曹洞宗の仏壇の飾り方について知りたい方必見!お供えものはどうしたらいい?

曹洞宗 仏壇 アイキャッチ

曹洞宗は国内でも信者が多い仏教の宗派の一つです。

仏壇を飾る際には、本尊や仏具などの飾り方についてしっかりと把握しておくようにしましょう。

今回は、曹洞宗の仏壇について紹介します。

曹洞宗の仏壇の特徴

和室の仏壇

仏壇の種類を大きく分けると、美しい木目を生かした「唐木仏壇」や金箔を施した「金仏壇」、洋室などに合わせやすい「家具調仏壇」の3種類があります。

曹洞宗の場合は、落ち着いた雰囲気の唐木仏壇が選ばれる傾向にあります。

また、現在の家庭では仏間はもちろん、和室もない住宅が増えていることから、洋室などでも違和感なく置ける家具調仏壇を選ぶ方も増えています。

なお、曹洞宗の場合、仏壇のサイズやデザイン、色についての決まりはありません。

仏壇を設置する部屋の大きさやインテリアに合わせて、好みで選ぶとよいでしょう。

曹洞宗の仏壇の飾りについて

お線香

ここでは曹洞宗の仏壇の飾りについて解説します。

本尊

曹洞宗の本尊は、仏教の開祖である釈迦如来です。

本尊には仏像タイプと掛け軸タイプがありますが、どちらを使用しても構いません。

ただし、本尊は仏壇中央の1番高い位置に飾るのが決まりとなっています。

飾る高さにも決まりがあり、本尊は位牌よりも高い位置に飾るようにしましょう。

目安としては、本尊の目のすぐ下あたりに位牌の最上部がくるのが、最も理想的なバランスです。

脇侍

脇侍とは、本尊の左右に控える仏像や掛け軸を指し、本尊とともに仏教の教えを伝え、本尊を支える役割があるとされています。

したがって、本尊の両脇に脇侍を飾るのが基本です。

曹洞宗では、中央の釈迦如来の向かって左側に常済大師(瑩山禅師)、右側に承陽大師(道元禅師)の掛け軸を祀ります。

仏具

仏具は、本尊やご先祖様を供養するためのものです。

以下では、曹洞宗で一般的に使用されている仏具について、紹介していきます。

りん

りんは、礼拝のときに鳴らす仏具です。

仏様にお線香をあげ、手を合わせるタイミングで鳴らします。

線香立て・マッチ消し

線香立ては、香炉とも呼ばれています。

曹洞宗では、香炉の真ん中に1本の線香を折らずに立てるのが、正式なお供え方法です。

高坏(たかつき)

高坏は、お菓子や果物などをお供えする器で、半紙を敷いて使用します。

過去帳

過去帳は、故人の戒名や俗名、命日を記載したもので、霊簿とも呼ばれます。

五具足

五具足とは、花立・火立・香炉・仏器・茶湯器の総称です。

荘厳具

荘厳具とは、仏像や仏堂などを装飾するために用いる灯籠や瓔珞(ようらく)を指します。

膳・机(卓)

膳・机(卓)は、仏様にご飯をお供えするときや、香炉や火立を置くために使用します。

経机

経机は、仏壇の前に設置して経本や数珠などを置くのが本来の使い方ですが、仏具をのせる台としても使用されています。

位牌

位牌とは故人の霊魂が仮に宿る場所のことで、供養の対象です。

なかには位牌を設けない宗派もありますが、曹洞宗は位牌を必ず設ける宗派です。

曹洞宗を信仰する場合は、位牌を用意しましょう。

ただし、位牌は本尊よりも背が高くならないようにしなければなりません。

また、仏壇に位牌を並べる際にも決まりがあるため、それぞれ注意が必要です。

たとえば4本の位牌を並べる場合は、以下のように設置します。

  • 1本目:右側上段
  • 2本目:左側上段
  • 3本目:右側下段
  • 4本目:左側下段

曹洞宗の仏壇の飾り方

ろうそく

では、曹洞宗の仏壇の飾り方にはどのような決まりがあるのでしょうか?

以下で解説します。

1段目

最上段の真ん中に本尊、本尊の両脇に脇侍を配置します。

配置の際には、「本尊よりも脇侍が高くならない」「脇侍のサイズが本尊より大きくならない」の2点に注意しましょう。

2段目

仏飯器や茶湯器を、2段目の中央に配置します。

茶湯器が2つある場合は、中央に仏飯器を配置しましょう。

また、2段目に位牌を祀る場合は向かって右側に設置し、位牌がご本尊を隠すことがないように注意してください。

果物やお菓子などをのせた高杯は、仏飯器と茶湯器の両脇に配置します。

過去帳は、見台にのせて仏飯器と茶湯器の後ろの見やすいところに置きましょう。

3段目

五具足(花立・火立・香炉・仏器・茶湯器)を飾ります。

4段目

りんやりん棒、線香差しやマッチ消し、経本、数珠などの仏具を置きます。

曹洞宗の仏壇のお供えものについて

仏壇仏具

曹洞宗は、お供えものについても特別な決まりはありません。

一般的な仏壇のお供えものとしては、香(線香やお香)・花・灯明(ろうそく)・浄水・飲食(おんじき)の5つが基本です。

線香やお香は、香炉の真ん中にお供えすることで、天に昇る煙が現世と死後の世界をつないでくれると言われています。

また、花立てに飾る花には、香りによって邪気を払いその場を清らかにする意味とともに、仏様に喜んでもらう意味も含まれています。

しかし、基本的には故人が好きだったものをお供えするのが1番です。

ただし、夏場などの暑い時期は、腐りやすいものは避けたほうがよいでしょう。

曹洞宗の仏壇を置く向きについて

家具調仏壇

新しく仏壇を購入したときに、どの向きに置くべきか悩まれる方が多くいらっしゃいます。

しかし曹洞宗では、「南面北座説(仏壇を南の方角に向けて置く)」が推奨されてはいるものの、厳格な決まりはありません。

ただし、南面北座説なら直射日光が当たらないうえ、南からの風も通るので湿気防止になるでしょう。

また古代の中国では、高貴な人物は南向きに座り、下の身分の者は北向きに座る慣例があったようです。

その影響を受けて、敬う対象である仏壇を南向きに置くようになったと言われています。

しかし、この考え方に従う必要はありません。

ご本尊や自分にとって落ち着ける場所に置き、気持ちよく手を合わせてお参りできることが何より大切です。

曹洞宗の仏壇に飾る花に決まりはある?

マーガレット

曹洞宗の仏壇に飾る花に、決まりはありません。

たとえば、生花ではなく造花であっても、問題なくお供えできます。

ただし、毒やトゲがある花、香りが強すぎる花、傷みやすい花などは避けたほうが無難です。

仏壇へのお供えには、菊はもちろん、りんどうやほおずき、カーネーションなどがおすすめです。

また、故人の好きな花がある場合は、その花を供えるのが1番よいでしょう。

仏壇に花を飾る際は、花立を使い、お参りする側に向けて置いてください。

お参りする方を楽しませることが仏様の喜びになると言われています。

仏壇に飾る花についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

▼仏壇にお供えする花について

まとめ

曹洞宗は他の宗派とは異なり、仏壇の飾り方やお供えものについて厳しい決まりはありません。

そのため、注意すべきポイントさえしっかり守れば、比較的自由に仏具を飾ることができます。

大切なのは故人を偲び、ご先祖様に感謝する気持ちではないでしょうか。

今後仏壇の購入を予定されている方は、仏壇の種類やサイズ、値段など、さまざまな面を考慮して選ぶことをおすすめします。

仏壇や仏具は何度も購入するものではなく、1度購入すれば末長く使うものです。

しっかり納得できるものを購入するためにも、わからないことがあればお店の方に相談して選ぶようにしましょう。

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