遺品整理では、故人が残した大量の衣類をどのように整理すればよいのか悩むことがあります。
普段着や下着だけでなく、スーツや着物、礼服、コートなどが大量に残されているケースも珍しくありません。
衣類の遺品整理では、最初から捨てるかどうかを決めるのではなく、「残すもの」「処分するもの」「保留するもの」の3つに仕分けると進めやすくなります。
この記事では、遺品整理で衣類を仕分ける方法から、不要になった衣類の処分方法、売れる可能性のある衣類、処分する時期まで詳しく解説します。
目次
亡くなった人の衣類はいつ処分する?
故人の衣類を整理する時期について、明確な決まりはありません。
四十九日や一周忌など、家族や親族が集まる機会に形見分けを行い、その後に不要な衣類を整理する方法もあります。
家族で相談し、気持ちの整理がついているのであれば、それ以前から進めることもできますし、処分する気持ちになれない場合は、急いで手放す必要もありません。
ただし、故人が賃貸住宅に住んでいた場合などは、退去期限の関係から早めに整理しなければならないケースがあります。
その場合は、残したいものや判断に迷うものだけ先に取り分け、自宅などへ移してから後日ゆっくり整理する方法もあります。
遺品整理の衣類はまず3つに仕分ける
衣類は遺品の中でも量が多くなりやすいため、一着ずつ「捨てる・捨てない」と考えているとなかなか作業が進みません。
そこで、まずは「残す」「処分する」「保留する」の3つに分類しましょう。
残す衣類
形見として手元に置いておきたいものや、家族・親族が使用したいものは残しておきます。
故人がよく着ていた服、思い出のある着物やスーツなどが代表的です。
また、ブランド服や状態の良い着物など、売却できそうな衣類もすぐに処分せず、いったん残しておきましょう。
処分する衣類
大きなシミや破れがあるもの、劣化が進んでいるものなど、今後使用することが難しい衣類は処分するものに分類します。
特に使用済みの下着や靴下などは、衛生面から買取や寄付が難しいため、処分対象になることが多いでしょう。
判断できない衣類は保留する
遺品整理をしていると、「使う予定はないけれど捨てたくない」という衣類は、無理に処分する必要はありません。
判断できないものは、保留用の箱などにまとめておきましょう。
ただし、保留したままにすると整理が終わらなくなるため、「3か月後にもう一度確認する」など見直す時期を決めておくのがおすすめです。
時間を置くことで、残したいものと手放してもよいものを冷静に判断できることもあります。
衣類を仕分ける前に確認しておきたいこと
衣類をタンスやクローゼットから取り出して処分する前に、確認しておきたいことがあります。
特に注意したいのが、故人の意思・家族の意向・衣類の中に残されたものです。
遺言書やエンディングノートを確認する
遺言書やエンディングノートが残されている場合は、衣類について何か希望が書かれていないか確認しましょう。
「この着物は娘に譲りたい」など、特定の衣類について希望を残している可能性があります。
特に着物やブランド服など価値があるものを、遺族一人の判断で売却・処分するのは避けたほうがよいでしょう。
なお、封印された自筆証書遺言などを見つけた場合には、勝手に開封せず、必要な手続きを確認してください。
家族や親族にも確認する
自分には必要ない衣類でも、家族や親族が形見として残したいと思っている可能性があります。
故人がいつも着ていたコートや帽子などは、金銭的な価値がなくても、家族にとって大切な思い出の品になることがあります。
大量に処分する前に、一度家族や親族へ確認しておきましょう。
遠方に住んでいる場合は、衣類をスマートフォンで撮影して写真を共有すれば、現地まで来てもらわなくても確認できます。
衣類のポケットを確認する
ジャケットやコート、ズボンなどを処分するときは、必ずポケットの中を確認しましょう。
現金や鍵、カード、メモなどが残っている可能性があります。
特にコートやジャケットには、胸ポケットや内ポケットなど複数の収納部分があります。
表側だけ確認するのではなく、一着ずつすべてのポケットを確認してから仕分けることが大切です。
残す衣類はどうすればいい?
残すと決めたからといって、すべての衣類をそのまま自宅で保管する必要はありません。
以下では、主な方法を紹介します。
家族や親族に形見分けする
故人が愛用していた衣類は、家族や親族などへ形見分けする方法があります。
着物やスーツ、帽子など、故人を思い出せる衣類を希望する方がいる場合は譲ってもよいでしょう。
形見分けを行う時期に明確な決まりはありませんが、四十九日や一周忌など、家族や親族が集まる機会に相談すると進めやすくなります。
ただし、高価なブランド服や着物などは財産的な価値を持つ場合があります。
高額になりそうなものについては、形見分けする前に価値を確認し、相続人同士で相談しましょう。
写真に残してから手放す
思い出はあるものの、保管するスペースがない衣類は写真に残す方法があります。
故人がよく着ていた服などは、衣類そのものを手元に置いておかなくても、写真を見ることで思い出せることがあります。
撮影した写真を家族で共有しておけば、形見分けをするときの確認にも利用できます。
リメイクや仕立て直しをする
故人の衣類をそのまま着ることが難しい場合は、別の形にして残すこともできます。
たとえば、着物をバッグや小物へリメイクしたり、スーツを仕立て直したりする方法があります。
「保管しておくだけでは使わないものの、処分するのは寂しい」という衣類に向いている方法です。
不要になった衣類を処分する方法
仕分けによって不要と判断した衣類には、家庭ごみとして捨てる以外にもいくつかの処分方法があります。
衣類の状態や量、処分にかけられる時間などを考えて選びましょう。
家庭ごみ・古布として処分する
破れや汚れがひどく、再利用が難しい衣類は、自治体のルールに従って処分します。
衣類の扱いは自治体によって異なり、可燃ごみとして収集する地域もあれば、古布や資源物として回収している地域もあります。
一方、濡れているものや汚れのひどい衣類などは古布回収の対象にならない場合があります。
大量に処分するときも含め、事前に自治体のルールを確認しましょう。
買取店やリサイクルショップへ売る
まだ着られる衣類は、買取店やリサイクルショップへ持ち込む方法があります。
ただし、状態が良ければ必ず売れるわけではありません。
ノーブランドの普段着や古い衣類などは、値段が付かなかったり、買取自体を断られたりすることもあります。
ブランド品はブランド買取店、着物は着物専門店というように、衣類の種類に合った店舗を選ぶことも大切です。
フリマアプリで売る
ブランド服など需要のある衣類は、フリマアプリで売却することもできます。
自分で価格を設定できるため、買取店より高く売れる可能性があることがメリットです。
一方で、商品の撮影や説明文の作成、購入希望者とのやり取り、梱包、発送などを自分で行わなければなりません。
大量の衣類を一着ずつ出品すると大きな負担になるため、比較的高値で売れそうな衣類だけフリマアプリを利用するなど、使い分けるとよいでしょう。
衣類を寄付する
状態が良く、まだ着られる衣類であれば、寄付を受け付けている団体へ送る方法もあります。
ただし、団体によって受け付けている衣類や状態、送料などの条件が異なります。
寄付先を選ぶ際は、運営している団体や活動内容、衣類の活用方法などを確認したうえで利用しましょう。
衣類回収サービスを利用する
アパレルショップなどが実施している衣類回収サービスを利用する方法もあります。
不要になった衣類を店舗の回収ボックスなどへ持ち込むことで、リユースやリサイクルにつなげられます。
店舗によって「自社ブランドの商品だけ」「対象となる衣類が決められている」など条件が異なるため、利用前に確認が必要です。
捨てにくい衣類は供養する方法もある
故人が長年愛用していた衣類などを、そのままごみとして処分することに抵抗を感じる場合は、供養を検討してもよいでしょう。
寺院や神社などでは、衣類を含む遺品の供養を受け付けている場合があります。
また、遺品整理業者を通じて供養やお焚き上げを依頼できることもあります。
衣類の供養は必ず行わなければならないものではないため、「そのまま捨てるのは気持ちの整理がつかない」という場合の選択肢の一つとして考えてください。
衣類が大量にある場合は遺品整理業者への依頼も検討する
タンスや衣装ケースがいくつもあり、大量の衣類を自分たちだけで仕分けるのが難しい場合は、遺品整理業者へ依頼する方法もあります。
特に、衣類だけでなく家具や家電なども大量に残されている場合、一つずつ仕分けて搬出・処分するにはかなりの時間と労力が必要です。
遺品整理業者であれば、必要なものと不要なものの仕分けから、不用品の搬出や処分までまとめて依頼できます。業者によっては、衣類を含む遺品の買取や供養に対応している場合もあります。
ただし、業者へ依頼する場合でも、すべての判断を任せるのは避けましょう。
「この着物は残す」「このクローゼットの中は確認してから処分する」など、残したいものや判断が必要なものを事前に伝えておくことが大切です。
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まとめ
故人の衣類をいつまでに処分しなければならないという明確な決まりはありません。迷うものはいったん保留し、時間を置いてから判断する方法もあります。
遺品整理で大量の衣類が出てきた場合は、まず「残すもの」「処分するもの」「保留するもの」の3つに仕分けると作業を進めやすくなります。
衣類が大量にあり、自分たちだけでは整理が難しい場合は、必要なものをあらかじめ取り分けたうえで、遺品整理業者に仕分けや処分を依頼するのも一つの方法です。




















