親が亡くなったり施設へ入居したりして、実家が空き家になることがあります。
いざ片付けようと思っても、長年暮らしていた家には多くの家財が残っているため、何から手を付ければよいのかわからない方もいるでしょう。
この記事では、空き家になった実家を片付ける手順や捨ててはいけないもの、不用品の処分方法、自力で片付けるか業者へ依頼するかの判断基準を解説します。
目次
空き家になった実家は早めに片付けたほうがよい?
実家が空き家になったからといって、すぐにすべての家財を処分する必要はありません。
ただし、今後誰も住む予定がないのであれば、そのまま長期間放置するのは避けたほうがよいでしょう。
人が住まなくなった住宅は換気や掃除をする機会が減り、カビや害虫、悪臭などが発生したり、庭木や雑草が伸びれば、近隣へ影響を与えたりする可能性もあります。
また、管理状態によっては「管理不全空家等」や「特定空家等」として自治体から指導や勧告を受ける場合があります。
勧告を受けると住宅用地に適用される固定資産税等の特例から外れる可能性もあるため、家財の片付けとあわせて建物自体の管理も進めましょう。
実家の片付けを始める前に確認すること
空き家になった実家を片付ける場合は、いきなり家具や家電を処分するのではなく、家族との話し合いや相続状況の確認から始めます。
特に、親が亡くなったことをきっかけに実家が空き家になった場合は、家財にも相続が関係するため注意が必要です。
実家を今後どうするかを家族で確認する
まずは、現時点で実家を今後どのように扱う予定なのかを家族で確認しましょう。
売却する、賃貸する、親族が住む、しばらく所有するなど、今後の使い方によって片付ける範囲が変わります。
まだ方針を決められない場合は、処分してよい家財の範囲だけでも共有しておきましょう。
実家の名義や相続状況を確認する
親が亡くなった後の実家を片付ける場合は、不動産の名義や相続人を確認します。
2024年4月1日から相続登記が義務化されており、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
実家を売却したり解体したりする場合も、名義や相続関係が整理されていないと手続きを進められないことがあります。
誰が実家を相続するのかわからない場合や相続人が複数いる場合は、家財の処分を進める前に相続関係を確認しておきましょう。
相続放棄を検討している場合は家財の処分に注意する
親に借金があるなどの理由で相続放棄を検討している場合は、実家に残された家財の扱いにも注意が必要です。
相続財産を処分した行為によっては、その後の相続放棄に影響する可能性があります。
相続放棄を検討している段階では、財産価値のある家財などを自己判断で売却・処分せず、事前に弁護士などの専門家へ相談しましょう。
実家の片付けで捨ててはいけないもの
実家の片付けでは、不要に見えるものの中から重要な書類や財産が見つかることがあります。
特に、次のようなものは内容を確認せずに処分しないようにしましょう。
| 種類 | 主なもの |
| 現金・金融関係 | 現金、通帳、キャッシュカード、有価証券など |
| 相続・不動産関係 | 登記関係書類、固定資産税関係書類、遺言書など |
| 契約関係 | 保険証券、各種契約書、公共料金やサービスの書類など |
| 財産価値のあるもの | 貴金属、宝石、時計、骨董品、美術品など |
| デジタル機器 | スマートフォン、パソコン、外付けHDDなど |
| 思い出の品 | 写真、アルバム、手紙、故人の愛用品など |
| 借りているもの | レンタル品、他人から預かっているものなど |
また、遺言書を見つけた場合は、その場で処分したり内容を書き換えたりせず、保管方法や種類に応じて必要な手続きを確認してください。
法務局に保管されていない自筆証書遺言などは、家庭裁判所で検認が必要になる場合があります。
スマートフォンやパソコンにも、写真だけでなくネット銀行や証券会社、各種契約に関する情報が残されていることがあります。
初期化や処分をする前に、必要なデータや契約情報がないかを確認しましょう。
空き家になった実家を片付ける手順
実家一軒分を片付ける場合は、衣類や食器、家具、家電など大量の家財を扱うことがあります。
思いついた場所から片付けるのではなく、あらかじめ順番を決めて進めると作業しやすくなります。
1.片付けの期限と作業日を決める
最初に、いつまでに片付けるのかを決めましょう。
売却や解体などの予定が決まっている場合は、その日から逆算して作業日を設定します。
期限がない場合でも、「時間があるときに少しずつ片付けよう」と考えていると、作業が長期化することがあります。
家族で作業する場合は参加できる日を確認し、何日程度必要になるのか見通しを立てておきましょう。
2.必要・不要・保留の3つに仕分ける
家財は「残すもの」「処分するもの」「保留するもの」の3つに分けます。
判断に迷うたびに家族へ確認していると作業が止まりやすいため、すぐに決められないものは保留にして先へ進みましょう。
保留品を置く部屋や箱を決めておけば、後から家族でまとめて確認できます。
また、買取を依頼する予定のものは処分品と混ぜず、別に保管しておきましょう。
3.売却できそうなものを分ける
家具や家電、ブランド品、貴金属、時計、趣味用品などは、状態や需要によって売却できる場合があります。
処分する前にリサイクルショップや買取専門業者へ査定を依頼すれば、処分する家財の量を減らせることもあります。
また、故人が所有していた高価な品は相続財産に該当する可能性があるため、相続人が複数いる場合は一人の判断で売却しないようにしましょう。
4.不用品を種類ごとに処分する
不要なものが決まったら、品目に応じた方法で処分します。
可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみなどの分類や出し方は自治体によって異なります。
また、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象となるため、一般的な粗大ごみとは処分方法が異なります。
実家がある自治体のルールを確認し、処分方法がわからないものは自治体の窓口などへ問い合わせましょう。
5.大型家具や家電を搬出する
細かなものを処分したら、タンスやベッド、食器棚などの大型家具を搬出します。
大型家具は重量があり、階段や狭い廊下を通して運ぶ際にけがをする可能性があります。
また、無理に運ぶと壁や床を傷つけることもあります。
家族だけでは安全に運べない場合は、無理に搬出せず、対応できる業者への依頼を検討しましょう。
6.家の中を清掃する
家財の搬出が終わったら、床や壁、収納などを清掃します。
長期間家具を置いていた場所には、ほこりやカビなどが残っている場合があります。
押し入れやクローゼット、家具の裏側なども確認しましょう。
売却や賃貸を予定している場合は、家の状態によってハウスクリーニングを利用する方法もあります。
実家から出た不用品を処分する方法
実家一軒分を片付けると、日用品から大型家具・家電までさまざまな不用品が出ます。
費用や家財の量を考えながら、複数の方法を組み合わせて処分するとよいでしょう。
自治体のごみ収集を利用する
家庭から出る一般的なごみは、自治体の収集を利用できます。
可燃ごみや不燃ごみなどを通常の収集日に少しずつ出せば、比較的費用を抑えて処分できます。
ただし、一度に大量のごみを集積所へ出すことを認めていない自治体もあります。
大量の家財を処分する場合は、粗大ごみ収集や処理施設への直接持ち込みなど、利用できる方法を実家がある自治体へ確認しましょう。
買取業者を利用する
まだ使用できる家具や家電、ブランド品、貴金属などがある場合は、買取業者へ査定を依頼する方法があります。
大型家具や家電が複数ある場合は、出張買取を利用すると自分で店舗まで運ぶ必要がありません。
ただし、状態や製造年数、需要などによっては買取対象にならないこともあります。
買取できなかったものをどう処分するかも考えたうえで利用しましょう。
業者へ処分を依頼する
家財が大量にあり、自分たちだけでは処分できない場合は業者へ依頼する方法があります。
ただし、家庭から出る廃棄物の収集・運搬には、市区町村の一般廃棄物処理業の許可や委託が必要です。
産業廃棄物処理業や古物商の許可だけで、家庭から出る廃棄物を自由に収集できるわけではありません。
片付け業者や遺品整理業者へ依頼する場合は、家庭ごみをどのような方法で処分しているのかも確認しておきましょう。
実家の片付けは自力と業者のどちらがいい?
実家の片付けを自分たちで行うか業者へ依頼するかは、間取りだけで判断する必要はありません。
家財の量や実家までの距離、作業できる人数、片付けの期限などを考えて決めましょう。
| 自力で片付けやすいケース | 業者を検討したいケース |
| 実家が近く何度も通える | 実家が遠方にある |
| 家財の量が少ない | 家財が大量に残っている |
| 家族など複数人で作業できる | 作業できる人が少ない |
| 片付け期限に余裕がある | 売却や解体などの期限がある |
| 大型家具が少ない | 大型家具・家電が多い |
| 室内の状態が比較的良好 | ごみ・カビ・害虫などが多い |
自分たちで片付ければ費用を抑えやすい一方、何度も実家へ通う交通費や時間も必要になります。
特に、遠方の実家を片付ける場合は、交通費や宿泊費がかかることもあります。
費用だけでなく、片付けに使える時間や体力も含めて判断しましょう。
実家の片付けにかかる費用
業者へ実家の片付けを依頼する場合、費用は家の広さだけでなく、処分する家財の量や作業条件によって変わります。
特に、一戸建ては家財が多くなりやすく、作業内容によっては数十万円規模になることもあります。
ただし、「一軒家だから○万円」と一律に判断することはできません。
主に費用へ影響するのは、次のような要素です。
| 費用に影響する項目 | 費用が変わる理由 |
| 家財の量 | 多いほど作業人数や車両が必要になる |
| 大型家具・家電 | 搬出作業や処分方法が異なる |
| 階段・搬出経路 | 搬出に時間や人手が必要になる |
| 駐車場所 | 建物から車両まで遠いと作業量が増える |
| 清掃 | 片付け後の清掃内容によって追加費用がかかる |
| 買取品 | 買取できる家財があれば費用負担を抑えられる場合がある |
正確な金額を知りたい場合は、現地を確認してもらったうえで見積もりを取りましょう。
実家の片付け費用を抑えるポイント
費用を抑えるには、業者へ依頼する家財の量を減らす方法があります。
衣類や食器など、自治体の通常収集で処分できるものを自分たちで少しずつ処分しておけば、業者が搬出する物量を減らせます。
また、売却できそうな家具や家電、貴金属などがあれば、処分する前に査定を依頼する方法もあります。
一方で、大型家具を無理に運んだり、大量のごみを自家用車へ積み込んだりするとけがにつながることがあります。
費用だけを優先せず、自分たちで安全に対応できる範囲までにしておきましょう。
実家の片付けを業者に頼む場合
自力での片付けが難しい場合は、家の状態や依頼したい作業に合わせて業者を選びます。
特に、故人の家財が多く残っている実家では、単純にすべて処分するのではなく、必要なものを仕分けながら作業できる業者が向いている場合があります。
遺品整理業者
親が亡くなった後の実家で、遺品の仕分けから依頼したい場合は遺品整理業者を検討できます。
必要なもの、形見、貴重品、不用品などを仕分けながら作業してもらえるため、家族だけでは判断や作業が難しい場合に利用しやすいでしょう。
業者によっては買取や清掃などにも対応しています。
ただし、対応範囲は業者によって異なるため、見積もり時にどこまで依頼できるのかを確認してください。
買取業者
家具や家電、ブランド品、貴金属など、売却できそうなものが多い場合は買取業者を利用できます。
出張買取であれば、査定する家財を自分で店舗まで運ぶ必要もありません。
ただし、買取業者は基本的に売却できる品物を扱う業者です。
買取できなかった家財の処分や部屋全体の片付けまで依頼できるとは限らないため、対応範囲を確認しておきましょう。
業者を選ぶときに確認すること
実家一軒分の片付けでは費用が大きくなることもあるため、最低でも2~3社から見積もりを取って比較するとよいでしょう。
比較する際は金額だけでなく、作業人数や車両費、搬出費、追加料金が発生する条件なども確認します。
また、家庭から出る廃棄物をどのような方法で処理するのかも重要です。
極端に安い料金だけで決めず、見積もりの内容や処分方法についてわかりやすく説明してくれる業者を選びましょう。
片付けが終わったら実家をどうするかを決める
家財をすべて片付けても、実家を所有している限り建物の管理は続きます。
誰も住む予定がない場合は、売却する、賃貸する、解体する、そのまま所有するといった今後の方針を検討しましょう。
地域によっては、自治体などが運営・関与する空き家バンクを利用できる場合もあります。
今後の方針がすぐに決まらない場合でも、換気や清掃、庭木の手入れ、郵便物の確認などを続け、建物を適切に管理しておくことが大切です。
空き家になった実家の片付けを依頼するなら林商会へ
信頼できる遺品整理業者をお探しなら、優良事業所認定を受けている林商会へ一度ご相談ください。
空き家になった実家を片付けたいと思っても、長年暮らしていた家には家具や家電、衣類、思い出の品などが数多く残っていることがあります。
「荷物が多くて自分たちだけでは片付けられない」
「実家が遠方にあり、何度も通うのが難しい」
「片付けた後の空き家についても相談したい」
このような場合は、全国対応の林商会へご相談ください。
林商会では、遺品や家財の整理をはじめ、空き家整理、リフォーム、不動産売却などにも幅広く対応しています。
実家の荷物を整理するだけでなく、その後の空き家をどのようにするかについても、ご希望に応じたサポートが可能です。
お見積もり・ご相談は無料ですので、空き家になった実家の片付けをどこから始めればよいかわからない方や、自分たちだけで進めるのが難しい方は、ぜひ一度お問い合わせください。
\お気軽LINE受付中/
空き家になった実家は順番を決めて片付けよう
空き家になった実家を片付けるときは、最初から家財を処分するのではなく、家族で今後の方針を確認し、相続や名義の状況を確認するところから始めましょう。
特に、通帳や印鑑、不動産関係の書類、契約書、貴金属、写真などは、不要なものに紛れていることがあります。必要か判断できないものは保留し、確認してから処分することが大切です。
実家が遠方にある場合や家財が大量に残っている場合は、自分たちだけですべてを片付けるのが簡単ではないこともあります。
その場合は、時間や体力、費用を比較しながら遺品整理業者などへの依頼も検討しましょう。



















