生前整理と遺品整理は、必要なものと不要なものを分別・処分するのが共通点です。
しかし、作業をする人やタイミング、目的などが異なります。
今回は、生前整理と遺品整理の違いやそれぞれのメリット・デメリットに加え、業者に依頼する場合の料金相場も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
生前整理と遺品整理の違い
似たような意味で使われる「生前整理」と「遺品整理」ですが、簡単に以下のような違いがあります。
生前整理 | 遺品整理 | |
誰が行うのか | 本人 | 残された家族 |
いつ行うのか | 老いる前の元気なうちに | 本人が亡くなったあと |
何を行うのか | 必要なものと不要なものを整理し、これからの人生の準備をする | 遺品の整理をする |
誰のために行うのか | 本人、残される家族 | 残された家族、社会 |
【生前整理】元気なときに自分で不要なものを整理する終活の一環!
生前整理とは、元気なうちに身の回りのものを整理したり処分したりする作業のことです。
生前整理は、自分が亡くなったときの葬儀や遺産相続など、人生の最期を迎えるための準備を意味する「終活」の一環とされています。
生前整理のポイントは元気なうちに行うことで、老いる前であれば将来残された家族の負担を軽減する効果もあるでしょう。
また、生前整理の一般的な手順は以下の通りです。
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【遺品整理】故人を偲びながら残された家族が遺品を整理する作業
遺品整理とは、亡くなった家族が所有していた遺品すべてを片づける作業のことです。
もちろん、遺品整理を行うのは亡くなった方の家族ですが、大切な家族を失ったあとに行う遺品整理は、肉体的にも精神的にも大きな負担となる可能性があるでしょう。
そのため、遺品整理による家族の負担を少しでも軽減するために、生前整理を行う人も少なくないようです。
遺品整理の一般的な手順は、以下の通りです。
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生前整理のメリット・デメリット
生前整理と遺品整理には、それぞれメリット・デメリットがあるため両者を比較し、自分にあう身辺整理の方法を考えてみましょう。
生前整理のメリット
ここでは、生前整理のメリットを3つ紹介します。
遺品整理による負担軽減
生前整理の最大のメリットは、家族の身体的・精神的・金銭的な負担を軽減できることです。
大切な身内を亡くしたあと、残された家族は葬儀や役所への届出など、やるべきことがたくさんあります。
またその他にも、亡くなった家族の遺品を整理することになれば、大きな負担となることは明らかです。
残されたものが必要なのか不要なのか判断したり、重要な書類を探したりと、時間や労力を費やさなくてはなりません。
そのため、生前整理は、残された家族を守る大切な作業と言えるでしょう。
相続に関するトラブルを回避できる
家族が亡くなることで起こる可能性があることが、相続トラブルです。
亡くなった方が所有していた財産を正しく把握し、相続人全員が納得して遺産を相続することはかなり難しいと言えます。
そのため、あらかじめ所有者が遺産相続に関する遺言書を作成しておけば、大きな相続トラブルを回避できるでしょう。
整理後の生活が快適になる
生前整理を行うことで不要なものが減り、物理的にも精神的にも快適に過ごしやすくなります。
また、残りの人生を充実させるために何がしたいか、本当に必要なものは何かが見えやすくなるでしょう。
生前整理のデメリット
続いては生前整理のデメリットも3つ紹介します。
体力的な負担が大きい
冒頭に、生前整理は元気なうちに行うのがポイントであることを解説しましたが、それは生前整理には体力が必要だからです。
家具や家電の処分以外にも、役所や金融機関に出向いて手続きを行うケースもあります。
そのため、ときには人の手を借り、近くに身寄りがいない場合は生前整理を行う業者に任せるという方法もおすすめです。
生前整理を一人で完璧に行おうとすると大きな負担がかかりストレスになってしまう可能性もあるので、無理のない範囲で計画的に作業を進めることが大切でしょう。
遺品整理が不要になるわけではない
生前整理を行なったからといって、遺品整理が不要になるということではありません。
生前のうちにすべての財産を手放すことはできないため、残された家族は遺品整理を行う必要性もあるでしょう。
しかし、生前整理を行なっておくことで遺品整理の負担が大きく軽減されることは間違いありません。
生前整理は、本人はもちろん、残された家族のために行うものであることを覚えておきましょう。
効率的に作業を進めるのが難しい
生前整理では、思い入れがあるものや思い出の品を数多く見返すことになります。
そのため、ついつい手が止まってしまったり、不要であるにもかかわらず処分できなかったりと、効率的に作業を進められないケースもあるでしょう。
本当に処分に迷うものは少し時間を置いてから改めて考えるなど、焦らず作業を進めること重要です。
また、生前整理は自分の死を考えることにつながるため、不安な気持ちを抱いてしまう人も少なくありません。
そのような場合は無理をせず、家族と相談しながらゆっくり進めていきましょう。
遺品整理のメリット・デメリット
遺品整理にもメリット・デメリットがあります。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
遺品整理のメリット
遺品整理のメリットは以下の通りです。
- 自分で行えば費用を抑えられる
- 業者に任せれば負担が大きく軽減する
- 業者なら遺品の買取も可能
自分で行えば費用を抑えられる
遺品整理は、家族だけで行えば費用を抑えることができます。
生前整理がしっかりと行われている場合は、家族で遺品整理を行うとよいでしょう。
ただし、亡くなった家族が生前整理を行なっていたケースはそれほど多くありません。
ほとんどの遺品整理は、どんな遺産があるのかを把握するところからスタートするため、かなりの時間や労力を必要とします。
ご家族で遺品整理を行う場合は、それなりの覚悟をもって作業を行う必要があるでしょう。
業者に任せれば負担が大きく軽減する
最近では、遺品整理に業者を利用する人が増えています。
もちろん依頼にはコストがかかりますが、短期間で的確に整理してくれるので家族の負担が大幅に削減できるでしょう。
また整理作業のほかにも、相続に関する相談や遺品の供養などのさまざまなサービスを展開している業者も多く、一括で遺品整理にまつわるすべてのことを行なえる点はメリットです。
業者なら遺品の買取も可能
遺品整理を業者に依頼する場合は、遺品の買取も行なっている業者を選ぶのがおすすめです。
家族にとっては不要なものでも、プロの目で価値があると判断されれば値が付く可能性もあります。
遺品の買取は業者に依頼することにより得られるメリットなので、利用を検討してみてもよいかもしれません。
遺品整理のデメリット
遺品整理のデメリットは以下3つとなります。
- 故人のものを整理するので精神的にきつい場合がある
- 業者に任せた場合費用がかかる
- 悪質な業者に依頼しないよう注意する必要がある
故人のものを整理するので精神的にきつい場合がある
遺品整理の際、故人について振り返るよい機会となりますが同時に、思い出すことで精神的な負担となってしまうケースも少なくありません。
遺品整理を家族で行う際は、このようなケースがあることを把握し、心の準備をしておくことが大切です。
業者に任せた場合費用がかかる
遺品整理を業者に依頼するか検討する方にとってネックになるのが費用です。
基本的に、遺品・生前整理業者の費用は整理する部屋の間取りで決まることが多いため、物が少ないなど作業量が見合っていなければ、結果的に損してしまうこともあります。
そのため、目安として整理する物の量が多く自分たちで処理しきれない場合に業者に依頼するとよいでしょう
また先述したように、遺品を買い取ってくれる業者を選ぶのも一つの手です。
売れるとは思っていなかった家電やアクセサリーなどを買い取ってもらうことで、遺品整理にかかる費用が軽減されることもあるでしょう。
悪質な業者に依頼しないよう注意する必要がある
遺品整理を行う業者の中には、一部ですが悪質な業者もいます。
残しておくべき重要な遺品を家族に断りもなく勝手に処分したり、高額な費用を請求したりと、故人や家族の思いをぞんざいに扱う業者もいるので注意が必要です。
そのため、以下の業者選びで失敗しないポイントを参考に、丁寧に選んでいきましょう。
- 料金設定が明確である
- 実績が豊富である
- 複数の業者に見積もりを依頼し比較する
- 優良事業所や遺品整理士の資格を保有しているか
- 問い合わせ・見積もりの際の対応が丁寧かどうかを確認しておく
【業者にも依頼可能】生前整理と遺品整理の全国料金相場
生前整理や遺品整理を業者に依頼する際の参考として、それぞれの料金相場を紹介します。
生前整理の料金相場は以下の表の通りです。
間取り | 生前整理の料金相場 |
1K | 20,000~45,000円程度 |
1LDK | 60,000~100,000円程度 |
2LDK | 80,000~150,000円程度 |
3LDK | 110,000~210,000円程度 |
一方、遺品整理の料金相場は以下のようになります。
間取り | 生前整理の料金相場 |
1K | 30,000~80,000円程度 |
1LDK | 70,000~200,000円程度 |
2LDK | 120,000~300,000円程度 |
3LDK | 170,000~500,000円程度 |
生前整理・遺品整理ともに、料金は間取りで決まるのが一般的です。
料金は業者によって異なりますが、相場より高すぎる・安すぎる業者には注意が必要です。
また、作業内容も業者によって異なります。
生前整理・遺品整理で業者が対応する作業内容の一例は以下の通りです。
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業者に依頼する場合は、生前整理・遺品整理でやってもらいたいことをあらかじめ決めておき、サービス内容と一致することを確認してから選びましょう。
なお、料金相場はあくまでも目安なので、業者を利用する際は見積もりを取り、合意のうえで依頼しましょう。
【エリア別】生前整理・遺品整理業者を紹介!
生前整理・遺品整理業者の費用の目安は、間取り以外にも関東や関西などの地域ごとに異なるため、それぞれのエリアごとの業者10社のサービスや料金を下記でご紹介します。
また、厳密には遺品整理業者が生前整理のサービスを行なっている場合が多いため、生前整理業者をお探しの方も下記の遺品整理業者を参考にしてください。
北海道・東北 | 北海道/青森県/秋田県/岩手県/宮城県/山形県/福島県 |
関東 | 茨城県/栃木県/群馬県/埼玉県/千葉県/東京都/神奈川県 |
中部・甲信越 | 愛知県/岐阜県/静岡県/長野県/新潟市/福井県/山梨県/富山県/石川県 |
関西 | 滋賀県/京都府/大阪府/兵庫県/奈良県/和歌山県/三重県 |
中国 | 岡山県/広島県 |
九州 | 福岡県/佐賀県/熊本県/大分県 |
※随時更新予定
生前整理・遺品整理に関するお悩みは株式会社林商会へ
生前整理・遺品整理は目的やタイミングなどに違いがあるものの、場合によってはいずれも大がかりな掃除・片付けを行わなくてはなりません。
そのため、本人・家族にとって大きな負担となることもあます。
1人では負担・不安が大きい場合や家族と同居していない場合などは、生前整理・遺品整理の業者に依頼するならば、林商会にお任せください。
林商会は生前整理・遺品整理の実績が豊富で、生前整理アドバイザー、遺品整理士、現場特殊清掃士の資格を持つスタッフが丁寧に対応します。
また、遺品の供養や買取なども行なっているので、生前整理・遺品整理に対する不安を解消してくれるでしょう。
見積もりやご相談も無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ
生前整理は、本人が亡くなる前に将来の家族の負担軽減や老後の生活を快適にするために行う終活の一つです。
一方遺品整理は、家族が残されたものを処分することで、亡くなった方を偲び新たな一歩を踏み出すきっかけとなる大切な作業と言えるでしょう。
どちらにもメリット・デメリットはありますが、相続などにも関わる大切な作業であるため、近年では行う方も増えてきています。
しかし、生前整理・遺品整理は個人で行う場合、いずれも肉体的・精神的な負担が比較的大きな作業です。
特に、本人・家族にとって生前整理・遺品整理がストレスになる場合は、専門の業者に依頼するのも一つの手でしょう。