家族が亡くなったあと、故人の自宅に残された家具や衣類、思い出の品などを整理する必要があります。
遺品の中には、日用品だけでなく、現金や預金通帳、貴金属、不動産関係の書類など、相続財産に関わるものが含まれている場合があります。
そのため、遺品整理は誰でも自由に行ってよいわけではなく、基本的には相続人を中心に進める必要があります。
この記事では、遺品整理は誰がやるのか、費用は誰が負担するのか、相続放棄をした場合はどうなるのかについて詳しく解説します。
目次
- 遺品整理とは?
- 遺品・遺産・遺留品の違い
- 遺品整理と生前整理の違い
- 遺品整理は誰がやる?
- 相続人が複数いる場合は誰が遺品整理する?
- 家を相続した人が遺品整理するケースもある
- 遺品整理を誰がやるか決める前に確認したいこと
- 遺品整理で勝手に遺品を処分しない
- 遺品整理で重要なものを誤って捨てない
- 遺品整理の費用は誰が払う?
- 相続放棄する場合は遺品整理に注意
- 相続放棄したら遺品をすべて放置してよい?
- 相続人が全員相続放棄した場合は誰が遺品整理する?
- 遺品整理を行うおすすめの時期
- 自分で遺品整理をする手順
- 自分たちだけでは難しい場合は遺品整理業者へ依頼する
- 遺品整理業者に依頼するメリット
- 遺品整理業者を選ぶときのポイント
- 見積もり・相談無料!遺品整理は林商会にお任せください
- 遺品整理は相続人同士で話し合って進めよう
遺品整理とは?
遺品整理とは、亡くなった方が生前使用していたものや、自宅に残されたものを整理する作業です。
衣類や家具、家電、食器などを片付けるだけでなく、現金や預金通帳、保険関係の書類、不動産の権利関係書類などを探し出すことも含まれます。
また、写真や手紙、趣味の品など、遺族にとって大切な思い出となるものを形見として残す作業も必要です。
遺品の中から、故人が所有していた財産や負債に関する資料が見つかることもあります。
そのため、遺品整理は単なる部屋の片付けではなく、相続財産を確認する意味でも重要な作業といえるでしょう。
遺品・遺産・遺留品の違い
遺品整理を行う前に、「遺品」「遺産」「遺留品」の違いも理解しておきましょう。
遺品とは
遺品とは、故人が生前使っていた身の回りのものを指します。
衣類や家具、写真、日記、趣味の品など、金銭的な価値がないものも含まれます。
遺産とは
遺産とは、亡くなった方が残した財産や権利・義務のことです。
現金や預貯金、不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も相続の対象になります。
政府広報でも、相続は亡くなった人の財産などの権利・義務を相続人が引き継ぐ仕組みと説明されています。
遺品の中には遺産に該当するものもあるため、遺品整理では価値のあるものや重要書類を誤って処分しないことが大切です。
遺留品とは
遺留品とは、その場所に残された品物を広く表す言葉です。
そのため、必ずしも亡くなった方の所有物に限りません。
遺品整理と生前整理の違い
遺品整理と似た言葉に「生前整理」がありますが、誰が行うのか、いつ行うのかが異なります。
遺品整理は、本人が亡くなったあとに遺族などが残されたものを整理する作業です。
一方、生前整理は本人が元気なうちに自分の財産や持ち物を整理し、将来家族にかかる負担を減らすことを目的としています。
生前整理によって不要品を減らしたり、財産や重要書類の保管場所を明確にしたりしておけば、亡くなったあとの遺品整理や相続手続きを進めやすくなります。
遺品整理は誰がやる?
遺品整理には「必ず長男がする」「同居していた家族がすべて片付ける」といった決まりがあるわけではありません。
ただし、遺品には相続財産が含まれるため、基本的には相続人が中心となって整理するのが一般的です。
主に、次のような人が関わります。
法定相続人
遺言などによる特別な指定がない場合は、法定相続人を中心に遺品整理を進めるのが一般的です。
法定相続人とは、民法によって相続する権利が定められている人です。
配偶者は常に相続人となり、血族については基本的に、
|
の順番で相続人となります。
相続人が複数いる場合には、一人の判断だけで遺品を処分せず、相続人同士で相談しながら整理を進めることが大切です。
遺言によって財産を受け取る人
故人が遺言書を残している場合は、特定の財産を誰に引き継がせるのかが決められているケースもあるため、内容を確認する必要があります。
遺言書がある場合は原則としてその内容が優先され、遺産分割や遺品整理にも影響することがあります。
そのため、遺品整理を始める前に遺言書の有無を確認し、財産を受け取る人や他の相続人と相談してから作業を進めましょう。
故人と同居していた人
故人と同居していた家族が相続人である場合には、その人が遺品整理の中心になることもあります。
生活状況や物の保管場所を把握していることが多いため、重要書類や貴重品を見つけやすいというメリットがあります。
一方、恋人や友人、ルームメイトなど、相続人ではない人が故人と同居していたケースには注意が必要です。
故人と一緒に暮らしていたからといって、故人の遺品を自由に処分できるわけではありません。
相続人ではない同居人が遺品整理を手伝う場合には、相続人の了承を得て、立ち会いや仕分けなどをサポートする形にするのが安心です。
相続人が複数いる場合は誰が遺品整理する?
相続人が複数いる場合には、できれば全員で遺品の扱いについて話し合ってから整理を始めましょう。
実際の作業まで全員で行う必要はありません。
たとえば、
|
といった方法でも進められます。
重要なのは、「誰が作業するか」よりも「他の相続人に無断で重要な遺品を処分しないこと」です。
判断に迷うものはいったん保留し、後から相談して決めるようにしましょう。
家を相続した人が遺品整理するケースもある
遺産分割協議などによって故人の家を特定の相続人が取得した場合には、その人が中心となって家の中を整理するケースもあります。
たとえば、親が住んでいた実家を子どもの一人が相続し、そのまま住み続ける場合などです。
一方、家を相続人全員で共有したまま売却するのであれば、家財の処分についても全員で話し合って決めておくとトラブルを防ぎやすくなります。
なお、2024年4月1日から相続登記の申請は義務化されているため、不動産を相続した場合は相続登記についても確認が必要です。
遺品整理を誰がやるか決める前に確認したいこと
遺品整理では、作業者を決めてすぐに不用品を捨て始めるのではなく、相続に関する確認を先に行うことが大切です。
遺言書の有無を確認する
遺言書には、どの財産を誰に引き継がせるかなど、故人の意思が記されている場合があります。
遺品整理を先に進めてしまうと、遺言書そのものを誤って捨ててしまう可能性もあります。
机や金庫、書類棚などを確認し、遺言書がないか探しましょう。
また、法的な遺言書とは別に、エンディングノートなどに遺品の扱いについて希望が書かれている場合もあります。
エンディングノート自体に遺言書と同じ法的効力があるとは限りませんが、故人の希望を確認する資料として参考になります。
相続人を確認する
遺品を処分する前に、誰が相続人になるのか確認しておきましょう。
「自分と兄弟だけだと思っていたものの、ほかにも相続人がいた」というケースも考えられます。
相続人が複数いるにもかかわらず、一人だけで価値のある遺品を売却したり処分したりすると、後々トラブルになる可能性があります。
必要に応じて戸籍などを確認し、相続人を把握してから整理を進めましょう。
相続財産を確認する
遺品整理では、故人の財産状況を確認することも重要です。
確認するものとしては、
|
などがあります。
多額の負債がある可能性がある場合は、遺品を処分する前に相続放棄を含めて検討する必要があります。
遺品整理で勝手に遺品を処分しない
遺品整理を任された場合でも、自分一人の判断で何でも処分してよいわけではありません。
特に、
|
などは注意しましょう。
金銭的価値があるものは相続財産として扱われる可能性があります。
また、価値がないように見える写真や手紙でも、別の親族にとっては大切な形見かもしれません。
処分するか判断できないものは「保留」として分け、後から相続人同士で確認するのがおすすめです。
遺品整理で重要なものを誤って捨てない
遺品整理を急いで進めると、手続きに必要な重要書類を誤って処分してしまうことがあります。
特に次のようなものは、すぐに捨てずに保管しましょう。
|
郵便物や通帳の入出金履歴から、故人が契約していたサービスや把握していなかった財産・負債が見つかる場合もあります。
書類類は遺品整理の初期段階では捨てず、一か所にまとめて確認することをおすすめします。
遺品整理の費用は誰が払う?
遺品整理を業者へ依頼すると、仕分けや搬出、不用品処分などの費用がかかります。
費用を誰が支払うのかは状況によって異なりますが、基本的には相続人同士で話し合って決めることになります。
相続財産から支払う
故人に預貯金などの財産があり、相続人の間で合意できている場合には、遺品整理に必要な費用を相続財産との関係で調整するケースがあります。
ただし、遺産分割前の預貯金を一人の判断で自由に使ってよいわけではありません。
相続人が複数いる場合は、費用の扱いについて事前に相談しておくことが大切です。
相続人が負担する
相続人が遺品整理業者へ依頼し、費用を支払うケースも一般的です。
相続人が複数いる場合には、全員で均等に負担したり、相続する財産の割合などを踏まえて分担したりすることもできます。
代表者がいったん立て替え、後から相続人間で精算する方法もあります。
後々「誰がどれだけ払ったかわからない」という状態にならないよう、領収書や見積書は保管しておきましょう。
相続放棄する場合は遺品整理に注意
家庭裁判所によると、相続放棄は原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」に家庭裁判所へ申述する必要があります。
相続放棄を考えている場合は、遺品整理を安易に進めないよう注意しましょう。
相続財産を処分した行為の内容によっては、相続放棄との関係が問題になる可能性があります。
特に高価な遺品を売却したり、財産を自分のものとして処分したりする前に、弁護士などの専門家へ相談するのが安全です。
相続放棄したら遺品をすべて放置してよい?
相続放棄をしたからといって、あらゆるケースで何の対応も必要なくなるとは限りません。
2023年施行の改正民法では、相続放棄をした人が、放棄した時点で相続財産を現に占有している場合、その財産を相続人や相続財産清算人などへ引き渡すまで保存する義務を負うことがあります。
たとえば、故人と同居していて家財を現に管理している場合などは、相続放棄したからといって直ちにすべてを放置できるとは限りません。
相続放棄を予定している場合や、放棄後の遺品をどう扱えばよいかわからない場合は、自己判断で処分せず、家庭裁判所や弁護士などへ確認しましょう。
相続人が全員相続放棄した場合は誰が遺品整理する?
相続人全員が相続放棄し、結果として相続する人がいなくなった場合には、必要に応じて家庭裁判所へ「相続財産清算人」の選任を申し立てる制度があります。
相続財産清算人は、被相続人の財産を管理・清算し、債権者への支払いなどを行ったうえで、最終的に残った財産を国庫へ帰属させる役割を担います。
「相続人がいなければ行政が自動的に遺品整理をしてくれる」という仕組みではないため、注意が必要です。
相続財産清算人は家庭裁判所への申立てを経て選任されます。
申立てができるのは、被相続人の債権者や特定遺贈を受けた人、特別縁故者などの利害関係人や検察官です。
以前は「相続財産管理人」と呼ばれていた制度ですが、現在は「相続財産清算人」という名称が使われています。
遺品整理を行うおすすめの時期
遺品整理をいつ始めるかに一律の決まりはありません。
家族の状況や住居によって適切な時期は異なります。
四十九日などの法要後
四十九日など、親族が集まるタイミングで遺品整理について相談するケースがあります。
誰が何を形見として残したいのか、誰が整理を担当するのかなどを話し合いやすいのがメリットです。
気持ちの整理がついていない場合には、無理に四十九日までに片付ける必要はありません。
相続関係を確認してから
相続放棄を検討している場合には、遺品を処分する前に財産や負債を確認することが重要です。
調査しても判断できない場合には、家庭裁判所へ熟慮期間の伸長を申し立てる制度もあります。
遺品整理より先に、相続の方針を確認したほうがよいケースもあります。
賃貸住宅なら早めに確認する
故人が賃貸住宅に住んでいた場合には、家賃や契約関係の問題があるため、比較的早めの対応が必要になることがあります。
大家や管理会社へ連絡し、退去日や原状回復について確認しましょう。
ただし、相続放棄を検討している場合は、遺品の処分について自己判断で進めないよう注意が必要です。
自分で遺品整理をする手順
相続人自身で遺品整理を行う場合は、順番を決めて進めると作業しやすくなります。
①スケジュールを決める
まず、いつまでに整理を終えるのかを決めましょう。
家一軒分を一日ですべて片付けるのは難しいため、
「今日は書斎」
「次回はキッチン」
「午前中は書類だけ」
など、部屋や作業内容ごとに分けるのがおすすめです。
②貴重品や重要書類を探す
不用品を捨てる前に、現金や通帳、印鑑、遺言書などを探します。
書類は一枚ずつ内容を確認し、必要かわからない場合はいったん保管しておきましょう。
③遺品を分類する
遺品を、
|
に分けます。
段ボールや付箋などを使って分類すると、複数人で作業する場合にもわかりやすくなります。
④不用品を処分する
処分すると決まったものは、自治体の分別ルールに従って廃棄します。
家具などの粗大ごみや家電リサイクル法の対象製品は、通常の家庭ごみとは処分方法が異なるため注意しましょう。
⑤清掃する
家財を搬出したら、最後に室内を清掃します。
賃貸物件の場合には、備え付けのエアコンや照明などを誤って処分していないかも確認しましょう。
自分たちだけでは難しい場合は遺品整理業者へ依頼する
遺品整理は相続人が中心となって判断する必要がありますが、実際の仕分けや搬出作業まで相続人だけで行わなければならないわけではありません。
作業が難しい場合には、遺品整理業者へ依頼できます。
特に、
|
といった場合は、専門業者の利用を検討してみましょう。
遺品整理業者に依頼するメリット
短期間で整理しやすい
自分たちだけで家一軒分を片付ける場合、何度も現地へ通わなければならないことがあります。
業者であれば複数のスタッフで仕分けや搬出を進められるため、作業時間を短縮しやすくなります。
遠方に住んでいて何度も故人宅へ行けない場合にも便利です。
重い家具や家電の搬出を任せられる
タンスや冷蔵庫、洗濯機、ベッドなどを自分たちだけで運び出すのは大変です。
無理に搬出すると、けがをしたり建物を傷つけたりする可能性があります。
業者へ依頼すれば、大型家財の搬出も任せられるため身体的な負担を減らせます。
貴重品の捜索を依頼できる
遺品整理業者によっては、「通帳を探してほしい」「写真はすべて残してほしい」など、探しているものを事前に指定できます。
大量の荷物の中から自分たちだけで貴重品を探すのが難しい場合にも役立ちます。
買取や供養まで依頼できる場合がある
業者によっては、価値のある遺品の査定・買取や、仏壇、人形、写真などの供養に対応しています。
整理、搬出、買取、供養までまとめて依頼できれば、複数の業者を探す手間を減らせます。
遠方から依頼できる場合がある
業者によっては、事前の打ち合わせや鍵の受け渡しなどを行うことで、依頼者が作業当日に立ち会わなくても対応できる場合があります。
故人宅が遠方にあり、何度も現地へ行くのが難しい場合には便利です。
ただし、立ち会いなしの場合は、残してほしいものや探してほしいものを事前に明確に伝えておきましょう。
遺品整理業者を選ぶときのポイント
業者へ依頼する場合は、料金だけで決めないことが大切です。
見積もりでは、
|
などを確認しましょう。
また、家庭から出る不用品をどのような方法で処分しているのかも重要です。
不用品の処分方法や提携業者について質問し、明確に説明してくれる業者を選びましょう。
可能であれば複数社から見積もりを取り、料金だけでなく担当者の対応や作業内容も比較することをおすすめします。
見積もり・相談無料!遺品整理は林商会にお任せください
遺品整理業者をお探しなら、遺品整理士が在籍する林商会にご相談ください。
林商会は全国の遺品整理に対応しており、お見積もりやご相談は無料です。
・遺品整理にどのくらいの費用がかかるのか知りたい
・複数の業者を比較してから依頼先を決めたい
このような段階でも、お気軽にお問い合わせいただけます。
また、お見積もり後に追加料金を請求することはありません。
事前に料金を確認したうえで依頼できるため、費用面に不安がある方にも安心してご利用いただけます。
遺品整理の進め方や費用など、気になることがありましたらLINEからもお気軽にご相談ください。
遺品整理は相続人同士で話し合って進めよう
遺品整理は、一般的には法定相続人など、故人の財産を相続する人を中心に行います。
ただし、相続人全員が実際の片付け作業を行わなければならないわけではありません。
相続人の中から代表者を決めたり、遺品整理業者に実作業を依頼したりすることもできます。
重要なのは、現金や預金通帳、貴金属などの相続財産や、写真・手紙などの思い出の品を、一人の判断で勝手に処分しないことです。
まずは遺言書や相続人、財産の状況を確認し、相続人同士で相談したうえで遺品整理を進めましょう。




















