくれるでしょう。
布製品や家電製品を含め、家中のあらゆる場所に使用できるので、アルコール消毒の代わりにウイルス対策として取り入れるのもおすすめです。
光触媒コーティングのスプレーについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
業者に依頼するのもおすすめ!
より万全にウイルス対策をしたい方は業者に依頼しましょう。
業者に依頼すれば効果が長期間持続する
スプレーを自分で購入・使用することもできますが、施工したい部分が多岐にわたるということもあるでしょう。
その場合は何本もスプレーを購入する必要があり、結果として費用も膨らみます。
そこで業者に依頼すれば、部屋全体を網羅的に抗菌コーティングしてもらえるほか、効果も長期間持続するでしょう。
業者に依頼する場合の費用相場
光触媒コーティングの価格は業者によって異なりますが、床面積に応じて設定されている場合がほとんどです。
相場は1畳あたり2,500円から4,000円程度です。
施工面積の広さに応じて、よりお得な料金設定が提供されているケースもあります。
1社だけでなく、複数の業者に見積もりを依頼し、対応や価格を比較するのがおすすめです。
光触媒コーティングの効果や持続期間についての疑問点は林商会にご相談ください!
林商会では、「ナノゾーンコート」という光触媒コーティングを導入しています。
ナノゾーンコートでは、抗菌・防汚効果だけでなく新型コロナウイルスの分解作用も実証されました。
参照:日本国内の環境中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の不活化効果試験に関するプレスリリース
一般的な光触媒コーティングと比較すると、下記のようなメリットもあります。
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施工したい場所・面積などからお見積もりをいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください!
また、ナノゾーンコートについて詳しく知りたい人はこちらもご覧ください。
まとめ
光触媒とは、光を当てると汚れや臭いのもとを分解する物質です。
太陽光の当たらない室内でも、蛍光灯やLED照明の光で効果を発揮できます。
室内を清潔に保ちたい方や、消毒の手間を抑えてウイルス対策をしたい方は、光触媒コーティングを検討してみましょう。