仏壇の種類は大きく分けて3種類!それぞれどんな仏壇なのか紹介します。

仏壇 種類 アイキャッチ

仏壇の種類は大きく分けて3つに分けることができます。

それぞれどんな特徴があるのか、この記事をご覧になって購入の際に参考にしてみてくださいね。

今回は仏壇の種類について紹介します。

唐木仏壇について

唐木仏壇

仏壇には「唐木仏壇」「金仏壇」「家具調仏壇」の3種類があります。

それぞれの仏壇に特徴があるので、しっかり比較して選びましょう。

まずは、唐木仏壇について紹介します。

唐木仏壇とはどんな仏壇?

唐木仏壇とは、美しい木目を生かした仏壇のことで、重厚感のある落ち着いた雰囲気が特徴です。

江戸時代から100年以上もの歴史があり、今もなお日本の代表的な仏壇として受け継がれています。

唐木仏壇は価格の幅が広いことで知られていますが、これは使用される「銘木」の種類によるものです。

また、工法も異なるため、より手の込んだ加工が施されたものは価値が高く価格にも反映されます。

唐木仏壇は真宗以外の人に選ばれる傾向がありますが、宗派を問わないためどの宗派の人が選んでも問題ありません。

唐木仏壇に使用される主な素材

唐木仏壇はさまざまな素材で作られていますが、ここでは一般的に使用されている木材を5つ紹介します。

黒檀

黒檀は樫(かし)の木科の樹木で、特にインドネシアやスラウェシ島でとれる縞黒檀の質がよく、高級品として有名です。

黒檀は唐木仏壇の代表的な木材で、硬い材質で耐久性に優れ美しい光沢をもつため、洗練された印象をもちます。

紫檀

紫檀は唐木仏壇において黒檀と並んで使用される素材です。

マメ科の樹木でタイやベトナムなどを原産地とし、昔から仏壇の素材として大切に扱われてきました。

やや赤みを帯びた縞模様が特徴で、赤褐色や濃い紫色、黒など色の種類も豊富です。

鉄刀木

鉄刀木はマメ科の樹木で、主に東南アジアで手に入れることができます。

まるで「鉄の刀」のように重い木材であることが名前の由来です。

木の幹の内部は紫に近い黒や黒褐色ですが、外部は色の濃淡があるまだら模様が特徴で、他の素材にはない独特な雰囲気があります。

は桑科の樹木で原産国は中国です。

桑の中でも特によいのが「島桑」で、伊豆諸島の御蔵島や三宅島で産出される素材を指します。

年輪が緻密かつ均一で、美しい木目が特徴です。

日本国内の銘木の中では最高級とされているため、桑を使用した仏壇は価格も高くなります。

ケヤキ

ケヤキはニレ科の樹木で、北海道以外の日本国内でも産出されます。

美しい板目と硬い材質が特徴で、仏壇に向いている素材です。

仏壇以外にも仏具や神棚などにも使用されているため、馴染みのある木材と言えるでしょう。

唐木仏壇の主な種類

唐木仏壇は日本各地で生産されており、産地によって特徴が異なります。

ここでは代表的な唐木仏壇を5つ紹介します。

大阪唐木仏壇

大阪唐木仏壇は大阪で製造されており、1985年に大阪府知事から伝統工芸品の指定を受けています。

大阪唐木仏壇の特徴は以下の通りです。

  • 仏壇の内部が三方金である
  • 板ガラスによって両脇の金紙が保護されている
  • 胴板が桟木で固定されている
  • 桟木を外すと胴板が自由に取り外せる

東京唐木仏壇

東京都や埼玉県で製造されるものを東京唐木仏壇と呼び、1982年には東京都から伝統工芸品となっています。

東京唐木仏壇の特徴は以下の通りです。

  • 国内銘木の桑やケヤキ、唐木銘木の黒檀や紫檀、鉄刀木を主な材料とする
  • 指物技法である剣留やほぞ組などが施され、頑丈な造りに仕上げられている
  • 重すぎないあっさりとした印象を与える

徳島仏壇

徳島県で製造される徳島仏壇は、大阪唐木仏壇の影響を受けたと言われています。

徳島県はもともと家具や鏡台の一大産地で、仏壇を製造するのに必要な材料も技術も十分でした。

そのため、急激な速さで徳島独自の仏壇製造の文化が発展し、現在に至ります。

静岡仏壇

静岡が仏壇製造を行うようになったのは1950年頃のことです。

当初は創価学会の正宗仏壇を製造していましたが、その後全宗派の仏壇を製造するようになり、唐木仏壇の産地として有名になりました。

静岡仏壇で代表的なのは唐木の杢張り(突板)仏壇で、上置き仏壇などの普及品を製造してきましたが、近年は高級仏壇も取り扱っています。

関東仏壇

関東仏壇は北関東で作られている唐木仏壇です。

関東仏壇の特徴は以下の通りです。

  • ケヤキが主な材料である
  • 4枚のガラス組子引き戸がある
  • 下台が和家具風となっている

金仏壇について

金仏壇

次に金仏壇について紹介します。

金仏壇とはどんな仏壇?

金仏壇とは、杉やヒノキ、松などの素材に黒の漆塗りを施し、内部を金箔や金粉で仕上げた仏壇のことです。

漆塗りを施すことにより耐久性が増し、加えて深みのある艶が出るため、華やかさの中にも威厳が感じられます。

その見た目や佇まいは、まさに「浄土」の世界を表現していると言えるでしょう。

金仏壇の製造工程と工法について

伝統的な金仏壇は製造工程が細かく分けられており、大きく分類すると「木地」「塗り」「蒔絵(まきえ)」「金箔押し」「彫刻」「錺(かざり)金具」「彩色」の7工程からなります。

木地

木地とは、ヒノキ・松・ケヤキ・合板・ボードなどを複合的に使用した木地を造り、仮組みを行うことです。

木地を制作する職人を「木地師」と呼びます。

塗り

伝統技法を用いて漆を塗るのが「塗り」の工程です。

最近では漆以外にも、カシューや化学塗料も使われています。

蒔絵

蒔絵とは、漆で文様を描き、金粉などを付着させる工程です。

磨き蒔絵」「高蒔絵」「平蒔絵」などの伝統的な技法がありますが、現在ではシルクスクリーン印刷やシール式の蒔絵などが広がりつつあります。

金箔押し

金箔を貼る工程を金箔押しと呼びます。

使用される金箔は、最も純度の高い「五毛色」から最も純度が低い「四号色」までさまざまです。

使用される金箔の純度によって仏壇の価格は大きく変動しますが、金粉を使用している場合はより高価になります。

彫刻

仏壇には多くの彫刻が施され、欄間や障子の腰、柱飾りなどの彫刻は芸術と言えるでしょう。

これらの彫刻は、「彫刻師」と呼ばれる職人によって一か所ずつ丁寧に造り上げられます。

彫刻の種類は、1枚の板から掘り起こす「一枚彫り」と、細かい彫刻を複数組み合わせる「付け彫り」の2種類です。

錺金具

仏壇には装飾と補強を目的とした専用の金具が取り付けられます。

手打ち」と呼ばれる伝統的な工法では、鏨(たがね)を使って金属を加工します。

現在では、プレスやNC加工機を使用して金具を取り付けることも珍しくありません。

彩色

彩色とは仏壇に色を付ける工程です。

彩色には、濃い色によって強調する「極彩色」と、薄い色によって極彩色との差を出す「淡彩色」の2種類があります。

金仏壇のサイズ表記について

金仏壇のサイズ表記に使う単位は「代(だい)」です。

代は、仏壇の内部に飾る掛け軸の大きさに基づいており、「浄土真宗の本山から取り寄せた掛け軸を3幅掛けることができる内法がある」ということを意味しています。

たとえば、「50代」という表記であれば、50代の掛け軸が3枚掛けられるサイズの仏壇であるという意味です。

」にはさまざまなサイズがあるため、すでに掛け軸を持っている場合はきちんと確認してから購入しましょう。

家具調仏壇について

モダン仏壇

仏壇の中で最近注目されているのが家具調仏壇です。

どのような特徴があるのかを知っておくと、仏壇選びの参考になるでしょう。

家具調仏壇とは

家具調仏壇は「モダン仏壇」とも呼ばれます。

日本人の生活スタイルが変わるのに合わせて、洋間に合うモダンなデザインになっているのが特徴です。

伝統的な様式に捉われないおしゃれなフォルムの仏壇は、特に若い人から選ばれる傾向があります。

家具調仏壇の特徴

家具調仏壇の最大の特徴は、やはりその外観です。

これから紹介するポイントが家具調仏壇の魅力となっています。

  • 伝統的な仏壇の特徴である欄間彫刻や宮殿、障子がない
  • ガラス扉や椅子が付属している
  • 天井にLED照明を使用している
  • ウォールナットやメープルなど、洋風家具の素材でできている
  • 伝統的な仏壇にはない明るくてやわらかい色調
  • 宗教らしさを感じさせないデザイン
  • サイズが豊富でコンパクトなタイプもあるため、家具やサイドボードの上に設置できる
  • フローリングの部屋にもマッチする

家具調仏壇は、今の時代にマッチする合理的な仏壇と言えるでしょう。

まとめ

今回は、「唐木仏壇」「金仏壇」「家具調仏壇」の3つの仏壇がもつ特徴について紹介しました。

伝統的な仏壇ならではの優れたポイントや、家具調仏壇のように今のニーズに合う仏壇があることもおわかりいただけたのではないでしょうか。

仏壇を選ぶ際は、それぞれの仏壇の特徴やメリットをしっかりと比較し、大切なご先祖様を祀るのにふさわしい仏壇を選ぶことが大切です。

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